Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

税関2(Zollamt)

日本から渡欧した時に船便で荷物を送って、素直に価値5万円って申告書いたら17.5%の税金をハイデルベルクの税関に取られました(前記事参照)。今回はそれを取り戻すお話です。

1.還付申請(Auftrag auf Erstattung)

税関に英語で問い合わせたところ(こちら)、正当な理由があれば、間違って支払った税金は取り戻すことができるとのことです(こちら)。この中の"Antrag auf Erstattung oder Erlass" (Formular 0223)に相当するので、書類0223番を埋めます。

http://www.zoll.de/SiteGlobals/Forms/FormularMerkblattSuche/FormularMerkblattSuche_BegriffSuche_solr_form.html?nn=21550

から書類を探すことができます。オンライン上で記入することもできます。白紙のPDFファイルはこちらから。

https://www.formulare-bfinv.de/printout/0223.pdf

この書類(Zusatzblatt zum Antrag auf Erstattung/Erlass  (Vordruck 0223) nach Artikel 238 Zollkodex)を埋めていくわけですが、今回は、本当は引っ越しの荷物(Übersiedlungsgut)だったんだけど、引っ越しの荷物だと税金がかからないのを知らなかったため、申告するのを忘れておりました、というのを支払い済みの税金の返還を求める理由にしました。Google翻訳で英語からドイツ語に翻訳して、一応知ってるドイツ語の知識を使って校正はしました(Ich habe vergessen, an der Zollstelle, die meine Frau gerade bewegt nach Deutschland und dieses Paket ist für die Übertragung von Residenz fällig zu stellen (Übersiedlungsgut))。法的根拠は、申請に誤りがありましたという237条をチェックしました(Artikel 237: Irrtümliche Anmeldung zu einem Zollverfahren, das die Verpflichtung zur Entrichtung von Ab- gaben beinhaltet)。Heidelbergの税関の場合のNachprüfende Zollstelle(主税関的な?)はHauptzollamt Karlsruheになりますが、当時はよくわかってませんでしたので空欄。全額の返金を求めるので、Erstattungを選択します。

引っ越しであることを証明するため、ハイデルベルクに住民登録した時の証明と、ドイツに来た時の航空券のコピーを同封しておきました。そのほか、税金を支払ったときの明細のコピーも同封して、ハイデルベルクの税関(Dischingerstraße 8, 69123 Heidelberg)に郵送です。

 

2.追加の書類

待てど暮らせどなんの返事もなかったので、もうだめかと思っていたのですが、7か月後、突然Karlsruheの税関からのお手紙が届きました。

Betreff
Gelegenheit zur Stellungnahme (rechtliches Gehor)

Bezug
Antrag auf Erstattung/Erlass der Einguhrabgaben vom XX.XX.2016
Ihre Zeichen: ohne
Einfuhrabgabenbescheid XXXXXXXXXXXXXXXXX

Anlagen
XXXXXX-XXXXX (bei Antwort bitte angeben)

Sehr geehrter Hr. XXX,

ich bin mit der Bearbeitung Ihres Erstattungsantrags beauftragt.

Ich beabsichtige diesen aus den nachfolgenden Grunden abzulehnen:

Die abgabenfreie Abfertigung als Umzugsgut kann nach VO(EG) Nr. 1186/2209 (kunftig: ZollbefreiungsVO) unter anderem nur erfolgen, wenn
- der Warenempfanger den gewohnlichen Wohnsitz von einem Drittland nach Deutschland verlegt und
- es sich bei dem Umzugsgut um benutzte Gebrauchswaren hendelt.

Als Nachweis fur den Wohnsitzwechsel sind eine Bescheinigung der auslaandlischen Behorde uber die Aufgabe des Wohnsitzes mit angabe, wie lange der Wohnsitz dort bestanden hat und ein Nachweis fur den neuen Wohnsitz (Meldebescheigung/Arbeitsvertrag/Mietvertrag usw.) vorzulegen.Diese Nachweise ligen mir nicht vor.

Nach Aussagen des abfertigenden Zollamtes handelte es sich bei dem eingefuhrten Zubehor Malen um neue / unbenutzte Waren.

Bevor ich endgultig uber Ihren Antrag entscheide, gebe ich Ihnen nach Artikel 22 Absatz 6 Verordnung (EU) Nr. 952/2013 des Europaischen Pariaments und des Rates zur Festlegung des Zollkodex der Union bis zum XX. April 2017 Gelegenheit zur Stellungnahme.

Ich bitte um Mittelung, ob Sie Ihren Abtrag weiterhin aufrechtehhalten, andere den Antrag begrundende Unterlagen vorlegen oder den Antrag nunmehr zurucknehmen.

Sollte ich bis zum genannten Termin von Ihren keine Nachricht erhalten, werde ich uber den Fall nach Aktenlage entscheiden. Eine Fristverlangerung ist nicht vor gesehen.

Mit freundlichen Grusen
Im Auftrag
XXX

 要約すると、申請は受け付けましたが、書類が足りないため、引っ越しであることが十分に証明できていない、また、内容物が引っ越し荷物ではなく新品だから、税金の返還を却下しようと思う。反論がある場合は4月XX日までに。という内容でした。住民登録と航空券だけでは、過去12か月EUから離れていたことや、ドイツにただの短期滞在(旅行など)ではなく長く住むことが証明できないという税関側の言い分です。

これに対して、まず、フンボルト財団の奨学金支払書(Stipendiumsbescheinigung)で、これから(引っ越し日から)2年はハイデルベルクに住むことを証明。内容物が新品であったことに関しては、内容物の写真を撮って、これらの画材は中古であり、新品であるのは勘違いによるものであることをアピール。

過去の住所歴に関しては、本当は戸籍の附票があれば、それを翻訳するだけでよかったのでしょうけれど、残念ながら手元にありません。そこで、手元にある書類から使えそうなものとして、大学・大学院の卒業証書・学位記(在学期間中は日本にいた!)、課税証明書(その後日本で働いて税金収めてた!)、フンボルト財団の採択通知書(宛先が日本の研究室になっており、この時日本にいた!)、昨年度の源泉徴収票(退職日が記されており、この日まで日本で働いていた!)と合わせ技で一本を狙います。いずれもコピーを取って、簡単に要所だけ赤ペンでドイツ語に翻訳します。

添付書類のリストや、事情を説明するお手紙を添えて、これらの書類とともに、お手紙で返信しました。

 

3.申請許可と追加の書類

2週間経ち、上記のお手紙に書いていたメールアドレスに連絡が来ました。

Sehr geehrter Hr. XXX XXX,

ich bin mit der Bearbeitung Ihres Erstattungsauftrages beauftragt.

Vielen Dank für die nachträglich vorgelegten Unterlagen.
Aufgrund der jetzt vorgelegten Nachweise ist eine Erstattung der Einfuhrabgaben möglich.

Bitte teilen Sie mir zur Erledigung Ihres Antrags noch ihre Bankverbindung mit.

Mit freundlichen Grüßen
i.A.
XXXX XXXX

Hauptzollamt Karlsruhe

ということで、還付申請が許可されるので、銀行情報を教えてくれとの連絡です。やった!すぐに口座情報を返信すると、翌日にも返信が来て、

für die Abfertigung als Übersiedlungsgut ist noch eine spezielle Zollanmeldung erforderlich.
Bitte füllen Sie Seite 1 und 2 des angefügten Vordrucks aus und senden mir diesen zu.

