Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

出生にまつわる諸手続き

・母子手帳

Mutterpassは妊娠中に産婦人科から、Kinderuntersuchungsheftは出産した産院からもらいます。親権が変わったり、離婚したり、再婚したりいろいろしたときは、母と子が別々に分かれている方が便利そうですね。日本語の母子手帳はミュンヘン総領事館に置いてありました。母子健康手帳から親子健康手帳手帳に名前が変わったんですか(?)。まあ、そういう時代の流れですよね。

母子健康手帳(親子健康手帳)の配布のご案内 | 外務省

 

・出生届( Erstbeurkundung / Erstregistrierung)

予定日の数日前に、産院で説明を受けているときに用紙を受け取りました。結婚しているときは簡単ですが、籍を入れていなくても、事前にパートナー関係であることを役所に証明してもらうこともできるようで、研究室のドイツ人学生はそうしていました。これで父親の認定ができるようになるそうです。

出産の数時間後には名前を決めて提出しました。ルール上は1週間以内の提出です。あとで病院の受付に、パスポート、婚姻証明書、外国人登録証を持っていき、コピーを提出しました。一応原本確認をするようです。入院中に提出するならば、役所への提出は病院が代わりにやってくれるようです。出生証明書(Geburtsurkunde)は無料で3通(子供手当など使途が限定されているもの)に加え、ドイツ語版1通、国際版3通(1通あたり12ユーロ)を注文。受け取りは市役所の窓口か、郵送かを選べ、郵送も通常か配達記録的な何か(有料)が選べました。

日本出張の機会があったので、ついでに役所で戸籍謄本を取り寄せて、管轄地域外だけど、フランクフルト総領事館に提出して婚姻証明書(Heiratsurkunde)を発行していただきました。受け取りはFlixbusでFrankfurtまで日帰り。行きが4ユーロで帰りが6ユーロと安いものですね。。。中央駅の近くで見つけた中華麺のお店が絶品でした。麺をその場で作っていて、煮豚もとろっとろ。

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Genuss Magazin Frankfurt Lokal-Nachrichten - Nudelsuppen und Dumplings im Gallus - Aunty Zhongs Noodle Bar & More

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Aunty Zhongs Noodle Bar & More, Gallus, Düsseldorfer Str. 15-17

出生証明書は出生届を提出して10日ほどで自宅に届きました。提出した婚姻証明書の原本も一緒に同封されて返ってきました。なお、婚姻証明書は必須ではなく、滞在許可申請時に使用した、戸籍謄本+ドイツ認証翻訳でもOKで、受理後は書類も返ってくるようです。

 

・フンボルト財団へ

子供一人当たり月50ユーロの保険補助がありますので、奨学金をいただいているフンボルト財団へもオンラインのフォームを通じて知らせて、ドイツ語版の出生証明書を郵送しました。こちらはすぐに返信があり、受理した旨と、提出した出生証明書も郵送して返されました。大事な書類だから返ってくるんですね。。。そんなことならいっぱい証明書を注文しなくてもよかったのか。。。

 

・子供手当(Kindergeld)

子供が18歳になるまで、一人194ユーロ/月です(第二子までの金額)。2019年7月からは204ユーロにあげてくださるそうです。

Zehn Euro mehr Kindergeld ab Juli 2019 - dhz.net

オンラインで記入して申請もできるようですが、今のところヨーロッパなど限られた国籍の人だけの様です。書類PDFをダウンロードして記入し、Baden Württemberg州のFamilienkasse Baden-Württemberg West 76088 Karlsruheまで郵送しました。英語版の書類もあります。

https://www.arbeitsagentur.de/familie-und-kinder/downloads-kindergeld-kinderzuschlag

難しいところはありませんが、長男の分の子供手当番号を書くところがあるので探し出しました。子供手当用の出生証明書と、僕(親)の分の滞在許可証(Aufenthaltstitel)のコピーも同封しました。後日、手続きが完了した旨が郵送で知らされました。早い!

