Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

子供にまつわるエトセトラ

・幼稚園代

幼稚園(Kindergarten)の月謝(Beitrag)は世帯の年総収入(Brutto-Familieneinkommen)に応じて決まります。3月から値上がりして、世帯収入が56,000ユーロまでが月額275ユーロ、69,000ユーロまでが月額350ユーロになるとのこと。フンボルト財団の奨学金(月額2,650ユーロ)をもらっていたころは非課税扱いでしたので、見た目の収入としては少なく、あれこれ手当を足しても40,000ユーロには届きませんので、最安値の275ユーロでした。学生でかつ収入が少ない世帯の場合は200ユーロというのもあるようです。

幼稚園からは定期的に収入を訊ねるお知らせが来て、その額に基づいて月謝が決まります。研究費雇いのポスドクに切り替わって数か月たってからそのお知らせが来たので、約半年分の奨学金と、約半年分の給与額を素直に計算して、給与明細なども添付して申請しました。ポスドクの給与は過去記事(ドイツでのポスドクの給料 - Wunderbarな日々)の通りで、手取りで約3,000ユーロですから、大して変わらないなと思っていました。

数日すると事務所の方から連絡が来て、計算間違ってますよと。「そもそも、手取りじゃなくて額面の金額で計算するので、月額3,000ユーロじゃなくて約4,400ユーロです。しかも、実際の一年の総収入じゃなくて、現時点での月額×12で計算するので、ボーナスも足してあなたの年収入は約55,000ユーロです。そこに、子供手当の分を足しますので、子供二人分(約400ユーロ)×12=4,800ユーロということで、あなたの世帯の総収入は59,000ユーロになります。従いまして、正しい月謝は350ユーロなので、添付の請求書に従って、これまで過少に払っていた分も追加で払ってください。なお、働いていない配偶者の分の定額300ユーロのEltern Geld(育児手当?)は、計算に入れないです。」と厳しいお達し。

これに関しては、幼稚園側が言っていることが100%正しいですので、素直に応じて不足分を支払いました。来年からは海外学振なので、この年収を実際にもらうことは本当はないのですが、まあ、ルールはルールということで。。。実際に幼稚園と交わした契約書をよく見てみると、収入に変化がある場合は直ちに幼稚園に連絡することという項目があり、それを怠っていたのはこちら側で、金利分取られなくてよかったなというところでしょうか。海外学振は年額620万円で現時点のレートで約51,000ユーロ。これに子供手当分を足すとちょうど約56,000ユーロ弱になりなるので月謝が275ユーロに戻るはず。いや、もちろん幼稚園にはお世話になってるので、感謝はしているのですが。。。

 

・予防接種

新生児の予防接種はかかりつけの小児科に言われるがままに接種しています。日本の時はクーポン券とスケジュールと予約を取るのに苦労していましたが、ドイツではまず6種混合(日本の四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ混合ワクチン)+ヒブ+B型肝炎)でしたので、接種回数が少なくなりそのあたりはだいぶ楽です。

詳細はこのあたりをご参照に。なぜか横浜市のWebサイトがすごく詳しい。

ドイツでの子どもの予防接種 - ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト

ドイツのこどもの定期予防接種について 横浜市

奨学金をもらっていた私的保険の頃は、小児科からは接種代の請求書、薬局からはワクチンの請求書といろいろ書類をしょっちゅう保険会社に送っていましたが、雇われポスドクに切り替わってからはdie Techniker (TK)の公的保険(GKV)になり、利用者は何もせずとも裏で手続きをやってくれるようになりました。

そんなある日、しきりに先生が薦めるので接種することになったBEXSEROという髄膜炎菌Bのワクチン(Meningokokken B)。公的保険ではカバーされないということですが、海外旅行のために必要(Reiseimpfungen)ということならカバーされるらしい。実際にイタリアに旅行に行くので、旅行計画書でも提出するのかなと思っていたのですが、実際はiPadに入れたTKのAppで「Kostenerstattungen」「Impfung」「Reiseschutzimpfung」を選び、請求書をカメラでスキャンするだけですぐに口座に支払われました。まだ払ってないのに。。。