 と、もう一枚の追加書類です。0350番の書類(Zollanmeldung für die Überführung von
Übersiedlungsgut in den zollrechtlich freien Verkehr zur besonderen Verwendung)で、引っ越し荷物に関わる申告書類です。これも指示に従って埋めて、署名をして郵送しました。

https://www.formulare-bfinv.de/printout/0350.pdf

 

4.(おまけ)追加の荷物

規定によると、引っ越し後12か月以内に届く荷物まで、引っ越しの荷物とみなされるようです。妻の一時帰国時に、もう一つ荷物を送ってもらいました。価値を10000円と申告したところ、案の定これもハイデルベルクの税関行きになりました。ちょうど上記の許可が降りたところだったので、0350番の書類(追加の荷物のこともきちんと記載して)をもう一部持っていき、郵送で送付した書類のコピーなども、荷物を受け取る際に税関職員に見せました。すると今度はスムーズに理解していただけたようで、税金を払うことなく荷物を引き取ることができました。

 

5.おしまい

さらに1週間ほどたったころ、銀行口座に振り込みがあり、支払った税金が還付されました。そして、税関からの決定通知書も届きました。いきさつについても、きちんと作文されていました。税関職員さん、ご苦労様です。お手数をおかけいたしました。

Begründung Gesamt.
Mit Abgabenbescheid XXXX vom XX.XX.2016 wurde eine Postsendung mit diversen Malutensilien aus Japan verzollt und versteuert.
Sie beantragten für diese Sendung eine Abgabenbefreiung als Umzugsgut (XXX) nach VO (EG) Nr. 1186/2009 (künftig: ZollbefreiungsVO).
Als Nachweise für die Wohnsitzverlegung von Japan nach Deutschland legten Sie nachträglich Bescheinigungen der Universität XXX, Steuerbescheinigung und Stipendiumsbescheinigung der Alexander von Humboldt Stiftung vor.
Anhand des nachträglich vorgelegten Fotos und der Information über die klassiche japanische Maltechnik kann bei den versandten Gegenständen von gebrauchten Gegenständen ausgegangen werden.
Die Postsendung ist damit als Übersiedlungsgut nach Artikel 3 der ZollbefreiungsVO in Verbindung mit § 1 (1) Einfuhrumsatzsteuerbefreiungsverordnung (EUStBV) von den Eingangsabgaben befreit.
Die zu hoch bemessenen Abgabenbeträge werden gemäß Art. 116 (1) 1), Art. 117 Verordnung (EU) Nr. 952/2013 des Europäischen Parlaments und des Rates zur Festlegung des Zollkodex der Union - UZK in Verbingung mit § 14 EUStBV erstattet.

 

6.まとめ・教訓

・引っ越しの荷物は関税の対象外です(詳細な規定などはありますが。)。

・それを申告するためには、0350番の書類が必要です。また、0350にも書かれていますが、添付書類として、過去12か月EUには居住していなかったことを示すもの(日本の戸籍の附票など)、住居の契約書、ドイツでの住民登録、今後長期にわたってドイツに滞在する予定であることを示すもの(雇用契約など)が必要です。

・ちゃんとした引っ越し業者に頼む場合は、手続きをきちんとしてくれるようです。個人の郵送の場合は、上記の書類を袋に入れて箱の外に張っておけば、たぶん一番スムーズに手続きをしてくれると思います。

・これらの手続きをせずに郵送した場合、そして荷物の中身の価値(申請額)が高い場合(1万円の画材でも引っかかりましたが、研究室宛に送った2万円の古本は引っかかりませんでした。大学宛の方が緩い!?一応45ユーロがリミットだそうで。こちら参照)、荷物は税関に送付されます。たとえ低くても、中身が怪しいとき(表記と内容が異なってそう)も税関に送付されます。

・様々な事情で書類が間に合わない場合(船便で先に送るなど)、税関に0350番の書類と必要な添付書類をもっていくと、課税されずに荷物を受け取ることができます。

・日本へ帰国するときは、日本の税関で別送品として申請しておけば、引っ越し荷物は免税になるようです(こちら参照)。

・関税を支払ってしまった場合、0223番の書類で関税の還付を申請することができます。この際必要な書類は0350番と、それに必要な添付書類と、税金を支払った領収書などです。

・ただし、返事がとても遅く、半年以上かかるようです。対応そのものは丁寧でした。また、メールでやりとりもできるようですので、連絡先にメールアドレスを書いておくといろいろスムーズかもしれません。手続きそのものは上級の税関で行われたようですので、Heidelbergではなく、Karlsruheに申請したほうがもう少し早かったかもしれません。

一時帰国にまつわるエトセトラ(1)

ドイツの冬は寒いというので、妻が子供をつれて一時帰国です。確かに一回だけネッカー川の表面が凍りましたが、本気で寒い日は一冬で数日程度です。ハイデルベルク周辺はドイツの中でも暖かい地域と評判です。

 

・航空券

ドイツに渡るときに、日本発で帰りの日程が変更可能な往復チケット(ANA; Flex:予約クラスW)を買ってあったのですが、もう一度ドイツ発の往復チケットを買いなおすことにしました。よくある、往復航空券の復路放棄問題ですが、ANA公式サイトから航空券のキャンセル手続きをすることができました。Flex Wクラスでは運賃は払い戻しされませんが、税金や手数料などは返金されました。ANA公式サイトで購入した航空券に限られると思いますが、正々堂々と復路放棄できます。間違ってたらごめんなさい。。。

買いなおした理由の一つは、ドイツ発の往復チケットの方が安い。同じ飛行機に乗っているのに変な話ですが、ドイツ発の方が日本発よりも3~4万円運賃が安いです(ANA公式サイト販売価格)。今後何回か帰国すると考えると、こっちの方がお得かなと。もう一つは、来たときは子供が2歳未満だったので座席なしでしたが、今は2歳を超えてだいぶ大きくなってきたし、親子二人で一つの座席はかわいそうかなあと。そもそも2歳未満で買った往復チケットが2歳超えても乗れる方が不思議か。1月ドイツ出発、3月帰国のチケットで親子二人で154370円(エコノミーK)でした。購入にはたまったマイルや、クレジットカードのポイントもつぎ込みます。エポス・ゴールドカードのたまるマーケットにANAを登録するの忘れちゃった。。。1400ポイントぐらい逃したなあ。

子連れということで、行きは夜便NH224 20:45発16:15着(翌日)にしたところ、ぐっすり寝てくれたようです。帰りの夜便は0時50分発なのでさすがに遅すぎてパス。NH223 11:20発15:40着でしたが、やはりちょっと昼寝したぐらいで大体起きていたようです。夕方にはもう寝てしまいましたが、朝4時ぐらいには起きてしまい、時差ボケがなおるまでに3日ぐらいかかりました。まあ、仕方がない。日程には余裕を持ちましょう。

 

・送迎

フランクフルト観光もかねて、レンタカーを借りていきました。最後にフランクフルト空港で遊ぶ場所が結構あるというので、早めにターミナル1に行ってみました。駐車場が巨大すぎて、車を降りてからチェックインの場所までが遠い。。。近いところは全部ほかに取られてるのか、仕方がない。子供が遊ぶ場所は結構あるのですが大概入国審査後なので、送迎するだけの僕が入れません。。。チェックインしようにも全日空のカウンターがまだ開いてない。。。Star Allianceだからってルフトハンザのところでチェックインできるわけではないのか。ルフトハンザのWebサイトからもANAのチケットがほぼ同額で買えるので、そっちのほうが便利だったかも?