 

・育児手当(Elterngeld)

育児休業を取っている場合、7割程度の金額を育児手当によって保障するシステム…のはず。。そして、収入がない専業主婦も月300ユーロを受け取ることができます。フンボルト財団とは雇用関係にないので、僕(夫)が育児休暇を取る場合は、フンボルト財団へフェローシップの中断を申請することになりますが、いろいろややこしそう、というか推奨されていません。フンボルト財団は妻側(フェローシップを取っていない側)で300ユーロのBasisの方を受け取ることを推奨しています。フェローシップを収入額とみなして、育児手当が降りるかどうかも怪しいし、降りても3割減なので生活がきつそうです。

https://www.humboldt-foundation.de/pls/web/docs/F2062431567/information_family_allowance_marital_partner.pdf.pdf

ということで、妻の分の育児手当×12か月のみを申請することにしました。育児手当は両親合計で14か月まで申請出来て、片方の親が申請できるのは最大12か月までになっています。父親が育児休暇をとる促進策になっていて、通常の家庭では、母親が12か月取って、最初の2か月だけ父親もとることが多いと聞きました。いつ、どちらの親が取るかは自由に選択できるようになっており、また、300ユーロの代わりに150ユーロのElterngeldにすれば、もらえる期間は2倍になるようです。

 HeidelbergがあるBaden Württemberg州では、申請はL-bankのホームページから。

https://www.l-bank.de/lbank/inhalt/nav/foerderungen-und-finanzierungen/alle-foerderangebote/fa-familienfoerderung/elterngeld-sie-moechten-einen-antrag-auf-elterngeld-stellen1.xml?ceid=100383

ドイツ語しかありませんが、一歩ずつ進めていくと、最後に書類のPDFが出てくるので、印刷して郵送です。添付書類として、親の滞在許可証のコピーと出生証明書(Eltern Geld用)も同封です。一、二週間して受付完了の旨を知らせる手紙が届き、さっそくお金が振り込まれました。

 

・日本での出生届

 海外で生まれた子供は、生後三か月以内に本籍地などに届けることになっています。通常は大使館を通じて行います。

出生届 : 在ミュンヘン日本国総領事館

が、これもちょうど学振のおかげで日本出張があったので、直接日本の役所に届け出ました。

必要なものは、ドイツで発行された出生証明書の原本(国際版でもドイツ語版でも)、その訳文(コピーを取って、→で訳文を書き込みました)、本人確認の書類(パスポートなど)で、印鑑(必須ではない)でした。

地元の役所の方もまさか外国から飛んできて出生届を出すと思わないものだから、びっくりしてあたふたしてました。訳文を持っていなかったので、その場で作成。国際版は英語も書いてあるから行けるかと思ったけど、そんなに甘くないわなあ。。。出生届は普通病院でもらうものなので、これも書類を出してもらい、その場で記入。本当はドイツの母子手帳のコピーがあればもっと話がスムーズに進んだようで、病院の住所(出生地)などを聞かれて、その場で調べたりしてました。

 ほかにもいろいろあり、一時間ぐらいかかってしまいました。終わったときはお互いぐったり。

「それで、戸籍謄本の発行をお願いしたいのですが。。。」

「いや、戸籍が変更されるまでは一週間ほどお時間頂戴しておりまして。。。」

えーー。その日じゃもらえないのか。。。知らなかった。戸籍謄本をその場でもらって帰って、帰りの飛行機でフランクフルトに行くついでにパスポート申請しようと思っていたのに。。。無理なものは無理なので、戸籍の手続きを完了したら、郵送で戸籍謄本を送ってもらうようにもうひと手続きしました。 本人(戸籍謄本の申請者)の住所にしか送付できないとのことで、ドイツの住所が載った身分証明書(滞在許可証とか免許証とか)のコピーを提出しました。EMSでもよかったですが、急がないしと思い、通常郵便を選択。今思えばここでEMSを選んでりゃ。。。

 

・パスポート申請

帰国後、3週間してやっと戸籍謄本が到着。戸籍の手続きに1週間、郵便に2週間でした。パスポートの郵送申請の書類は、下記リンクに沿って準備していたので、すぐさま戸籍謄本を入れて発送。時はすでにクリスマスイブ。

