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Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

税関2(Zollamt)

日本から渡欧した時に船便で荷物を送って、素直に価値5万円って申告書いたら17.5%の税金をハイデルベルクの税関に取られました(前記事参照)。今回はそれを取り戻すお話です。

1.還付申請(Auftrag auf Erstattung)

税関に英語で問い合わせたところ(こちら)、正当な理由があれば、間違って支払った税金は取り戻すことができるとのことです(こちら)。この中の"Antrag auf Erstattung oder Erlass" (Formular 0223)に相当するので、書類0223番を埋めます。

http://www.zoll.de/SiteGlobals/Forms/FormularMerkblattSuche/FormularMerkblattSuche_BegriffSuche_solr_form.html?nn=21550

から書類を探すことができます。オンライン上で記入することもできます。白紙のPDFファイルはこちらから。

https://www.formulare-bfinv.de/printout/0223.pdf

この書類(Zusatzblatt zum Antrag auf Erstattung/Erlass  (Vordruck 0223) nach Artikel 238 Zollkodex)を埋めていくわけですが、今回は、本当は引っ越しの荷物(Übersiedlungsgut)だったんだけど、引っ越しの荷物だと税金がかからないのを知らなかったため、申告するのを忘れておりました、というのを支払い済みの税金の返還を求める理由にしました。Google翻訳で英語からドイツ語に翻訳して、一応知ってるドイツ語の知識を使って校正はしました(Ich habe vergessen, an der Zollstelle, die meine Frau gerade bewegt nach Deutschland und dieses Paket ist für die Übertragung von Residenz fällig zu stellen (Übersiedlungsgut))。法的根拠は、申請に誤りがありましたという237条をチェックしました(Artikel 237: Irrtümliche Anmeldung zu einem Zollverfahren, das die Verpflichtung zur Entrichtung von Ab- gaben beinhaltet)。Heidelbergの税関の場合のNachprüfende Zollstelle(主税関的な?)はHauptzollamt Karlsruheになりますが、当時はよくわかってませんでしたので空欄。全額の返金を求めるので、Erstattungを選択します。

引っ越しであることを証明するため、ハイデルベルクに住民登録した時の証明と、ドイツに来た時の航空券のコピーを同封しておきました。そのほか、税金を支払ったときの明細のコピーも同封して、ハイデルベルクの税関(Dischingerstraße 8, 69123 Heidelberg)に郵送です。

 

2.追加の書類

待てど暮らせどなんの返事もなかったので、もうだめかと思っていたのですが、7か月後、突然Karlsruheの税関からのお手紙が届きました。

Betreff
Gelegenheit zur Stellungnahme (rechtliches Gehor)

Bezug
Antrag auf Erstattung/Erlass der Einguhrabgaben vom XX.XX.2016
Ihre Zeichen: ohne
Einfuhrabgabenbescheid XXXXXXXXXXXXXXXXX

Anlagen
XXXXXX-XXXXX (bei Antwort bitte angeben)

Sehr geehrter Hr. XXX,

ich bin mit der Bearbeitung Ihres Erstattungsantrags beauftragt.

Ich beabsichtige diesen aus den nachfolgenden Grunden abzulehnen:

Die abgabenfreie Abfertigung als Umzugsgut kann nach VO(EG) Nr. 1186/2209 (kunftig: ZollbefreiungsVO) unter anderem nur erfolgen, wenn
- der Warenempfanger den gewohnlichen Wohnsitz von einem Drittland nach Deutschland verlegt und
- es sich bei dem Umzugsgut um benutzte Gebrauchswaren hendelt.

Als Nachweis fur den Wohnsitzwechsel sind eine Bescheinigung der auslaandlischen Behorde uber die Aufgabe des Wohnsitzes mit angabe, wie lange der Wohnsitz dort bestanden hat und ein Nachweis fur den neuen Wohnsitz (Meldebescheigung/Arbeitsvertrag/Mietvertrag usw.) vorzulegen.Diese Nachweise ligen mir nicht vor.