一つだけ、チェックインしなくてもいける遊び場はターミナル2の4階のマクドナルドの横でした。SkyLineというシャトルに乗ってターミナル2まで出かけます。まあまあ時間がつぶせる大きな遊具がありました。すぐ横にBesucherterrasseというのもあって、外に出て飛行機が見られたみたいですが、もう18時を回っていて、閉まっていました。一人3ユーロみたいです。

Frankfurt Airport - Besucherterrasse

ターミナル1のホールBと書かれたところでお別れです。案外息子がケロッとしてる。父さんの方がちょっと悲しかったのに。父親なんてしょせんそんなもんか。駐車場代を払おうとしてあらびっくり、1時間4.5ユーロって安くないねえ。。。磁気の駐車カードを車のカギ(電波も送れるやつ)と一緒にポケットにしまっていたら磁気がおかしくなったらしく、出口手前の事務所に寄るはめになりました。皆様ご注意を。

なお、ドイツに帰ってくるときも同じくホールBに出てきますが、隣り合って出入り口が二つあるので要注意。ここから受託手荷物がある人だけもう一度地下に潜って、荷物を取りに行くのがフランクフルト空港流です。荷物のエリアは本当は搭乗客しか入れないので、もう一度お別れして出口まで先回り。ついたころにはANAの人が僕を見つけるなり、中まで入れてくれました。荷物が多かったからでしょうか。いろいろしゃべってたので最後の客となってしまいましたが、税関職員も帰ってしまったあとでラッキーでした。

 

・確定申告

前年度分所得の確定申告です。退職しても、源泉徴収票ぐらい来るのかなと思ってたのですが、そんなこともなく、勤務先に請求して、妻の実家に届けてもらいました。中身を確認して、確定申告書を作成し、PDFファイルで送って、妻に日本で印刷してもらって近くの税務署に提出です。昨年までと違ってマイナンバー通知カードなどのコピーと、本人確認の書類(パスポートなど)のコピーも新たに必要ということで(必須ではない)、スキャンしてこれもPDFファイルで送りました。手で最寄りの税務署に持っていくと本人じゃないからと言って断られ、郵送なら構わないっていったいどういうルールなんだ。。。途中で退職して年収が半減した人みたいになっているので、しばらくして税金が一万円ちょっと還付されました。まだ今年も住民税、市民税も払わないといけないけれど。

追記)確定申告しても、日本に住所がなかったので住民税・市民税の請求書はやってきませんでした。1月1日判断?

 

・一時帰国中の健康医療保険

日本で国民健康保険に入りなおすというオプションもありますが、住民票戻したり、帰国前にまた抜いたりといろいろ面倒。保険担当者(Daniel Weist)に確認したところ、ドイツで今加入しているHanseMerkurの健康保険(VB-KV 2014 (AvH):フンボルト財団奨学生用)でも、12か月あたり6週間までの海外滞在(ドイツ以外)も保険の保障内ということだったので、特に何もせずに日本に行きました。そもそも約款に書いてはあるけれど念のために一応確認。一時帰国の期間は6週間以内に収めました。営業担当者曰く、できれば、英語で領収書とか診断書とかを発行してほしいらしい。でもできればでいいらしい。

案の定、子供は風邪をひき、妻は歯が痛くなりなどで、結構な出費になりました。歯医者さんには英語の領収書(下記参照)に記載してもらいましたが、ほかの小児科や薬局の領収書、明細書は、日本の健康保険がない旨を伝えて日本語で発行してもらい、適宜必要そうなところ(患者名、日付、金額、明細、病院の名前、住所などなど)だけ赤ペンで英語の翻訳を書き足しました(半日ぐらいかかりました)。しかし、保険外だと、120%の金額を薬局が取ることもあるのか。驚きというか、ぼったくりというか。。。

外国人向け多言語説明資料 一覧 |厚生労働省

Jcomのサイトを見ると、保険金請求フォームを書かないといけないことになっていますが、とりあえずはめんどくさいので、いつから、どういう症状が出たのかだけを赤字で領収書に書き足しておきました。

保険金請求の流れ | ワーホリ留学保険、留学・長期滞在保険 | Jcom

帰国は6週間以内だったということを証明するために、往復の航空券(eチケット)のコピーもつけました。保険の番号、被保険者の氏名と、各病院ごとの請求合計額などを記したメモも入れ、領収書はいざというときのためにとりあえずスキャンして保存しておき、オリジナルを送付しました。

3週間後、特にトラブルもなく、支払通知書とともに全額(700ユーロ程度)が口座に振り込まれました。100%負担してくれたようです。為替レートは請求書を保険会社が受け取った日で換算するようです。もっと根掘り葉掘りいろいろと聞かれて保険金の支払いを渋るかなと思っていたのでちょっと拍子抜け。まあ、よかったよかった。これなら日本で健康保険はいりなおすより安い。

 

・おひとり様

ちょっと生活に余裕も出てきて、普段やらないことをぼちぼち。実験を夜までしたり、コンサートに行ったり、プールに行ったり、ウェルカムセンターのイベントに参加したり、モヤモヤさまぁ~ずの動画を見たり、本を読んだり。子供がいる前はこんな感じだったけなあ。こういう状態をStrohwitwerとドイツ語では言うそうです。つかの間の未亡人。なんだかんだであっという間でした。

O2にSIMカード代金を踏み倒されそうになって、ちょっと取り返す。

DSL開設に続き、再びO2とのトラブルの話です。使用していなかった9か月分のSIMカード代金の返還をO2に踏み倒されそうになりました。

 

事の始まりは、以前(SIMカード - Wunderbarな日々)にも書きましたが、DSLの導入が遅れたのをO2のチャットで文句を言っていたところ、しばらくの自宅のネット用にデータ用SIMカードを薦められ、購入したのが運のつきでした。「携帯使ってくれてるから、通常20ユーロのところ、追加のSIMカードは10ユーロに安くできるよ!」ということでしたが、今から思えば、そこらへんでプリペイドのSIMでも買っときゃそんなことにはならなかった。

「一か月しか使わないけど大丈夫?」「いつでも辞められるから大丈夫だよ!」とチャットでお墨付きをもらったSIMカードでしたが、届いたのはO2 Blue Data Mという24か月縛りのSIMカード。しかも、すぐにそれに気づかなかったのが問題だった。。。わざわざチャットで確認してたので慢心してました。

届いてから数日でネットがつながりましたので、カードは不要になりました。まず、SIMカードのブロック(SIM-Karte verwaltenのSIM-Karte sperren)を解約手続き(Vertrag verwaltenのKündigung vormerken)を勘違いして、やってしまいました。しかも!その後の請求書にAnrufsperrung aller abgehenden AnrufeとAnrufsperrung aller eingehenden Anrufeの名目で、電話かけるロック手数料、電話を受信するロック手数料を毎月計10ユーロ支払わされました。毎月お金がかかるのか。。。しかしもう一回ロックを外すのもなんだか立場上逆の行動になるし。。。うむ。。。(o2のブロック手数料についてはコチラ

数日後、ブロックではいけないことに気づき、今度こそと契約解除の手続きを取りました。ネットでKündigung vormerkenをしたのち、10日以内に所定の電話番号にこちらから電話して解約確認とのことですが、この電話が100分待ち、とか60分待ちとかでつながるのに苦労しました。それでも何とかつながって(結構電話代かかりましたが)、相手の方は了解、これでいいよー、と返事をくれました。

ところが、お金の引き落としはまだ続きました。近くのO2ショップに駆け込んで、どうなってるんだ!と聞いてみたところ、君の契約は24か月だから、途中では解約できないと、ようやく問題発覚。オンラインで頼んだものはオンラインでしか何とかならないから、ここでは何もできない。Chatで頑張ってやってくれということでした。「これでいいよー」は一体何だったんだ。。。

Chatですぐに連絡。めずらしく謝ってくれて、支払ったお金のことも含めて問題を認識してくれました。が、ただの気休めだったようで、二か月後、O2へ戻ってきてくれてありがとう!というわけのわからないメールが届き、毎月5ユーロの割引になりました。そんなもんで納得するかー!

チャットで文句を言うと、解約を取り下げたんでしょ?だから割引してあげたじゃないと、でっち上げた上に恩着せがましい。淡々と事実を説明して、「わかった、じゃそのクレーム報告する」とようやく取り合ってくれました。そのあとつついても、処理中だから待つようにの一点張り。こっちはお金払ってるんだよ!といっても、代金は返還されるからと取り付く島もなく。。。2か月たっても返事が来ないので、もう一回つつくと、今度はこっちからもつついてみるわ~と生ぬるいお返事。

その後、事態は大して進展せず、チャットで問い合わせてみても、やれwiderruf@cc.o2online.deにこの書類をメールしろだの、やれ郵送でクレームをいれろだの(Telefónica Germany GmbH & Co. OHG, Kundenbetreuung, 90345 Nürnberg)、言われた通りにやってもすぐには何の音沙汰なし。しまいには、「あっ、ごめん、クレームの転送先の部署が間違ってたみたい。いま正しいところに転送してあげたからもう少し待って~」とか言われる始末。

もう無理かなあ、どうしようかなと思っていた矢先、O2からメールが来ました。9か月が経ったころです。メールしてからは約一か月半後。

Guten Tag Herr XXXXX,

vielen Dank für Ihre E-Mail. Gern informiere ich Sie in schriftlicher Form. Verzeihen Sie bitte die verspätete Antwort. Leider haben wir Ihr Anliegen erst jetzt von der Fachabteilung erhalten.