郵送による旅券申請 : 在ミュンヘン日本国総領事館

パスポートの受け取りは本人(新生児)限定。総領事館まで連れて行くのは大変なので、ぜひとも1月16日の領事出張サービス(ハイデルベルク)まで間に合わせたかったのですが、間に合わせるためには申請が1月3日必着でした。間に合ってよかったよかった。

 

と、思っていましたが、1月3日にミュンヘン総領事館に電話してみると、12月27日か28日には到着しているはずの書類がまだ着いてない。。。聞くところによると郵便で遅配があったようで、ほかにもいろいろ着くべきものが着いてないらしい。明日電話するようにとのこと。翌日、4日(金)にもう一度電話しますが、まだ着いてないらしく、来週月曜日にもう一度連絡くださいとのこと。。。これは困った。7日(月)になって、朝10時半ぐらいに電話しますが、午前中の郵便が届いたけど、その中には含まれていないとのこと。

ただ遅れているのか、それとも紛失したのかわかりませんが、仕方がないので、幼稚園に行っていた長男を連れて、ミュンヘンまで出かけて申請しに出かけることにしました。フランクフルト総領事館の管轄(出張領事サービスに来てくれる)ならもっと楽なのになあ。。。電話で確認したところ、7日中に申請が完了出来たら、まだ16日の領事出張サービスには間に合うとのこと。幸い、戸籍謄本は2部申請していたので、もう一部は手元にあります。

ミュンヘンへは普通にチケット買うと高いですが、Europcarのレンタカーで貯めたドイツ鉄道のbahn.bonusポイントを消化する時がついにやってきました。Freifahrt 1. Klasse DIGITALES TICKETをネットで注文。2等だと空いてないけど、1等だと空いてるのね、へー。往復で3000ポイントが消えましたが、まあ、ポイントだし。1等車はガラガラでまるで個室のように使えたので、子連れとしてはラッキー。チョコももらえて息子も大喜び。

ミュンヘンへ3時間かけてたどり着くと、一面…といかないまでもまあまあの銀世界。ラインネッカー地域から離れたら、すぐに車窓からは雪景色でした。総領事館に着いて申請書を提出すると、なんと昨年のクリスマスに郵送した申請書類がちょうど今郵送で届いたんだって。。。骨折り損のくたびれ儲けとはまさにこのことで、と思っていたら、

「あっ、でもよかったです。来てもらって。この申請用紙、折り曲げ厳禁なんですよ!」

と総領事館のスタッフ。確かによく見ると申請用紙にでかでかと折り曲げ厳禁って書いてありました。そういえば、署名のところやQRコードのところを避けて頑張って折り曲げて郵送したんだった。。。申請用紙だけ新しく持ってきたものを提出して、やっとこさ無事申請受理。帰りの電車まで息子と二人でビール飲んだりソーセージ食べたりしてブラブラして(ポイントで無料でとれるICEはそんなに多くない。)、ハイデルベルクまでたどり帰ってきたのは22時ころ。長旅に付き合ってくれてありがとう。

後日、新生児を連れて、無事ハイデルベルクでパスポートを受け取れました。お値段48ユーロ。第二子の分の在留届もオンラインで提出して、日本側はこれで手続き完了。

 

・滞在許可(Aufenthaltserlaubnis)

パスポートを手に、そのままハイデルベルク市の外国人局へ。申請書と、出生証明書、パスポート、写真、奨学金の証明、加入している保険のシートで受理されました。大人と違って、子供の分は手続きが早いようで、2週間後に直接カード取りに来てとのこと。これでドイツ側も手続き完了です。

追記)2週間後に行くと、もう2週間待てと言われて、ようやく受け取れました。お値段50ユーロ。カードじゃなくて、パスポートに貼るタイプだともっと安いと、ラボの学生が言っていたが、、、

あっ、そういえば、Rentenversicherung bei Kindererziehungという手紙が来て、育児中の妻の年金を国が肩代わりしてくれるという内容で、今年金番号ありませんので登録してくださいと返事したけど、あれはどうなったんだろう。今度、問い合わせてみよう。