Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

出産までの道のり(1)

・妊娠発覚

妻の妊娠が発覚。妊娠検査薬(Schwangerschaftstest)は早期のタイプのものschwangerschaftsfrühtestを薬局で購入して、妊娠判定。排卵検査薬(Ovulationstest)というものも売っているのでお間違え無きよう。

ドイツで初めての妊娠&出産 - 産前産後の準備リスト - ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト

ドイツの早期妊娠検査薬は世界一高感度!? 種類のまとめ☆ -

 

・産婦人科

日本での出産のときは、妊娠検査薬の結果が出て、産婦人科へ行った頃にはお産の予約がもう埋まり始めるような感じだったので、気持ちは早く産婦人科へ行きたい気分。。。

知人でも妊婦の方がおり、薦めてくださったのがハイデルベルク Neuenheim内にあるのDr. von Holst。

Frauenärztin Dr. med. Christiane von Holst | Heidelberg

英語も通じて女医さんで、インターネットでも予約できるのですが、空きがあるのは3、4週間先。ドイツ的にはこれで全然問題ないらしい。とりあえず予約して待っていたのですが、多少出血があって(着床出血?)、心配になって、産院の一つのSt. Elisabethに電話してみたところ、

Startseite - Klinik Sankt Elisabeth

とりあえず産婦人科内のクリニック、Dr. Thomas Güntherへ電話してみて、それでもだめならうちに来なさいとのことでした。

Praxis Dr. med. Thomas Guenther

Güntherさんのところに連絡してみたところ、埋まっちゃいるけど、診察時間の最後に来たら、ちょっと待つかもしれないけど診れるわとのことでこちらにしました。保険のコピー、身分証明書、日本から持ってきた第一子の母子手帳を携えて、伺いました。

Güntherさんは御年64歳のおじいちゃんですが、まだまだ元気な感じのお医者さんで、「なんだドイツ語分かるんじゃないか」とドイツ語押しだけど、英語も本当は堪能。妊娠を確認してもらい、今度時間があるときに検診を始めましょうということになりました。それ以降出産までずっとお世話になりました。

 

・助産師(Hebamme)探し。

続いて助産師探し。ドイツだと、出産後3日前後で退院になるのですが、その後自宅に助産師が訪問して様々なサポートをするのが主流の様です。最近出産した学生さんは、インターネットや雑誌や両親の意見などが違うときも多く、これだと決めてくれる助産師の存在は頼もしかったといっていました。以下はラインネッカー地域のヘバメ一覧のリスト。ドイツ語以外、どの外国語ができるかなども示されています。

https://www.grn.de/fileadmin/user_upload/klinik-weinheim/gynaekologie-geburtshilfe/pdfs/Hebammenliste_Rhein-Neckar_2015.pdf

産院探しよりも助産師探しが難しいようで、階下の、最近出産したドイツ人から紹介されたヘバメさんはもう予約でいっぱい。代わりにと、Sonja Schauppさんを紹介されました。連絡を取り、2回ほど面談で情報を交換しました。優しくて芯のあるような方でした。

面談の過程で、加入しているDAADのTarif 790の保険では、

Für sonstige vor- und nachgeburtliche Hebammen- betreuung sowie für Geburtsvorbereitungs- und Säuglingspflegekurse wird nicht geleistet.

とのことで、ヘバメ代はカバーされていないことが発覚。保険の担当者にメールで確認しましたが、その通りということでした。ヘバメはドイツでは重要だと考えられており、こんな保険があるなんてとSchauppさんは驚いておられました。通常の産後ケアだと800ユーロぐらいかかるかなとのこと。二人目だし、何とかなるような気もするけど、郷に入っては郷に従ってみるかと、お願いすることにしました。

 

・第1回の検診

初診から2週間後に第一回目の検診。尿検査や体重測定の後は、内診で、さらにエコー検査。画面をぼーっと見てると、スマホで写真でも撮って、おじいちゃんおばあちゃんに見せてあげなさいと、医師から言われ、おもむろにパシャリ。その後は血液検査。クラミジア、トキソプラズマ、HIV、LSR( Lues-Such-Reaktion; 梅毒の検査)が対象です。クームス試験も。血液型カードは日本に置いてきたことを伝えると、血液型も検査となりました。

Mutterpass (母子手帳)も発行され、いよいよ妊婦を実感。これは母子手帳というか、母手帳になっていて、生まれてからの子供のことに関してはKinderuntersuchungsheftという子ども手帳に記載することになっています。一つのMutterpassで二人目の妊娠まで記載できるようになっていました。手続きはGüntherさんのクリニックで終了して、役所まで行く必要はありませんでした。妊婦さん・女性に対して優しいドイツのお国柄で、マタニティマークのようなものはありません。

Privatの保険でしたので、検診料金は、通常の診察と同じように自宅に請求書が送られます。一回あたり100-200ユーロでした。血液検査があったときは、検査会社から別途請求書が送られてきます。請求書を保険会社に送付すると、ほとんど全額支払ってくれました。日本のあのややこしいシステムも早く何とかならないですかね。。。妊娠は病気じゃない→保険の適用外→自治体が個別にクーポン券で検診費用を補助し、出産費用は各保険組合が一時金でサポートというのは理屈としてはわかりますが、その理屈を通すためにどれだけの手間暇が余計にかかっていることでしょう。。。里帰り出産などで転居するたびに、立て替え払いの手続きやら、クーポンの再発行やら、、、もちろん自治体や医療事務側もいろいろ大変なわけで。。。

ドイツで産むか、里帰り出産で日本で産むかは難しい選択でした。実家でのサポートや日本語が通じる面もありますが、一方で第一子はすでにドイツで幼稚園に通い始めているし、ドイツでの子育ては、環境面や精神面で楽だし。。。お金のこともあるし。。。この時点ではとりあえず保留ということになりました。