Ihren Unmut hinsichtlich des Datenvertrages verstehe ich gut. Selbstverständlich habe ich Ihre Daten geprüft.

Sie wenden sich an uns, da Sie laut Ihrer Aussage unzureichend beraten wurden. Ihren Ärger darüber verstehe ich sehr gut.

Es tut mir leid, dass es bei Vertragsabschluss zu Missverständnissen gekommen ist.

Deshalb habe ich Ihre Kundendaten noch einmal genau überprüft. Am XX. XX 2016 haben wir Sie zueinem neuen Vertrag „O2 Blue Data M beraten. Nachdem wir die Zustimmung zum Abschluss erhielten, wurde der Vertrag bei uns erfasst und die SIM-Karte an die hinterlegte Adresse zugesandt. Selbstverständlich halten wir die Widerrufsfrist ein. Somit besteht die Möglichkeit, die SIM-Karte nach dem Abschluss innerhalb von 14 Tagen zurückzusenden.

Am XX. XX 2016 wurde dieser Vertrag für Sie aktiviert. Am gleichen Tag erhielten Sie eine E-Mail als Bestätigung mit Tarifinformation, Kosten und Widerrufsbelehrung an Ihre bei uns zum damaligen Zeitpunkt hinterlegte Emailadresse XXX@XXX.XXX.

Ab dem Tag, ab dem die Vertragsunterlagen und die SIM-Karte zugestellt wurden, besteht eine 14-tägige Widerrufsfrist. Diese ist leider bereits abgelaufen.

da mir Ihre Zufriedenheit sehr wichtig ist, komme ich Ihnen entgegen und werden den Vertrag zum XX. XX 2017 deaktivieren.

Von einer Erstattung der Gebühren sehen wir jedoch ab. Wieso das? Wir haben von unserem Zustelldienst DPD erfahren, dass die SIM-Karte an Sie zugestellt wurde.

Im Schreiben zu Ihrem Neuvertrag und der zugehörigen SIM-Karte wird generell ein Internet-Link mitgeteilt, über den Sie sich nach Angabe der erforderlichen Kenndaten alle Vertragsunterlagen, die Allgemeinen Geschäftsbedingungen, die Widerrufsbelehrung und einen Retourenschein downloaden können. Auch konnten Sie sich im Online-Portal über die jeweiligen Konditionen und der Vertragslaufzeit informieren.

Ich bedauere sehr, dass wir Ihrem Wunsch leider nicht in vollem Umfang entsprechen konnten, dennoch hoffen wir, dass Sie zufrieden sind. Für weitere Fragen stehen wir Ihnen gern zur Verfügung.

Wir möchten unseren Kundenservice weiter verbessern und führen eine Umfrage mit ausgewählten Kunden durch. Diese erhalten einen Link zur Befragung. Wenn Sie mit meinem Service zufrieden waren, freue ich mich sehr, wenn Sie mich positiv bewerten. Auf der Fragenskala „1-10“ ist „10“ der beste Wert. P.S. Ihre Teilnahme verbraucht kein Datenvolumen!

Freundliche Grüße und einen angenehmen Tag

Ihre o2 Kundenbetreuerin
L. XXXXXX

 要約すると、24か月の契約期間は契約書に書いてある。14日間以内にクーリングオフしなかったお前が悪い。でも、君のことを大事には思っているから、特別にいま解約させてあげる。という内容でした。「ふざけんな、金返せ!」と思いましたが、となりのドイツ人学生に聞いてみると、「O2?誰がO2とトラブルにならないと思ってるの?私のドイツ人の友達もトラブルになって、契約を解除してもらうの大変だったよ。まあ、契約解除できただけでもよしとしなきゃね。お金なんて戻ってきっこないわよ」だそうで。月10ユーロの基本料金が9か月分、余計なロック手数料月10ユーロも9か月分で180ユーロほど。途中から割引になったので30ユーロは戻ってきて、差し引き150ほどすった感じです。んー。

これじゃ納得いかん!とチャットでも応戦してみましたが、さすがにこれ以上は応じてもらえそうになく、ドイツ人もこれでいい方だよといってるぐらいだから、あきらめところかなと思いました。実はO2 Communityという公式掲示板にも書き込んでいたのですが(こちら)、最後の締めということで、ことの顛末を不満とともに書きこみました。ちょっと強めの言葉でしたが、これが効いたようで、数日後に、「確かに事情が事情で、改善の余地があったと思う」ということになって、通常の携帯電話用に契約したSIMカードの基本料金を3か月分減額(計75ユーロ)してくれることになりました。これで差し引き75ユーロ。ロック手数料はほとんどこっち側の手違いみたいなもんだから、まあ、このあたりで溜飲を下げるのが妥当かな。

 

以下教訓。

  1. オンラインで注文すべからず。特に毎月の引き落としで支払うやつ。
    オンラインで頼んじゃうと、トラブったときに街中のO2ショップの人が誰も取り合ってくれません。毎月引き落としの場合は特に止めるすべがありません(お金を抜いても、銀行が勝手に立て替えてあとで金利請求。そもそもほかの携帯もO2で一緒に請求してたので、携帯電話を止められるとそれはそれで厄介)。素直にプリペイドにしときゃよかった。
  2. チャットの言うことを過信しない。
    「一か月後に解約できるよー」「お金はあとで戻ってくるから、もうちょっと待っててー」は全部ウソでした。それを指摘しても、「だって契約書が」の一点張り。ドイツ語がしゃべれなくても、チャットならGoogle翻訳で英語から翻訳すると何とかは通じるので、ありがたいツールではありますが、従業員が適当なことをよく言っている感じです。今回の場合も、早々に郵送・FAXでのクレーム、メールでのクレームをしていれば、もう少し早く解決できたかもしれません。
  3. クーリングオフは大事。
    まずは契約期間を確認してから開封しましょう。思うに、ここが一番やっかいなトラブルになるような気がします。違うならすぐに送り返せば、法律で規定されているので必ずお金は戻ってくるようです。
  4. 勝手にいろんなボタンをクリックしない。
    O2のWebサイトでSIMカードのロックをやっちゃって、毎月10ユーロとられちゃいました。解約の手続きが何かをちゃんと確認してからやるべきでした。
  5. 記録は残しましょう。
    Chat履歴や請求書は残しておきましょう。トラブルになってからのChat履歴は残していましたが、最初の注文時のものがなく、ちょっと歯がゆい思いをしてました。O2の人は過去の履歴も見られるようですが、履歴くれといっても法務部門を通してくださいと言われました。請求書はオンラインで見るように設定してましたが、「O2へおかえりー!」と同時に、新しい顧客扱いになったのか、それまでの請求書が消えました。随時保存しておきましょう。
  6. イライラせずに、粘り強く頑張りましょう。
    何しろあきらめないことです。思うに、まあまあお金がぼったくれたら、訴訟を起こされない程度の金額のところでやめてくれる感じです。O2 Communityの掲示板にもダメもとで書いてみましょう。お金が返ってくることもあるみたいです。
  7. そもそもO2を避けたほうが?
    大家さんの勧めでO2のDSLネットに入り、ついでに携帯にも加入しました。ハイデルベルクの街中でも一番多くショップを見かけますが、だからこそのぼったくり商売なのでしょうか。対応のひどさもよく聞きます。うまく使いこなす分には安いんでしょうが。。。他と比べてないのでなんとも言えませんが、ほかには、大手安心のdocomo的なTelekomや、ちょっと規模が小さいvodafone、新興企業的なyourfoneなどもよく街中で見かけます。どれがいいんでしょうねえ?