ということで、旅行に行くとかの証明書は必要ないようです。最初は律儀に小児科からの請求書と薬局からの請求書を合わせて提出していましたが、それも必要なかったようで、、、請求書が届いたら各々スキャンして随時送信で大丈夫でした。

横浜のWebサイトにもあるように、BCGと日本脳炎はドイツでは通常接種しないものなので、どこかで接種を考えないといけませんね。。。

 

・パスポート更新

子供のパスポートがもうすぐ期限切れのため更新を申請。

在ミュンヘン日本国総領事館

がハイデルベルクまで年に数回領事出張サービスをやってくれるというので、それに合わせて申請です。受け取りは本人に限るので、これを逃すと子供を連れてミュンヘンまで受け取りに行かないといけません。いざとなればフランクフルトでもやってくれそうな感じですが。。。

まだ日があるからとのんびり構えていると、急に総領事館からのメルマガで当館のパスポートの作成機が故障したため、当面の間は日本の外務省でパスポートを代わりに作るので、領事出張サービスで受け取るための締め切りを早めて10日後にしますとの連絡。慌てて案内に従って書類を作成です。

郵送による旅券申請 : 在ミュンヘン日本国総領事館

前回間違えた点は申請用紙を折り込んで小さな封筒に入れてしまったこと。スキャンするので折ってはいけないという注意を見逃してました。A4サイズの封筒に入れて、1,55ユーロの切手を貼って送りました。送付と同時にメールでも、書類を送ったので届いてチェックしたら連絡くださいと連絡します。

日本の郵送代もハガキが62円、封筒が82円、A4封筒が120円と値上がりしてきましたが、ドイツも今年の7月から値上げが行われ、ハガキ60セント(元:45セント)、封筒80セント(元:70セント)、A4封筒1.55ユーロ(元:1.45ユーロ)となりました。2013年以来6回目の値上げだそうで、値上げを知らせる案内にも2021年末まではこの価格ですと書いてあるので、あと2年もしたらまた値上げしそうです。

Preisentwicklung für Standardbriefe in Deutschland | Statista

https://www.deutschepost.de/de/a/aenderungen-2019.html

日本の価格改定は消費税率の変更に伴ってきたのに対し、ドイツのはただの値上げですので、なんというか、これがデフレじゃない国の姿なんだなといろいろ考えさせられます。もちろん背景には電子メールの普及もあるのでしょうが、給料とともに、電気代もトラム・バス代(ハイデルベルク市内の初乗り運賃2.5ユーロ(2016)、2.6ユーロ(2019)、2.7ユーロ(2020))も上がって当然という感覚は、デフレ時代の日本で育ってきた僕にはいささか新鮮です。

それはさておき、ミュンヘン総領事館からは書類は届いたけど写真がないとの通知…いやあ絶対に入れたんだけどなあ。。。日本の写真館で撮ってもらったスーツ写真がおじゃんに。最後の一枚だったのに!ちゃんとクリップかマスキングテープか何かで止めて置きゃよかったと反省。急がないとミュンヘン行きになってしまうので家の一眼レフで撮影を試みますが、暗い日が続き光度不足。。。仕方なくフラッシュをたくと、今度は影が…。画像編集ソフトで影を消して、近くのRossmannで印刷したら今度は色調がおかしい。そういやそこのプリント機械はいつも色が自然じゃない感じなんだった。まあ、理想の写真とは程遠いですが、何とか基準を満たした写真を添付して無事受領となりました。

受け取りはハイデルベルク大学の日本学科(Japanologie)のキャンパスですが、新キャンパス移転に伴い旧市街(Altdtadt)からBismarckplatz近くのVossstr. 2, 69115, Heidelbergに引っ越していました。住所だけだと建物にたどり着くのがいささか大変でした。

https://www.cats.uni-heidelberg.de/index.html

碁石をモチーフにした庭の図書館を目印にすると探しやすいですかね。受け取りついでに新築の図書館も覗いてみましたが、本棚はまだまだ空きがたくさんな感じでした。面白そうな漫画もあったので借りようとしましたが、セメスターで指定されている本だからと断られました。。。