Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

ドイツの年金 Deutsche Rentenversicherung

タイトルをつけれるほどの知識は持ち合わせておりませんが、とりあえず起きたことの記録として。。。

詳しいことは下記サイトなどを参考にしてください。

ドイツの年金問題と日独社会保障協定 - ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト

年金(日独間) | ドイツの認定ファイナンシャルアドバイザー

日独協定・申請書一覧(年金請求手続き)|日本年金機構

 

・発端

事の始まりは昨年末。第二子が無事に産まれて、ドイツの役所に出生届を出したところ、1週間ぐらいでドイツ・年金事務所(Deutsche Rentenversicherung)からお手紙が届きました。Rentenversicherung bei Kindererziehungの案内で、育児する親(我が家の場合は専業主婦の母親)の年金を3年分、政府(?)が肩代わりしたかったのですが、年金番号がわからなかったので出来ませんでした。なので年金番号があれば教えてくれださい、ないなら登録するのでないと言ってくださいという内容でした。ドイツ年金に登録していなかったので、番号はありませんので新しく登録しますと返答しました。

 

・音沙汰なし

2か月たっても音沙汰がなかったので、年金事務所のWebサイトから、あれどうなりましたと、入力フォームから問い合わせ。

 

・申請手続き

問い合わせが効いたようで、すぐに封筒が届き、年金番号(Versicherungsnummer)が発行されました。これがないと何も先に進みませんでした。書類もいっぱい同封されてきて、
V0100 Antrag auf Kontenklärung (年金口座の登録的な?)

V0800 Antrag auf Feststellung von Kindererziehungszeiten / Berücksichtigungszeiten wegen Kindererziehung(育児期間の申請)

V0805 Zusatzfragebogen zur Kindererziehung(子供に関する質問)

V0410 Fragebogen für Anrechnungszeiten (産休取ってたとか、病欠してたとか)

書類はオンラインでも記入できるということで、年金事務所のWebサイトから入力しました。

https://www.eservice-drv.de/eantrag/hinweis-ohne-karte.seam

"die Unterstützung durch unseren Antragsassistenten"と選んでStart、"das Versicherungskonto."、"Mein Versicherungskonto wurde bisher noch nicht geklärt (erstmalige Kontenklärung). V0100"と進むと、V0100の入力画面になります。6番が"Angaben zu Kindern"で、6.1でまだ登録していない育児があるとして、V0800のフォームを後で入力するといった具合です。V0100、V0800、V0805を入力して送りました。最後の質問まで行くと、送信までできるようになっていて、控えPDFへのリンクや、添付書類の案内(PDF)(もう一人の親の同意書とか)へのリンクが出てますので、案内に沿って、添付書類は後日郵送で送る感じでした。

質問が山ほどあって答えるのが大変。。。まあ、NATOで働いてましたかとか、ほかの年金システムとの兼ね合いの質問も多いので、そういうのはだいたいNeinを選んでおけばいいわけですが。夫が育児休暇取ってたりすると、誰が子供育ててたんだ的な話になり、ややこしくなりそうです。フェローシップ期間中でそういうのはありませんでしたので、主に母親が頑張ってずっと一人で育ててました的な申請に仕上げました。日本で生まれて2歳ぐらいでドイツに来た長男の分も、今からさかのぼって申請出来るようで、欲を出して、V800を子供二人分申請しました。ドイツに居住し始めてから、3歳になるまでの間の分の年金に関して申請できるようです。

 母親からの申請ですので、添付書類として父親の同意書が必要。子供一人あたり、年金のサポートがある親は1名のみのようです。ほか、滞在許可証のコピーとか、子供の出生証明(日本で生まれた長男は戸籍謄本の翻訳証明)とかの書類(必要書類リストに従って)をどっさり送りました。

4か月後、年金事務所から書類が届き、長男がいつドイツに入国したのかについての書類が必要とのこと。ハイデルベルクに登録したときの控えが残っていましたので、コピーして送りました。戸籍謄本の翻訳証明は原本を送ってしまったので、返してほしいとの旨を添えて。

さらに2週間後、原本の書類は希望通り返しますということで、送られてきました。年金についての申請はもう少し待つようにとの指示。

さらに3か月後、分厚い書類が届き、年金の申請が許可されたとの通知。10ページぐらいあるので全文読めてませんが、何時から何時までの申請が許可された的なことが細かく書いてありました。申請時点で、長男分16か月、第二子の分が3か月分の年金肩代わり(?)が認められたのでよかったですが、なるほど、過去の分しか認めてくれないようです。これからの分はどうするんだろう。。。自動でやってくれるのか、でも、僕らがドイツに住んでるかどうかなんてわからないんだから、やっぱりもう一回申請するんだろうなあ。まあ、年金もらうまでまだだいぶあるから、あわてて手続きするほどのこともなさそうです。

ドイツの年金は67歳からの支給。給付を受けるには、最低5年の加入が必要です。ただ、ドイツと日本は年金に関する協定があり、年金加入期間については両国の分を合算して計算してくれるようですので、受給資格は問題なさそう。支払った分が国を渡るわけではありませんので、ドイツで払った分はドイツからもらうことになります。ドイツを離れて2年経てば、67歳まで待たずとも取り崩せるようですが、その場合は自分で払った分しか取り戻せないようです(事業所が払った分はもらえない)。育児期間で補助してもらった分はどうなのかはわかりませんが、まあ、趣旨から考えてもらえないだろうなあ。いくら補助してくれているのかは調べてもわかりませんでしたが、全年金加入者の平均ぐらいの金額はサポートしてもらえていて、12か月間補助してもらうと、将来、月30ユーロの年金がもらえると公式ページには書いてありました。67歳を超えてからのお楽しみということで。そのころには支給開始がさらに伸びてるかもしれませんが。。。

 Kinder und Rente: Wie Kindererziehung die Rente erhöht - FOCUS Online

https://www.deutsche-rentenversicherung.de/DRV/DE/Rente/Familie-und-Kinder/Kindererziehung/kindererziehung_node.html

 

・雇用者の年金

大学に雇用され始めましたので、年金は天引き。毎月400ユーロほどです。運営しているのはVersorgungsanstalt des Bundes und der Länder (VBL) という組織で、国民年金基金的な感じでしょうか。雇用されて給与が支払われたころにVBLから、年金加入の通知などが届きました。Willkommensgeschenkをくれるというので、オンライン登録してみるとでっかい書類入れが届きました。。。これからたんまり書類送りまっせということでしょうか(今のところは来ていない)。海外学振までのつなぎなので、今のところ加入期間は一年足らずの予定ではありますが、これも67歳以降のお楽しみということで。

 

・まとめ

1.0-3歳未満の育児期間中は、ドイツに在住している間、主に育児している親の分の年金を、政府が支払ってくれます。

2.申請は過去に溯ってすることができますので、慌ててやる必要はありませんが、日本の役所ほどは面倒見がよくないので、自分からアクション起こす必要があります。

3.年金事務所のレスポンスは凄くゆっくりしています。申請してから結果が8か月かかりました。オンラインツールと郵送で申請出来ましたが、年金事務所に押し掛けた方が早かったかもしれません。