今も使っている携帯電話のO2の契約も2年縛りです。契約書によれば、

8.5  Verträge mit einer Mindestlaufzeit von 24 Monaten verlängerns sich um jeweis 12 weitere Monate, sofern sie nicht von einer Partei mit einer Frist von 3 Monaten zum Ende der indestlaufzeit bzw. zum Ende des jeweiligen Verlängerungszeitraums gekündigt werden.

8.7 Jede Kündigung bedarf der Schriftform. Die Kündigung per E-Mail ist
nicht möglich

 だそうですから、契約終了の3か月前に申し出をしない限り、12か月の延長をするというまあまあトラブりそうな契約です。しかも、書面でのみ受け付けるのか。無事に帰国時に解約できるか不安になってきました。

コメルツ銀行口座開設・口座情報の変更(Ein Konto eröffnen, ändern)

まだ右も左もよくわからない頃に、マンハイムのGoethe Instituteでドイツ銀行(Deutsche Bank)の方が受付に来ていましたので流れのままに口座を開設しました。それはそれで大変助かったのですが、Aktivkontoという口座で毎月4.99ユーロの手数料がかかります。ちょっと高いなーと思っているところに、コメルツ銀行(Commerzbank)の「今なら手数料無料の口座(Kostenloses Girokonto)を開くと、150ユーロプレゼント!3月末まで期間限定!」という広告に心を動かされ、重い腰を上げることにしました。

 

1.口座の開設

手数料無料の口座はオンラインバンキングを始め、いろいろあるのは知っていましたが、オンラインバンキングは電話対応が中心らしく、トラブると面倒だなと思って敬遠していました。ドイツって、”一応可能”になってればいいだろみたいなことが多く、電話したら100分お待ちくださいとか、連絡したら7か月後に封書で返事が来るとか結構ザラです。電話回線が全国で一本しかなくても、メールの返信に一か月かかろうとも「問い合わせには電話・メールで対応しています!心配ご無用!」というのはウソにあたらないので、平気で言います。ちゃんとしているところはメールの自動返信に72時間以内に必ず返信します!とか書いてあったりします。今回はCommerzbank系のオンラインバンク"comdirect"ではなく、普通のコメルツ銀行の普通の口座のキャンペーンなので参加しようと思いました。

コメルツ銀行の無料口座自体は前からありましたが、毎月最低1200ユーロの入金がないといけないとか条件がありました(2017年4月現在)。大体はクリアーしそうですが、例えば海外学振とか(将来もしもらうことになれば)は3か月に一度の支給だし、条件が満たされるようにいちいち調整するのもめんどくさいなと思っていたところです。今回のキャンペーンの条件を見ると、

Leistungen Preis
Kontoführungsgebühr (monatlich)1 0,00 Euro
Mindesteingang entfällt bei Eröffnung in einer unserer Filialen
Ausführung von beleglosen Inlands- und SEPA-Überweisungen inklusive
Ausführung von beleghaften Inlands- und SEPA-Überweisungen 1,50 Euro pro Stück
Daueraufträge inklusive
Kostenlos Bargeld an 9.000 Geldautomaten der Cash Group2 inklusive
ec-Karte (Commerzbank Girocard) inklusive

1 Kostenlos nur bei privater Nutzung und belegloser Kontoführung, sonst 1,50 € je Inlands-/SEPA-Überweisung. Startguthaben 150 € erst nach 3-monatiger Kontonutzung (mind. 5 monatl. Buchungen über je 25 € oder mehr) und Kundenkompass-Beratungsgespräch nur, wenn seit 24 Monaten kein Konto bei der Commerzbank besteht.Angebot freibleibend, längstens bis 31.03.2017. Angebot gilt nicht für Mitarbeiter der Commerzbank.

 だそうです。手数料は毎月無料、毎月(?)の入金(Mindesteingang)は必要なさそう。銀行に行って振込用紙で振り込むのだけは有料で1.5ユーロだそうですが、今まで全部ネットでできましたので、おそらく大丈夫でしょう。25ユーロ以上の取引を、毎月5回以上、最初の3か月間に行うと口座を使っているとみなされ、150ユーロをプレゼントでくれるらしいです。口座を開くだけで150ユーロもらえるなんてなかなか日本じゃ信じられませんが、、、昨年末は確か200ユーロのキャンペーンもやってました。こちらは逃しましたが。

追記)4月19日現在だと、上記に加え、さらに通常年会費39.99ユーロのMasterCard Classicも無料でついてくるそうです。こっちの方がよりお得だったかも。まあ、ドイツ国内なら大体ECカードで事足りますが。

 

電話して予約を取るように広告では書いてありますが、電話はおっくうなので、近くのコメルツ銀行の店舗にアポなしで飛び込みました。

「予約ないけど、口座開きたいんですが、、、」

「そうねえ、もうちょっとしたら次のお客さんが来るけど、書類全部持ってる?なら、いまちゃっちゃっとやっちゃおうか」

ということで取り次いでくれました。ドイツ銀行に口座持ってるんだけど、広告見て乗り換えようかなと思いましてと、パスポート、滞在許可証、フンボルト財団の奨学金支給書を渡しました。どの国で課税されてるの?と聞くので、日本では課税されてないです。この金額の奨学金で研究用の場合はドイツでは非課税らしいですと答えましたが、すぐにはわからなかったようで同僚に確認をとってました。後で納税者番号教えてねというので、Persönliche Identifikationsnummerを後でメールしました。やれやれ、どこも口座を開くの大変になってきたなあ。30分ぐらいの手続きがあって、さあ帰れるぞと思ったところで、「Kundenkompass」という、ファイナンシャルアドバイス的な話もありました。150ユーロをもらうためにはこれが必要だったらしく、、、いろいろ大変。子供はお金がかかるからためなきゃだめよというのが結論じみたものですが、無い袖は振れないわけでして。。。最後に大きいファイルをくれて、契約書類とかを綴じて終了です。

「後日、顧客対応の調査があるかもしれません。なにかご不満の点はありませんでしたか?」

と最後に聞かれましたが、よっぽど評価に響くのですかね?基本はドイツ語でこなし、困ったときだけ英語に頼りました。丁寧に応対していただけたので、「問題ないですよ、とても満足しています」と答えました。オンラインバンキングは携帯電話のSMSを使ったワンタイムパスワード制(iTAN)のようです。携帯電話なくさないようにしないとなあ。。。ドイツ国内にいるときはこれで問題ないですが、日本に帰ったらトラブるかもなので(日本の携帯番号のSMSに、今のところ対応してないようです。)、Photo-Tanというスマホを使った認証に帰国前は替えようっと。

追記)2018年3月に通知が来て、5月からはSMS認証は一回当たり9セントの手数料を取るので、Photo-Tanを推奨しますよとのこと。せっかくなのでphotoTanもできるように変更しました。ログイン後のCommerzbankのページから「verwaltung」「Tan-verwalten」と進み、photoTanを選んで、アクティベートします。この時点ではまだ使えず、二三日後にカラフルなバーコード(Aktivierungsgrafik)が印刷された紙が自宅に届きます。そこで、登録したいスマホ(iPadなども可。)にCommerzbankのAppをインストールして、登録作業はまず郵送で来たバーコードを読み取り、次にオンラインバンキングのページでphotoTanのところでパソコンに表示されたバーコードを読み取ると数字が表示され、それをパソコンで入力して認証完了します。以降、振り込みなどの時にはそれぞれカラフルなバーコードが表示されますので、それを登録したスマホのAppで読み取ってワンタイムパスワードに変換し、それを入力すると振り込まれます。まあ、認証がしっかりしているのはよろしんですが、今までスマホ一台で送金できたのに、自分のカメラじゃ自分の画面を撮影できないので、スマホのAppで読み取るためにはもう一台バーコードを表示する機器(パソコンとか)がないと振り込めなくなってしまいました。。。innovativen Sicherheitstechnikと謳ってますが、そんなに便利じゃないと思うぞこれ。近頃の若者はスマホ一台で何でもやるんだし。。。 追記終了)

