Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

ヒーター(Heizung)

リビングに二つ、寝室に一つ、浴室・トイレに一つと我が家には4つのヒーター(放熱器:Radiator)が付いています。ドイツでは一般的なセントラルヒーティング。ホテルの部屋や語学学校の寮もこんな感じです。

 

・仕組み

1階(地階)に住む大家さんのところに、ボイラーがあり、そこからパイプを伝って温水(たぶんオイルではないはず)が運ばれてきて、Radiator(表面がでこぼこした放熱器)に通され、部屋を加熱します。温水を流すパイプは断熱材とかを巻かずにむき出しの様で、我が家には何か所か床が暖かい場所(下に温水用のパイプが通ってる場所)があります。春先は6月に入ってもまだたまに寒い日があるとのことでボイラーのスイッチは大家さんが入れてたようです。夜中も実はエコのために切られてるんじゃないかと推測。夜中起きて放熱器触るとあんまり熱くないことが多い気がします。ボイラーの燃料はガスが多いようです(Wikipediaより)。ガス管来てるならなぜ家まで来てくれない。。。ドイツの家庭でガスコンロはまだ見たことがありません。IHも見たことがなく、通常の電気ヒータです。Galeriaの中華コーナーですら、中華なべ用に改造された電気ヒータです。Oberkircheのクリスマスマーケットで見た中華屋さんの屋台はプロパンのガス火だったからうまかったなあ。

Gebäudeheizung – Wikipedia

 

・温度調整

中国の東北地方にもこういうセントラルヒーティングが付いてましたが(暖気)、昔は調整バルブが各放熱器ごとに付いて無くて管理者にまかせっきりでした。管理者の方は本当に寒くなるまで燃料をケチってたのでよくトラブっていましたが、今はどうなんでしょうか?

ドイツのRadiatorはほぼすべてに温度感知型バルブが付いております。Thermostatventilというようです。仕組みの画像はここがわかりやすい。

http://www.meine-heizung.de/fileadmin/co2/Multimedia/Infografiken/Thermostatventil_300dpi.jpg

http://www.meine-heizung.de/fileadmin/co2/Multimedia/Infografiken/Thermostatventil_300dpi.jpg

温度感知型といっても、電気を使わず、温度によって金属の棒が伸びて、直接弁を調節できる仕組みのようです。ダイヤルを回るようなノブには、穴が開いてあってそこで室温を感知します。ノブを回すと通常のねじといっしょで弁の開閉を制御できます。

ノブには

無印、*(雪マーク)から始まり、1、2・・3・・4、5と段階を踏んで書いてあります。これもこちらの図がわかりやすいので使わせていただくと、どの温度になったら弁が閉まるようのかの目安になっています。二重窓などで断熱はできていますので、2か3か(16℃~20℃)の間で十分に部屋の中は暖かいです。完全に閉めるともちろん熱水は入ってきません。*印は凍結防止用で、冬の間は完全に閉めないようにします。夜寝るときの人がいないリビングや、トイレ・浴室などは1にしています。ずっと一定にした方が経済的という意見もありますが、さすがにそれはないんじゃないでしょうか。。。こまめに切ることがどこかのサイトで推奨されておりました。

http://www.meine-heizung.de/fileadmin/co2/Multimedia/Infografiken/Meine-Heizung-kann-mehr_Heizungsthermostat-300dpi.jpg

http://www.meine-heizung.de/fileadmin/co2/Multimedia/Infografiken/Meine-Heizung-kann-mehr_Heizungsthermostat-300dpi.jpg

使う方のコツとしては、灯油ストーブなどと比べると当然空気が乾燥するので、寝室などに洗濯物を干してうるおいちょうどという感じです。冬になると太陽に干せないので、数回に一度は60℃、95℃の高温で洗って滅菌しないと、服から雑巾臭がします。

もう一つは、エアコン暖房などと比べると、温まり方がゆっくりです。仕組み上そもそも温水→放熱器→空気と順番に熱が移りますし、たいていは窓辺に設置で、空気循環も自然対流です。その上、上記の温度感知型バルブだと、設定温度と実温度の差があまりない時は出口が細くなってあまり熱水が入ってきません。急いで温めたいときはバルブを最大にひねれば、少しは改善されます。

真偽はもはや定かではありませんが、マンハイムの語学学校の寮では朝目が覚めると放熱器がもう暖かくなくて、いったん閉めてからもう一回バルブを開けると暖かい水が入ってきました。弁が詰まってた!?

 

・料金

我が家の場合は水道代・熱代で年間1200ユーロを月割り100ユーロで支払っています。次年度以降は年間使用量に応じて価格が変動するようです。放熱器には小さい機械が取り付けられていて、よくわからないデジタル数字を表示していたのですが、調べてみるとHeizkostenverteilerという代物で、いくらヒーターを使ったかを計測しているようです。室温とヒーターの温度を比較して計測していて、古くは水がいくら蒸発したかで測っていたようです。来年の価格はいくらになるんでしょう。。。

Heizkostenverteiler – Wikipedia

Heizkostenabrechnung: Wenn der Ableser nicht mehr klingelt - Ein MieterMagazin-Service | Berliner Mieterverein e.V.