Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

フランス・モンペリエ Montpellier に行く(4)

・セット /セート(Sète)

学会も終わり、少し遠出ということでホテルに荷物を預けて、電車に乗って20分ほどで、セットへ。Wikipediaによれば、「『ラングドックのヴェネツィア』と呼ばれている。港湾と地中海に面したリゾート地である。」だそうです。

セット (エロー県) - Wikipedia

電車に乗るまでが一波乱。Montpellier-Saint-Roch駅の券売機でチケットをSète駅までの往復チケットを二人分買って25.2ユーロでしたが、スタンプを押してもらうはずの機械がなかなか反応してくれず一苦労。どの列車に乗ったらいいですかと駅員さんに聞いて、言われたとおりに行くとそこはTGVで、僕らの買ったチケットでは乗れず。。。違うホームだよと言われて慌てていくと、すでに発車済み。結局駅に着いてから出発するまで1時間弱かかりました。ふう。この乗車するホームが数分前にならないと表示されないシステムなんとかならんですかね。。。ベビーカー移動だとなかなか大変です。

電車を待ってる間に、ホームにスペイン国鉄(renfe)が運航する高速列車AVEも乗り入れてきました。ここから3時間ぐらいで、60-70ユーロでバルセロナまで行くそうです。おぉ。。。

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さて、Sète駅に着くと、ヨットハーバーが近くに見え、いかにもリゾート地。駅前は何もありませんが、橋を渡ったところのVictor Hugo通りでは、金曜朝に朝市が開かれていて、地元の人で賑わっていました。

Tielles Giulietta | Restaurants | Tourist Office Sète

でタコが入ったパイを頼んで食べてみると、ドイツにはない海鮮の香り!これは期待できそう。

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八百屋さんに交じって、パエリア屋さんも何軒か。おじさんが一人ひとり具材の要望を聞いて丁寧に入れてくれます。最後はフレッシュに切ったレモンをひとかけ添えて、パックします。ドイツと違って、プラスチックをちゃんと使ってくれる!スプーンもらえますかと聞いたら、しょうがねえなという感じで奥から出てきました。そして、その味の素朴でおいしいこと!子供もパクパク食べてました。もう日本ではパエリア食べたくなくなるほどです。

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朝市を抜けて、潮風を感じながら町の中心へと歩いていきます。この日は青空が広がりいい気持ち。13時からの遊覧船のチケットを購入して、腹ごしらえへ。

Les Ports de Sète et la Mer Méditerranée avec l'Aquarius (遊覧船)

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遊覧船のチケット売り場近くのChez Françoisで海鮮。店先に新鮮な海鮮物が並んでいました。メニューも生ものの盛り合わせばっかりかと思って、一番安いのを頼んでみましたが、隣の人のパスタがおいしそうでした。。。探せばほかにもメニューはいろいろあったようです。子供はサザエをくるくる回して身を出すのを面白がってました。ドイツじゃなかなかできない経験。。。日本に帰ればなんてことない経験。。。

Chez Francois, Sete - Restaurant Reviews, Phone Number & Photos - TripAdvisor

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遊覧船に乗って1時間ほどあたりをめぐりました。ビーチも結構広く、優雅に過ごせそうでしたが、この後電車が控えているので致し方なし。。。船底にはガラス張りのところもあって、海底がのぞけるようになっていましたが、生き物が見れたのは停泊中ぐらいで、あとは特に楽しいことなかったです。

船を降りた後は歩いて駅に戻り、電車でモンペリエに戻りました。朝市はごっそり消えてなくなり、清掃車が仕事してました。モンペリエから少ししか離れてませんが、バカンスらしい海辺の素敵な町でした。朝市は活気があるのでお勧めです。毎日どこかでやっているようですが、金曜のHugo通りはなかなか良かったです。

Halles et marchés

 

・Ouigoでパリへ。

この後はパリへ。Ouigoという格安TGVを使いました。航空会社ではLCC(格安航空会社)が流行ってますが、その新幹線版みたいなものです。

16h15 Montpellier Sud-de-France (à 6km du centre-ville) 発、19h36 Paris Marne-la-vallée-Chessy-Disneyland着 (ouigo 7848)と、3時間ちょっとで着くので、格安といっても別に遅いわけではありません。値段は夏の繁忙期で金曜日ということもあり、2か月前に購入しても大人一人38ユーロでしたが、安い時だと10ユーロです。通常のTGVは、割引にもよりますが、安くて50ユーロ、高いと150ユーロ近くします。いずれも価格は日々変動しています。

特徴としては、

1.チケット購入はネット限定。公式サイト他、通常のTGVのチケットを購入する、oui.sncfからも直接購入できます。

2.ちょっとマイナーな駅を通ることが多い。Montpellierはモンペリエでも、Saint-Roch駅ではなく、Sud-de-France駅とか、 Lyonはリヨンでも、Lyon-Saint Exupéry airport駅とか、Parisはパリでも、 Paris Marne-la-vallée-Chessy-Disneyland駅とか、CDG空港駅とか。