 

その後、一週間以内に、オンラインバンキング用のログインパスワード、オンラインバンキング用のログインID (Teilnehmernummer)、オンラインバンキング用のiTANの活性化コード、キャッシュカード(Girocard)用の暗証番号、キャッシュカードがすべて届きました。なかなか素早い。

オンラインバンキングは英語にも対応しており、特に難しいところはなかったです。キャッシュカード用の暗証番号はコメルツ銀行のATMで変更できます。出入金明細は、コメルツ銀行の機械で印刷できるようでA4サイズで出てきます。これもなかなか面倒で、定期的に印刷しないと、そのうち手数料を取られて家に郵送されるらしいです。オンラインバンキングのページでMein Postfachでオンライン明細に切り替えました。なお、入出金はCashグループのATM(Deutsche Bank, Postbankなど)で無料でできます。どこの町にも大体いいところにあるので、便利です。

 

2.口座情報の変更

口座が開設できたので、今度はあちこちにお知らせしないといけません。コメルツ銀行の方曰く、どうしてもというなら私どもももちろんお手伝いしますが、大概は皆さんでやられた方が早いですよとのこと。口座変更しなのでよろしく!みたいなテンプレートのお知らせも何枚かいただきましたが、今のところ使ってません。

 

受け取り

フンボルト財団にはメールで変更をお知らせしました。口座名義人、IBAN、BIC、銀行名があれば十分のようです。

子供手当(Kindergeld)はFamilienkasseにお手紙で口座情報変更をお知らせします。変更届(Veränderungsmitteilung)は下記からオンラインで入力、印刷できます。Kindergeld beantragen und Veränderungen mitteilen.を選んで、いくつかJaで進み、「Ich möchte Veränderungen in meinen persönlichen Verhältnissen mitteilen. 」を選んで、入力していきます。最後は印刷に加え、オンラインでの申請もできるようですが、ICチップによる認証か、パスワードなどによる本人認証が必要なので、面倒そうなので印刷かなあ。

https://www3.arbeitsagentur.de/web/content/DE/Formulare/Detail/index.htm?dfContentId=L6019022DSTBAI515647

書類のPDFファイルもあります。今回はこのPDFファイルに直接入力しました。Veränderungsmitteilung (KG45)です。

https://www3.arbeitsagentur.de/web/content/DE/Formulare/Detail/index.htm?dfContentId=L6019022DSTBAI516433

https://www3.arbeitsagentur.de/web/wcm/idc/groups/public/documents/webdatei/mdaw/mdc5/~edisp/l6019022dstbai378323.pdf?_ba.sid=L6019022DSTBAI378326

追記)数日して、署名が違いますのでもう一度やってくださいとのこと。漢字のサインか、アルファベットのサインか。。。あんまり使い分けない方がいいな。メールでの受け付けは署名したものをスキャンしてあるものに限るとの但し書きがあるので、

Familienkasse-Baden-Wuerttemberg-West.F12@arbeitsagentur.de

にその通りメール送信。返事は何も来ませんでしたが、新しい口座にちゃんと振り込まれました。

 

支払

忌まわしきO2は、オンライン上で口座情報を変更できました。こういうのだけは、、、全く。。。

電気はHeidelberg StadtwerkeのWebサイトから書類を落として郵送で送りました。

https://www.swhd.de/sepa-lastschrift

https://www.swhd.de/de/Dienstleistungen/Online-Kundenservice/Online-Kundenservices/Anmelden/Anmelden/SEPA-SWHD-E-1-R-2013-aktuell.pdf

Erteilung eines SEPA‑Lastschriftmandats für SEPA‑Basislastschriftenという書類です。こちらは対応が早く、変更受け付けましたとのお知らせがすぐに届きました。

保険の支払いはDaniel Weistの営業担当者にお知らせしました。

 

当分はこれで様子見です。トラブルなく移行できたようなら、ドイツ銀行に行って口座閉鎖の手続きをとります。それはまた次のお話

  

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手数料無料口座にしたもう一つの理由は、将来帰国したあとも、口座をしばらく置いとけるのかなという点です。帰国間際はいろいろ支払いもまだ残っているだろうし、かといって口座を置いとくと毎月手数料をひかれ続け、挙句の果てに手数料を請求されちゃいそう。ドイツの銀行は支払いにはとりあえず応じ、あとで利用者から金利も含めて取るシステムらしいです。さすが金貸し。それなりにお得になったかなとは思っていますが、渡欧当初に最初からでは難しかったと思います。こういうキャンペーンはずっとやっているわけではないですし、過去24か月以内にコメルツ銀行で口座を持っていた人は応募できないという但し書きもありました。かといって銀行口座を早く開かないと、いろんなところで支障をきたすし。とりあえずどこかで口座を開いといて、あとで事情が分かってきたらよさそうなところに乗り換えるのがよいではないでしょうか。まあ、しょせんはした金ですが。

追記)はした金(?)の150ユーロのプレゼントが半年たっても振り込まれませんでした。銀行の窓口まで行ったところ、何かの手違い(?)だったようで翌日に振り込んでくれました。そういうこともあるみたいです。

コンサート(2) Konzert

引き続き、コンサートにいくつか行きました。

 

Sinfoniekonzert „Wir lieben Brahms!“ am 11. Februar 2017 in der Stadthalle in Heidelberg | Regio Kult

Johannes Brahms: Klavierkonzert Nr. 2 B-Dur, op. 83
Sinfonie Nr. 3 F-Dur, op. 90
Drei Ungarische Tänze (2番、17番、4番)

Pianistin: Makiko Nakamura
Leitung: Michelle Maier、René Schuh

 

Eintrittskarten:13 und 7 Euro im Vorverkauf, 15 und 9 Euro an der Abendkasse

Musikfreunde Heidelberg e.V.

Musikfreunde Heidelbergという市民オーケストラです。もう結成されて25年にもなるとか。ハイデルベルクのStadthalleでの演奏でした。全席自由席でしたが、開場は演奏開始の30分前。皆さんホワイエに集まって待っていました。開場と同時に一斉に紳士的に小走りし、あっという間に席が埋まってしまいました。いい席とるのに結構必死。自由席の時は余裕を持って出かけましょう。そして柱が視界を遮って結構邪魔。

演奏はまあまあといったところですが、ホルンの音色が結構よかったです。ピアノソロは音大生の方でしたが、貫禄たっぷりの演奏。演奏終了後は指揮者の方の50歳(?)を祝うバースデーケーキも登場で、ほのぼのした雰囲気となりました。しかし、音楽の方向性がはっきりしないのはこの指揮者のせいのような。。。何がしたいのかよくわからず、オケにあわせているような感じでした。そんなに無理して暗譜しなくていいから、もうちょっとしっかり音作りしてほしいなあ。オケの技量はまあまあありそうなのに。アンコールは交響曲3番の最後のところでした。

 

Collegium Musicum: Werke von Mussorgski und Borodin

S. Rachmaninow: "Ganznächtliche Vigil" op.37 Auszüge

(1番、3番、5番、6番、9番、15番)

 M. Mussorgskij/M. Ravel: Bilder einer Ausstellung

A. Borodin: Polowetzer Tänze aus der Oper "Fürst Igor"

 

Universitätsorchester und Universitätschor

 

Leitung: Universitätsmusikdirektor Michael Sekulla

Eintritt: 16€/ 8€ (ermäßigt) Kartenvorverkauf: Unishop, Zigarren Grimm

ハイデルベルクの大学オケと合唱団の演奏です。

年に2回の定期演奏会で、場所はAula der Neuen Universitätで、Universitätsplatzのすぐ横です。チケットはUnishopまで出かけて買いました。土日二公演あるうちの日曜日の方に行きました。こちらも自由席で、大勢の人が開場前に集まっていました。入りも上々でほぼ満員ではなかったでしょうか。コンサートホールというよりは講堂といった感じで、合唱団もスペースを取らないといけないので、オケがだいぶ前にせり出してました。ひな壇になってないので1階の後ろはだいぶ見づらそう。

