Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

カリフォルニアへ行く(1)

・学会へ

「このアメリカでやる学会どう?」とボスから。それいけっていうことですね。。。?ドイツからだとアメリカは近いのかなと思いきや、西海岸のカリフォルニアで約11時間のフライト。遠い。

「どんな学会ですか?」

と聞いたら、3年おきにやってる分野に特化した学会で、クオリティも高いし、これからも付き合っていく人たちだしで、顔を売るにはいいんじゃないかとのこと。

「じゃ、ボスが行けばいいじゃないですか?」

と言ったら、俺は他の学会に行かなきゃいけないんだよだそうで。ああ、そうですか。知り合いが誰もいない学会に単身で送り込まれて、果たして顔を売れるのか怪しいどころですが、まあたまにはとOKしました。

 

・登録

学会の手続きなんてどこでも同じかと思いきや、ちょっと勝手が違うようで。締め切り&手続きの順番が、口頭発表の要旨投稿、口頭発表に選ばれる要旨発表、参加登録早割締め切り、ポスター発表の要旨投稿、になっていました。ということで、口頭発表じゃなきゃ行かない!というのもありみたいです。去年のフランスの学会は運よく口頭発表に選ばれましたが、今回は外れ。選ばれた人たちの面子をみたら仕方がないなという感じです。

ということで、次に参加登録に臨むわけですが、学会会場のホテルで宿泊するときは学会参加費が約400ドル、宿泊しない場合は約900ドルだそうで。。。超高い。ホテル代は2人で相部屋しても計3泊で一人約700ドルなので、ほとんどの人は学会会場で宿泊していました。この700ドルには会場費や食事チケット、コーヒーブレークの費用などの学会の費用も含まれているわけで、運営側でお金を大量に集めて学会会場に支払うよりは、それぞれの参加者に払ってもらう方が運営側も負担が少なそうです。参加費は銀行振り込みでも受け付けるということで大学から直接払ってもらい、ホテル代とかは仕方なく立て替え払いで前払い。シャトルバス、前泊、後泊もろもろ合わせて前払いの出費は1000ユーロ以上。ひぇ~。そろそろユーロ建てのクレジットカード作らないとやってけないなあ。

 

・ポスター

ポスター発表ですが、サイズが最大45 inch X 45 inch(約1.1m X 1.1m)という不思議な正方形サイズ。ボス曰くアメリカではよくあるとのこと。へー。まあ、下の方はしゃがまないと見づらいですからね。通常のA0は841mm X 1189mmで、それ以上の大きさの紙はないのでA0の紙に刷るほかないです。

ポスドク生活もう4年目ですが、ポスターを発表&印刷するのは初めて。もちろんポスターをボスに修正してもらうのも初めて。結構デザインに細かいタイプか。。。なるほど。印刷は学生に聞くと、ZENTRALBEREICH の学内サービスがあるからそこにメールしておけば印刷してくれるので、後で取りに行けばよいとのこと。A0で21ユーロかー、安くはないなあ。

https://www.zbt.uni-heidelberg.de/print/index.html

日本だと、大概大型プリンターがおいてあって、各自好きに印刷する方式でしたが、ちゃんと人を配置して分業にするのがドイツ流でしょうか。その分ギリギリ印刷というのはできないので、ちゃんと余裕をもって完成させないと間に合いません。

 

・フライト

フランクフルトからサンフランシスコ(FRA-SFO)までは直行便ですが、預け入れ荷物が1つしかない。ただの出張なので荷物はもちろん1つに収まりますが、ポスターケースがルール上ではサイズオーバーなので機内に持ち込むの断られたらどうしようとヒヤヒヤしてました。が、特に何事もなく安全検査を通り抜けました。よかったよかった。LH454便はA380-800で運行。この機種に乗るのは2回目ですが、やっぱり静かです。出発は10:25の真昼間で寝るわけにもいかず、仕事をしたり映画を見たり。

 

  月川翔 監督 『響 -HIBIKI-』

原作は柳本 光晴著の漫画『響~小説家になる方法~ 』。結構楽しめました。まあ、主人公が天才少女という設定で、漫画なのでいろいろ突拍子もないストーリーですから、それはそれとして。まぶしい才能を目の当たりにしたときの、まわりの人々のそれぞれの反応を丁寧に描いているのではないでしょうか。31歳で教授になってる人もいますからねえ。。。まあ、比べても仕方がないんですが。

 

 Rob Reiner監督 『Stand by Me』

観たことがなかった古い映画ですが、これも思った以上の出来。変な設定でっち上げなくても1泊2日の冒険だけでこれだけ青春のいろいろを描けるんですね。。。すごい。今も昔も、男の子ってこういう感じなのでしょうが、女子はまた違うんだろうな。

 

 Leslye Headland監督 『Sleeping with other people』

アメリカ英語にも慣れておこうかなと選んでみたのですが、セリフが早くてエロくて、あまりついていけませんでした。。。よくあるアメリカのラブコメという感じでしょうか。日本では未公開だそうで、まあ、内容からして公開できないでしょうねえ。ええ。

 

・到着

事前にESTAで情報を登録したからスムーズにというわけでもなく、機械で写真を撮って、指紋を採取して、印刷された紙をもって、結局通常通り入国審査で並ぶという。。。運が悪く、並ばされたところの担当者が休憩に入り、ほかの列にも行けないままひたすら待ちぼうけを食らったりと、飛行機降りてから空港を出るまで90分ぐらいはかかったでしょうか。長時間フライトの後だと本当に疲れます。

出発ロビーのフロアへ移り、Bank of AmericaのATMを見つけてドル紙幣をクレジットカードのキャッシングでゲット。ATM使用料の手数料2.5ドル。TravelexのATMもありましたが、手数料はもっと高かったです。

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空港近くのMillwood Innで前泊。朝食付きで179ドル。これでまだ安い方。。。カリフォルニアの物価はいったいどうなってるんだ。。。空港から無料でシャトルバスが走っていて、少し暇をつぶしてから時刻表に合わせて乗り場に行ったのですが、15分か20分ぐらい遅れてようやくやってきました。これなら最初から直で待ってた方がよかったな。そして、空は青いけど肌寒い。西海岸ってこんなはずではなかったんだが。。。

Millbrae CA Hotel Near San Francisco/SFO Airport - Millwood Inn & Suites

 

つづく