Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

グループランチ その3

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「このドーナツって、Berlinerという名前だけど、ベルリン名物なの?」

「うーん、どうかなあ。あんまり知らないなあ。」

「私がドイツに来て初めてそれをパン屋で買ったとき、すごくおいしかったから友達にいったの。あの『Angebot』っていうパンおいしいねーって!」

「それ特売って意味だよー(笑)」

「そう!友達にバカ受けだったわ。」

「初めてだとわからないよねー。」

「ところで、今日のラボの安全検査(Inspektion)は大変だったね。」

「ボスの顔見た?なんかずっと余裕なさそうじゃなかった?」

「ラボ内は飲食禁止って言ったってねー。小腹ぐらいはすいちゃうし。それに試薬全部保護眼鏡つけて計れってルールが無茶だよ。たかだかアガロースなのに。」

「まあ、一応ほかの試薬が付いてるかもしれないっていうことで。。。」

「結局ルールが厳しすぎると誰も守らないよ。急に全員が白衣着てたから、オートクレーブのおばさんがびっくりしてたじゃない。」

「本音と建前が離れすぎてるよね。ドイツの人赤信号渡らないし。」

「子供が見てるかどうかにもよるかな。いなかったら渡っちゃうかも。」

「うちなんて、赤信号渡った日にゃ、子供から一日中うるさく言われちゃうよ。『お前は悪い奴だー』って」

「そういえば、前に車運転してて赤信号無視して渡っちゃったら、警察に200ユーロ罰金とられちゃったよ。」

「結構高いねー。」

「フランスなら泣けば大丈夫だよ。父親がつかまりそうになった時、私たちが急に泣き始めたことにして、『ほら子供が・・・』って言い訳したらお巡りさん見逃してくれたよ。」

「えっ!さすがにそれはたまたまなんじゃ。。。」

「ううん、何回もこれで行けたよ!だから、ドイツでも捕まったら『あぁ、もう私の人生終わりだ(泣)、これじゃもう生きていけない(泣)』って一芝居打てばいいんだよ。」

「ドイツじゃさすがにそれは利かないような。。。中国なら賄賂でも渡せばなんとかなりそうだけど。」

「韓国に旅行にいったとき、『重大な問題があります』って税関に言われたけど、お金握らしたらすぐに重大な問題がなくなったよ。」

「メキシコの警察も信号無視ぐらいじゃ、あんまり捕まえないかな。ほかにやることいっぱいあるし。賄賂は利きそうだけど。」

「日本はまあまあ捕まえるかな。賄賂はさすがに効かないと思うけど。でも、予算の関係で年度末はよく交通ルールの取り締まりやってるよ。角に隠れて右折禁止とか。普段取り締まらなさそうなやつ。でも誰も見てなかったら赤信号ぐらい渡っちゃうかな。自転車はドイツに比べるとだいぶ自由な感じ。」

「パトカー買うにもお金いるしねー。」

「私もたまに赤信号渡っちゃうときあるけど、自転車だってここじゃ本当は60ユーロの罰金とられるみたいよ。」

「えっ!マジっ!」

「車線を守らないとか、携帯電話しながら自転車に乗ったとかでも20ユーロとか取られるから気を付けてね。」

「車の運転中の電話が見つかって、この前40ユーロ罰金取られちゃった。。。」

「結構やんちゃな運転してますねぇ。見えないですけど。」

「携帯といえばフランスの親戚のお父さんが運転中に電話で良く話してて、警察が見えたら、捕まらないようにすぐに携帯電話を投げ飛ばしてたの。話してる相手にも事情がわかるように『ポリース!』って叫びながら。そしたら子供たちがそれをまねし始めて、電話のおもちゃを『ポリース!』って叫びながら投げて遊ぶようになっちゃって、ほかの親せきから『お前のところの親はいったい何をやってるんだ!』って言われてたわ。」

「すげえ教育(笑)、さすがフランス」

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