まず最初のラフマニノフの『徹夜祷』で度肝を抜かれる。思えば合唱だけの曲ってほとんど聞いたことがなかったなあ。なので、うまいとか下手とかは比べられないですが、無伴奏の混声合唱の響きにかなり圧倒されました。旋律もラフマニノフっぽく長いですが、だいぶ東洋というか、西洋じゃないようなものが混じっていました。これは結構難しかったんじゃないかなあ。大学合唱団でやっちゃうなんてすごいです。こんな曲があったなんて知りませんでした。合唱団は全部で150人ぐらいぐらいでした。途中、教会の鐘が鳴りやまずに数分待つなんていうアクシデントもありました。各曲の演奏前のチューニングは、指揮者が音叉で音聞いて、リードの声を出し、みんながそれに合わせてました。

続いてオケ登場で、『展覧会の絵』です。熱気がこもった演奏で、とてもよかったです。チューバのソロよかったなあ。ゲルギエフのN響の動画と比べちゃうとちょっとしつこさ(緩急とか強弱とか)が足りないけど、まあ、あっさり熱くという味付けもよかったです。

最後は合唱もオケもみんな勢ぞろいでイーゴリ公より『韃靼(だったん)人の踊り』。お祭り騒ぎみたいな曲を、皆さん楽しそうに演奏してました。ただ、シンバルが、、、シンバルが、、、。打楽器って一発で曲を壊せるんだなという恐ろしさを再認識です。

指揮者のMichael Sekullaさんも、いかにも合唱系の指揮者という感じでしたが、オーケストラとよく気が合っていそうでした。総合的にとてもいいコンサートでした。次回公演はブルックナーのテ・デウムと、ブラームスの交響曲第4番を9月にやるそうです。

 

Midori - Kaiserslautern

Midori, Violine
Ieva Jokubaviciute, Klavier

 

19.15 Uhr Einführung im Roten Saal: Tanja Hermann
20.00 Uhr Konzert, Fruchthalle
Fruchthallstrasse 10, 67655 Kaiserslautern

Programm:
Wolfgang Amadeus Mozart: Violinsonate Nr. 24
Johannes Brahms:  1. Sonate G-Dur
Franz Schubert:  Sonate a-moll
Maurice Ravel: Sonate

Ticket-Preise
Kategorie I 25,00 Euro, ermäßigt 16,50 Euro
Kategorie II 20,00 Euro, ermäßigt 13,50 Euro
Kategorie III 14,00 Euro, ermäßigt 10,00 Euro

Tickets erhältlich in der Tourist-Information Kaiserslautern u.a.

 あの、五嶋みどりさんが、なぜかKaiserslauternというちょっと小さめの都市に登場です。1月6日が三王来朝(Heilige Drei Könige)ということで、ハイデルベルクがあるバーデン=ヴュルテンベルク州では祝日なのですが、暇なので祝日じゃない州に出かけようということで、ラインラント=プファルツ州まで出かけたときに、たまたまコンサートの案内を見つけて、情報案内所(Tourist-Information)で25ユーロのチケットを即買いしました。家からだと2時間ぐらいかかりますが、まあ、五嶋みどりさんのためなら。英文表記ではMidoriだそうです。前から4列目の真ん中の席を取りました。

仕事をちょっと早めに切り上げて、Fruchthalleまで出かけます。あんまりおしゃれなホールじゃなかったですが。。。照明なぜか紫色だったし。会場には日本人っぽい方もちらほら。開演前のEinführungにも顔を出してみたのですが、ひたすらドイツ語で楽曲やみどりさんについて講義してました。苦行に耐え切れず途中で抜け出しました。

Kaiserslautern in 4D - IhreStadt-4.de

演奏の方は、そりゃもう圧巻です。小柄の方ですが、ステージの上では大きく感じるほど体も使って表現していました。もうなにか学校の先生に教えられているような感じで、『ここのフレージングはこう』、『このクレッシェンドはここに向かっていくの』を楽器を使って言われているようで、『無駄な音符は一つもないっ!』と言わんばかりでした。全編にわたって意志が込められた音で、それでいてさらりと音楽が流れていて、とても色彩豊かな演奏でした。自己陶酔しているような感じではなく、ひたすら表現者に徹しているように感じました。いやぁ、本当にすごいです。最後のラヴェルは「涼しい顔して超絶技巧」をこなし、会場もよく盛り上がりました。アンコールおしゃれな近代の小品だったと思うんですが、曲名はわかりません。ピアノのIeva Jokubaviciuteさんと一緒に音楽を紡いでいく感じもとても印象良かったです。

 

 

研究雑話(1)

・博士課程の学生の論文が受理

学生の論文が受理されたようです。何回かリジェクト食らってたみたいですが、ストーリーを変えて、本人も納得した形になって投稿したら、好意的なコメントが来て、追加実験をいくつか加えたら、それなりにいいジャーナルに驚くほどあっさりと受理されたようです。ストーリーがやっぱり大事ですね。データをいっぱい出したい気持ちや、本当のいきさつをさておいて、読者が読んですんなり納得できる、無理のないストーリーにまとめるのが大事です。結局Reviewerも主張が裏付けられているかどうかを判断するだけで、筋が通っていたらそれ以上の批判は難しいものです。まあ、あんまりこじんまりしてると上のほうの雑誌は狙えないので、ある程度は匙加減の問題もありますが。僕の身の回りでは、今回の学生と同じように、「やっぱこれぐらいだよね」と落ち着くところに落ち着いて受理されることが多い気がします。あれこれまとめて大きい話をでっちあげるのはなかなか難しい。どっかでは勝負しないと、いかんのでしょうが。

受理が決まって、学生さんがケーキを焼いて持ってきてくれました。祝われる人が何か準備するのがドイツ流のようです。いつかは僕も・・・?

 

・明日?

ふらふらとボスがやってきて、「セミナーの予定入れ忘れちゃったんだけど、あしたできる?」「いやぁ、さすがにきついっす・・・」と答えたらセミナーが一週間お休みになって次週からになりました。明日って、そりゃないっすわー。

 

・最初は大変

D1の学生が、初めてJoint Lab Meetingでほかのラボの人の前でプログレス報告をすることになりました。二日前に練習ということで、リハーサル。ところがどっこいとてもみんなの前で聞かせられるレベルじゃありませんでした。おいおい、今までどんな指導してたんですか、ボス。結局ポスドクが引き取って、指導して、ようやく様になりました。セミナー終わった後にポスドクのところに駆けつけて「お疲れだったねー。すごくよくなったよ」と声かけたら、「二日間で5、6時間ぐらいかかったよー」と疲れ顔。こういうのはまあ、やりがいはあるけど時間かかるし、どこまで首を突っ込めばいいのかというのはポスドクにとって難しいどころ。やっぱりボスがちゃんと指導するのが筋ではないでしょうかねえ。

 

・学生実習、再び。

大学院生の3週間の実習コースを、僕も入れて二人のポスドクで面倒見ることになりました。今年はなんかこんなんばっかりだなあ。in situ ハイブリダイゼーションをやるっていうので、僕も今まで体験したことなかったので勉強にいいだろうということで引き受けました。うちのラボが担当する学生は二人。ロシアとトルコから来たそうです。国際的ですね。

形式としては、経験すべき実験のリストが渡され、それを各ラボでアレンジして3週間に収める感じです。特にテーマを定める必要はないらしく、あくまで実習。評価の50%はレポートではなくプロトコルをまとめることになっています。残りの50%は実習中の働きぶりです。