Nach Aussagen des abfertigenden Zollamtes handelte es sich bei dem eingefuhrten Zubehor Malen um neue / unbenutzte Waren.

Bevor ich endgultig uber Ihren Antrag entscheide, gebe ich Ihnen nach Artikel 22 Absatz 6 Verordnung (EU) Nr. 952/2013 des Europaischen Pariaments und des Rates zur Festlegung des Zollkodex der Union bis zum XX. April 2017 Gelegenheit zur Stellungnahme.

Ich bitte um Mittelung, ob Sie Ihren Abtrag weiterhin aufrechtehhalten, andere den Antrag begrundende Unterlagen vorlegen oder den Antrag nunmehr zurucknehmen.

Sollte ich bis zum genannten Termin von Ihren keine Nachricht erhalten, werde ich uber den Fall nach Aktenlage entscheiden. Eine Fristverlangerung ist nicht vor gesehen.

Mit freundlichen Grusen
Im Auftrag
XXX

 要約すると、申請は受け付けましたが、書類が足りないため、引っ越しであることが十分に証明できていない、また、内容物が引っ越し荷物ではなく新品だから、税金の返還を却下しようと思う。反論がある場合は4月XX日までに。という内容でした。住民登録と航空券だけでは、過去12か月EUから離れていたことや、ドイツにただの短期滞在(旅行など)ではなく長く住むことが証明できないという税関側の言い分です。

これに対して、まず、フンボルト財団の奨学金支払書(Stipendiumsbescheinigung)で、これから(引っ越し日から)2年はハイデルベルクに住むことを証明。内容物が新品であったことに関しては、内容物の写真を撮って、これらの画材は中古であり、新品であるのは勘違いによるものであることをアピール。

過去の住所歴に関しては、本当は戸籍の附票があれば、それを翻訳するだけでよかったのでしょうけれど、残念ながら手元にありません。そこで、手元にある書類から使えそうなものとして、大学・大学院の卒業証書・学位記(在学期間中は日本にいた!)、課税証明書(その後日本で働いて税金収めてた!)、フンボルト財団の採択通知書(宛先が日本の研究室になっており、この時日本にいた!)、昨年度の源泉徴収票(退職日が記されており、この日まで日本で働いていた!)と合わせ技で一本を狙います。いずれもコピーを取って、簡単に要所だけ赤ペンでドイツ語に翻訳します。

添付書類のリストや、事情を説明するお手紙を添えて、これらの書類とともに、お手紙で返信しました。

 

3.申請許可と追加の書類

2週間経ち、上記のお手紙に書いていたメールアドレスに連絡が来ました。

Sehr geehrter Hr. XXX XXX,

ich bin mit der Bearbeitung Ihres Erstattungsauftrages beauftragt.

Vielen Dank für die nachträglich vorgelegten Unterlagen.
Aufgrund der jetzt vorgelegten Nachweise ist eine Erstattung der Einfuhrabgaben möglich.

Bitte teilen Sie mir zur Erledigung Ihres Antrags noch ihre Bankverbindung mit.

Mit freundlichen Grüßen
i.A.
XXXX XXXX

Hauptzollamt Karlsruhe

ということで、還付申請が許可されるので、銀行情報を教えてくれとの連絡です。やった!すぐに口座情報を返信すると、翌日にも返信が来て、

für die Abfertigung als Übersiedlungsgut ist noch eine spezielle Zollanmeldung erforderlich.
Bitte füllen Sie Seite 1 und 2 des angefügten Vordrucks aus und senden mir diesen zu.