3.制約も多い。ベビーカーは無料ですが要予約。大きいスーツケースも要予約で1つ5ユーロでした。出発30分前にはホームに並んで、乗車前に検札を受ける必要があります。チケットは乗車3、4日前にネットで配信。車内販売はなし。

購入からして、結構手間取りました。oui.scnfのサイトではクレジットカードが決済できず、ouigo公式サイトでも跳ねられました。クレジットカードのパスワード認証にしてるのがよくないかなと思い、いろいろ設定も変更しましたが総じてダメ。公式サイトのQ&Aをよくよく見てみると

Foire à question - Aide en ligne - OUIGO

Voici la liste exhaustive des pays pour lesquels le règlement par carte bancaire est autorisé : Andorre (Andorra), Autriche (Austria), Belgique (Belgium), Chypre (Cyprus), République Tchèque (Czech Republic), Danemark (Denmark), Estonie (Estonia), Finlande (Finland), France, France Métropolitaine, Guyane Française (French Guiana), Ile de la Réunion, Polynésie (French Polynesia), Terres australes et antarctiques (French Southern Territries), Allemagne (Germany), Grèce (Greece), Guadeloupe, Hongrie (Hungary), Irlande (Ireland), Italie (Italy), Kosovo, Lettonie (Latvia), Lichtenchtein, Lithuanie (Lithuania), Luxembourg, Malte (Malta), Martinique, Mayotte, Monaco, Pays-Bas (Netherlands), Nouvelle Calédonie (New Caledonia), Pologne (Poland), Portugal, Slovaquie (Slovakia), Slovénie (Slovenia), Espagne (Spain), St Pierre et Miquelon, Suède (Sweden), Suisse (Switzerland), Royaume Uni (United Kingdom) et Etats-Unis (United States).

と書いてあって、上記の国で発行されたクレジットカードしかだめだそうです。リヒテンシュタインにも日本が負けちまったぜ。。。ドイツでも年会費無料のクレジットカードがあるそうで申し込んでみましたが、フェローシップのポスドク研究員では即時審査落ちでした。。。切ない。結局ヨーロッパで発行されたクレジットカードを持つ知人に頼って、何とか購入してもらいました。

これはouigoだけの問題ではなく、例えばLufthansa.deで航空券を購入する時も

For payments with commercial cards, credit cards issued outside the European Economic Area (EEA) and JCB cards an OPC in the amount of 1.65% of the ticket price will be charged. After the card number has been entered into the respective field, the amount of the OPC will be calculated automatically and reflect within the price overview.

と書いてあり、日本発行のクレジットカードでも購入はできますが、1.65%の手数料が追加でとられます。つまるところ、日本のクレジット会社が加盟店からそれだけ手数料取っているということですね。ドイツと違って、日本は年会費無料でクレジットカードを作ってくれて、あれやこれやとポイントをためて使う側に還元してくれますが、その分のしわ寄せは加盟店に来ているようです。その日本もようやく手数料引き下げに動き始めておりますが果たしてどうなるやら。中国発のAlipayは手数料0%~0.1%ですからね。のんびりしているとあっという間に淘汰されてしまいかねません。

カード手数料、引き下げ要請を国が検討 消費増税対策:朝日新聞デジタル

手数料ゼロでも利益が出るアリペイの秘密 - 中華IT最新事情

 

さて、セットから切り上げて急いでMontpellier Sud-de-France駅に向かいます。2018年7月に新設された駅で、ゆくゆくはTGVはこちらに移されるのでしょうが、この時点でこの駅を利用するTGV, ouigo, INTERCITÉSはまだ数えるほど。トラムの路線図には駅が書いてありますが、まだ開通しておらず、たどり着く交通手段もバスだけです。トラムのTAM T1 - Place de France駅からバスが出ていますが、本数も少なく、時間も距離の割には結構かかり、Sud-de-France駅に着いた頃には発車5分前。。。こりゃ乗り遅れるかもなと思って、一応ダッシュしましたが、同じような人がたくさんいるのにもかかわらず、カップルはまだ最後のキスと抱擁。。。こいつら肝が据わってます。

LCCみたく、専用のホームになっていて、入口が一つに絞られ、そこで係員にQRコードがついたチケットを見せてチェックイン。そこから長いスロープを降りて、ギリギリ何とか発車に間に合いました。車内はむしろ普通の2階建てのTGVよりゆったり気味で快適でした。

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定刻通りParis Marne-la-vallée-Chessy-Disneyland駅に19:30頃に到着。ドイツに帰る前にここで一泊。ホテルは隣のVal d'Europe駅に取ったので、TERのローカル電車で一駅移動。チェックインしてから夕食どころを探しますが、ショッピングセンター内を歩き回っても、あまりいいお店は見つからず、駅前に戻って焼肉レストランへ。

Shinla Galbi - Restaurant à Serris

ここはたれに漬けたお肉がおいしくて、思わず追加注文してしまい、満腹になりました。パリまで来てるのに何やってんだって話ですが、、、

 

モンペリエ自体はそこまで見どころ満載というわけでもなかったですが、南仏をいろいろめぐる拠点としてはとても良かったかと思います。

 

終わり