ラボでもあんまりやったことのないin situ ハイブリダイゼーションを、予備実験なしに突っ込んでみたのですが、結局シグナルはあまり得られず、戦いには敗れた感じ。。。一通り手順は抑えたので、実習としてはこれでよいらしいですが。まあ、かといって二人の学生のためにあれこれ条件出しの予備実験というのもポスドクにとって確かに労が多すぎるし、難しいところです。二週目、三週目になってくると、学生も、指導するほうもだんだんだれてきて、お互いモチベーションがあまり上がらない感じでした。もうマスターの学生だからほったらかしてやってみようということだったのですが、ちょっと時期尚早だったかな。「えっーそうするー!?」みたいなミスもいくつかやらかして実験があまり予定通りには進みませんでした。やっぱり誰かつきっきりで見てあげないといけなかったかなあ。でもプロトコル渡してあるんだからしっかり読み込んできてほしかったなあ。最後らへんになると、各操作ごとに確認を求めるようになってきていて、あんまり頭を使いたがらない感じでした。失敗続きで怖気づいたのもあるのでしょうが。

最終日に学生を返すと、指導する方の二人は「疲れたねー」と顔を見渡すほどでした。「この三週間は長かったねー、自分の実験ほとんどできなかったよー。」と異口同音。僕のほうは負担軽減に努めたつもりでしたが、彼女の負担は確かに相当なもの。いろいろイライラしながらも本当によく頑張ってました。ポスドクが大変なのはどこも変わらないようです。

 

・査読

ボスから査読手伝ってくれる?と聞かれ、ちょうど上記の学生実習中で自分の実験もあまり入れ込めなかったので引き受けました。まあ、あくまで外様のフェローシップポスドクですからねえ。。。役に立てるところは役に立っておかないと。Scientific Reportsからでした。10日以内に返せとか、なかなかせかしてきます。インパクトは求めないので、手法が適切か、主張がデータに裏付けられているかなどを判断してくださいというお達しです。数日かけて読んで、1日かけてレポートをまとめ、ボスに送信。30分程度論文の内容や評価について議論し、あとは任せました。後日ほかの人の査読レポートとともにエディターの決定が伝えられました。ちゃんと二人に回してるのねー。

Scientific Reportsの2015年のインパクトファクターは5を超えており、全科学分野を対象にした雑誌では、Nature, Science, Nature Communications, PNASに次いで5位だそうです。いろいろ批判もあります(下記リンク)。が、基本的にはこういうジャーナルがあったほうが科学にとっても、いいと思います。もちろん、玉石混交は否めませんのでちゃんと気を付けて内容を読み込む必要がありますが、それはほかのジャーナルだって同じです。科学者側にとっては、ジャーナルによる権威づけがなくてもいい成果発表もありだと思います。とにかく早く公表したい場合もあれば、読めばわかるすごい発見ということもあるでしょう。結局論文は中身勝負ですから、本当に重要で本当の発見ならどこに出ていようと読み継がれます。

More on Scientific Reports, And on Faked Papers | In the Pipeline

ただ、個人的には印刷物に対する信仰がまだ残ってまして。。。できれば印刷される媒体に投稿したいと考えています。こうやってだんだんと時代に取り残されていくんでしょうなあ。。。若い子たちがオンラインのWebメールやIMAPやだけでメールしてるのを見ると、POPサーバーでどっかのハードディスクに落としとこうよと思わずにはいられません。オンラインなんていつ消えるかわからないし、校正編集者が頑張るのもやっぱり印刷されるからというのもあるからではないでしょうか。論文という作品をどう仕上げるかという過程で、編集者や査読者も重要な役割を果たすと思いますので、彼らが頑張っているようなところに投稿・発表することで、作品がより磨かれていくと思います。そんなことを思いながら、時間かけてちゃんと査読してみました。もう一人のReviewerさん、ちと読み込みが足りてなかったぞ!

オンラインメディアが跋扈して既存の新聞などのメディアが金銭的に脅かされ、結局ちゃんと取材してしっかり書くところ減っていくのは、あんまり好ましくないと思います。それと同じように、商業目的ではない学術論文業界の各雑誌が編集者、査読者(雑誌の評判と査読のレベルは直結すると思います)などを維持し、なんだかんだと言いながらそれなりの投稿数・インパクトファクターを残していけるかどうか。ぜひ頑張ってほしいところです。

コンサート(1) Konzert

コンサートにいくつか行きました。

 

Fazıl Say & Heidelberger Sinfoniker | Veranstaltungen | Heidelberger Frühling 2017

Mo 25. April 2016 19:30 Uhr
Kongresshaus Stadthalle Heidelberg

Programm

Wolfgang Amadeus Mozart:
Sinfonie Nr. 29 A-Dur KV 201 (186a)

Fazıl Say:
Silk Road. Klavierkonzert Nr. 2 op. 4 für Klavier und Streichorchester
Goethe-Lieder für Sopran und Streichorchester mit Schlagzeug op. 44

Wolfgang Amadeus Mozart:
Klavierkonzert Nr. 1 KV 37

2016年春のハイデルベルク音楽祭です。音楽祭といってもそんなに歴史があるものでもなさそうですが。。。ピアノは鬼才・天才・ファジル・サイ!のキャッチコピーで知られている方です。コンサート当日に街中でポスターを見かけて、ネットで購入しました。PDFが届くので、それを印刷するか画面を見せるかで入れるようです。

Parkett links, Row: 5, Seat: 15 19,00 EUR ( Normalpreis )
しかし、安い。まあ、安い席もあるということですが。しかもまだ当日でもチケット余ってるのか!!日本だと7500円とか、9000円ぐらいとられる上に大体は前売りで完売しそうなものですね。
Kongresshausは旧市街の中にあるなかなか趣のあるホールでした。ただ、なにせ柱がところどころにあって視界を遮ることもあります。ドレスコードはそれほど気にしないよう。スーツでびしっと決めている人もいれば、ジーパンにトレーナーみたいな人もいます。襟付きのシャツぐらい着ていけば、特に目立つことはありません。
本人が1994年に作曲したという「シルクロード」は、いろいろむちゃくちゃな曲で、なんだかサーカスを見ているかのようでした。同じく本人が2012年に作曲したop.44はゲーテ歌曲集で、ドラム、ソプラノ、弦楽オーケストラという編成。ソプラノの方の大熱演。
しかし、なんといっても圧巻はモーツァルトのピアノ協奏曲。まるでモーツァルト本人が弾いているんじゃないかという感じのする演奏で、自由奔放に音楽を遊んでいる感じでした。
 
アムステルダムに語学学校の友人と旅行に出かけました。せっかくなので何かないかなあと探していると、コンセルトヘボウでちょうとマーラーの交響曲第3番をやるらしい。これはいかなきゃとチケットを即買いしました。
3列目の6、7番ということで20ユーロ。やけに安いなとは思ったのですが、行ってみるとなるほど、映画館の最前列のような感じで見上げてばかりですごく疲れました。ステージと客席の間に結構高低差があるホールなので、もっと後ろのほうがよかったですねえ。。。友人に悪いことしました。ポディウムも空いてたのですがそっちのほうが良かったかも。
さて、オーケストラはSymfonieorkest Bellitoniというアマチュアオーケストラでした。デンハーグを拠点に活動している団体が、アムステルダムまで遠征しに来たようです。客席の半分以上は関係者じゃなかったでしょうか。フルオーケストラに少年合唱に女声合唱ですから、相当な人数です。演奏の出来は細かいところはまあまあといったところですが、しかし熱気に満ち溢れておりました。コンセルトヘボウでマーラーを演奏するなんて機会はそうそうないですからねえ。迫力も十分です。しかし席がもう少し良ければ。。。
 
ゲーテ・インスティチュート マンハイム校の文化プログラムの一環で、金管五重奏を聞きに行きました。プログラムなどは下記リンク参照です。なんでも
Antrittskonzert des neuen Professors für Tuba Stefan Heimann
Mannheim Brass Quintett feat. Stefan Heimann, Tuba

だそうですから、チューバ奏者の教授就任祝いコンサートといったところでしょうか。場所はマンハイム城の中のRittersaal(騎士の間?)。演奏は結構素敵だったのですが、間の解説が長かったなあ。。。CDも売ってたので記念に1枚買ってみました。

Alle Veranstaltungen im April 2016 | Veranstaltungskalender