 と、もう一枚の追加書類です。0350番の書類(Zollanmeldung für die Überführung von
Übersiedlungsgut in den zollrechtlich freien Verkehr zur besonderen Verwendung)で、引っ越し荷物に関わる申告書類です。これも指示に従って埋めて、署名をして郵送しました。

https://www.formulare-bfinv.de/printout/0350.pdf

 

4.(おまけ)追加の荷物

規定によると、引っ越し後12か月以内に届く荷物まで、引っ越しの荷物とみなされるようです。妻の一時帰国時に、もう一つ荷物を送ってもらいました。価値を10000円と申告したところ、案の定これもハイデルベルクの税関行きになりました。ちょうど上記の許可が降りたところだったので、0350番の書類(追加の荷物のこともきちんと記載して)をもう一部持っていき、郵送で送付した書類のコピーなども、荷物を受け取る際に税関職員に見せました。すると今度はスムーズに理解していただけたようで、税金を払うことなく荷物を引き取ることができました。

 

5.おしまい

さらに1週間ほどたったころ、銀行口座に振り込みがあり、支払った税金が還付されました。そして、税関からの決定通知書も届きました。いきさつについても、きちんと作文されていました。税関職員さん、ご苦労様です。お手数をおかけいたしました。

Begründung Gesamt.
Mit Abgabenbescheid XXXX vom XX.XX.2016 wurde eine Postsendung mit diversen Malutensilien aus Japan verzollt und versteuert.
Sie beantragten für diese Sendung eine Abgabenbefreiung als Umzugsgut (XXX) nach VO (EG) Nr. 1186/2009 (künftig: ZollbefreiungsVO).
Als Nachweise für die Wohnsitzverlegung von Japan nach Deutschland legten Sie nachträglich Bescheinigungen der Universität XXX, Steuerbescheinigung und Stipendiumsbescheinigung der Alexander von Humboldt Stiftung vor.
Anhand des nachträglich vorgelegten Fotos und der Information über die klassiche japanische Maltechnik kann bei den versandten Gegenständen von gebrauchten Gegenständen ausgegangen werden.
Die Postsendung ist damit als Übersiedlungsgut nach Artikel 3 der ZollbefreiungsVO in Verbindung mit § 1 (1) Einfuhrumsatzsteuerbefreiungsverordnung (EUStBV) von den Eingangsabgaben befreit.
Die zu hoch bemessenen Abgabenbeträge werden gemäß Art. 116 (1) 1), Art. 117 Verordnung (EU) Nr. 952/2013 des Europäischen Parlaments und des Rates zur Festlegung des Zollkodex der Union - UZK in Verbingung mit § 14 EUStBV erstattet.

 

6.まとめ・教訓

・引っ越しの荷物は関税の対象外です(詳細な規定などはありますが。)。

・それを申告するためには、0350番の書類が必要です。また、0350にも書かれていますが、添付書類として、過去12か月EUには居住していなかったことを示すもの(日本の戸籍の附票など)、住居の契約書、ドイツでの住民登録、今後長期にわたってドイツに滞在する予定であることを示すもの(雇用契約など)が必要です。

・ちゃんとした引っ越し業者に頼む場合は、手続きをきちんとしてくれるようです。個人の郵送の場合は、上記の書類を袋に入れて箱の外に張っておけば、たぶん一番スムーズに手続きをしてくれると思います。

・これらの手続きをせずに郵送した場合、そして荷物の中身の価値(申請額)が高い場合(1万円の画材でも引っかかりましたが、研究室宛に送った2万円の古本は引っかかりませんでした。大学宛の方が緩い!?一応45ユーロがリミットだそうで。こちら参照)、荷物は税関に送付されます。たとえ低くても、中身が怪しいとき(表記と内容が異なってそう)も税関に送付されます。

・様々な事情で書類が間に合わない場合(船便で先に送るなど)、税関に0350番の書類と必要な添付書類をもっていくと、課税されずに荷物を受け取ることができます。

・日本へ帰国するときは、日本の税関で別送品として申請しておけば、引っ越し荷物は免税になるようです(こちら参照)。

・関税を支払ってしまった場合、0223番の書類で関税の還付を申請することができます。この際必要な書類は0350番と、それに必要な添付書類と、税金を支払った領収書などです。

・ただし、返事がとても遅く、半年以上かかるようです。対応そのものは丁寧でした。また、メールでやりとりもできるようですので、連絡先にメールアドレスを書いておくといろいろスムーズかもしれません。手続きそのものは上級の税関で行われたようですので、Heidelbergではなく、Karlsruheに申請したほうがもう少し早かったかもしれません。