Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

生活雑話(13)

・レンタカー

 去年の秋ころはEuropcar Heidelbergはいろいろひどいことになってました。

子供の誕生日にLEGOLANDに行こうと車を予約していました。会員カードで回数がたまって、ちょうどKostenlose Wochenende(金-月の週末が無料)がもらえる時だったので、それを使いました。金曜日の15時に受け取りを予約して、実験が少し伸びて16時過ぎになってしまって、まあ大丈夫だと思ってたらなんとお店が閉まってる。。。ドアに張り紙がしてあって、いつもは18時までの営業時間を16時までにしばらく変更って書いてある。。。なんと。改めて届いた予約確認のメールを見ると確かに16時までになってる。中に人がいるのに手を振ってまた明日って言ってる。。。

まあ、レゴランドに行こうと思ってたのは日曜日なので、あきらめて土曜朝に受け取りに行きますが、朝一に行くと長蛇の列に対応しているスタッフはいつも見る人と、見慣れない新入りの二人だけ、、、実質一人。車までの案内もやらされてて一人に15分ぐらいはかかってて、いったいいつになるやら状態。しかも話を聞いてると、昨日受け取れなかった人がほとんどでみんなトラブってる。。。金曜受け取りの予約で金曜受け取らないと予約はなんとキャンセルされるシステムらしい。勝手に店早く締めといて、予約をみんなキャンセルしたんじゃ、客もイライラ状態。僕の予約もすでにキャンセルになっていて、改めて新規予約するなら正規料金で100ユーロ近く。いやいやいや。いったんお断りして、ネットで予約すると60ユーロぐらいでしたが、すぐさま電話かかってきて、車ないからむりー、じゃーね、ガチャというひどい対応。いや、車は僕が予約した分があったでしょうに。結局諦めて、enterpriseというお向かいのレンタカー屋がまだギリギリ間に合ったので、土・日・月で66ユーロで借りました。FIATのPANDAでしたが、軽自動車で高速乗ってるような感じでちょっと長距離には向かない車でした。

フリーペーパーなどをよく見るとEuropcarは広告などでもずっと募集をかけていて、人手不足が深刻な模様。秋が終わることには営業時間は通常に戻りましたので、スタッフのバカンスが重なっただけでしょうか。勝手にキャンセルされた予約ですが、システム上はこちら側がキャンセルしたことになっていて、いつまでたってもお金が返ってこない。メール、電話でクレーム入れてやっとお金が戻ってきました。

まあ、ドイツに来た当初ならイライラマックス状態でしょうが、4年目にもなってくると多少慣れっこで、あきらめて淡々と対処しました。システムが回ってるときはいいんですが、どこかでエラーが起きると途端にズタボロになるのがなんともドイツらしいです。いろいろ問題ありまくりのEuropcarではありますが、なんだかんだと使いこなせばコストパフォーマンスが一番いいと思いますので、悪い食べ物に当たったぐらいに思って、相変わらず使い続けてます。

 

・大型ごみを捨てる

家にガラステーブルを捨てることに。ハイデルベルクの大型ごみのページに依れば、ガラス(Glas)は通常の引き取りの対象にならなしいので、リサイクリングセンター(大型ごみ処理場)(Recyclinghöfe)にもっていかないといけないらしい。

heidelberg.de - Sperrmüll

heidelberg.de - Recyclinghöfe

のAbgabemöglichkeit an den Recyclinghöfenのところに依れば、ガラスごみを引き受けるのはKirchheimかWieblingenか、らしい。机をばらして、車にのっけて捨てに行きました。車1台分のゴミで4ユーロでした。

ベットやマット、カーペットのゴミは大型ごみで、こちらは引き取るために予約します。引き取る日が限られてはいますが、無料です。

Sperrmüll auf Anmeldung

3月に予約していましたが、新型コロナウイルスの影響で引き取りが中止に。5月初旬に再開されましたが、うちの住所だと次の引き取りが6月後半に。。。まあ仕方がないですね。

 

・嵐が来る

Orkan Sabine – Wikipedia

Heidelberg: Nach Orkantief „Sabine“ - Bergbahn und Schlossgarten wieder geöffnet | Region

2020年の2月にハリケーンがやってきました。イギリスではCiara、ドイツではSabine、ノルウェーではElsaという名前がついたらしいです。ややこしい。。。子供の幼稚園にSabineという先生がいて、みんなで「サビーネが来るぞー、サビーネが来るぞー。」とバカにしてたらしい。。。もうちょっと関係ない名前にしとけばいいのに。

ドイツでは珍しいようで、みなさん結構パニック。フランクフルト空港はフライトがキャンセルになり、ハイデルベルクでも公共交通機関は止まり、実習で来る予定だったギリシャ人学生は、ルームメイトに死ぬぞと脅されて、代わりにサンプリングする羽目になりました。いやまあ、日本の台風に比べれば大したことはなかったんですが、、、幼稚園も通常営業だったし。

 

・保険問題再び

 大学雇用から海外学振に切り替わるので、健康保険をどうするか問題が発生。

現状では、大学雇用ということで、キャンパス内に営業所があるTKという会社で公的保険(Gesetzlichen Krankenversicherung (GKV))です。雇用主と保険料が折半が基本で、家族も対象です。この公的保険には、自由意志加入(Freiwillige Krankenversicherung)というオプションもあり、雇用されなくなっても引き続き加入することは可能ですが、その場合保険料は全額自己負担になり、いろいろ条件があって詳細は割愛しますが、介護保険(Pflegeversicherung)と合わせて収入の約18%となるようです。収入がない場合は、最低保険料(月額200ユーロ以下)を支払います。

Freiwillige Krankenversicherung bei der TK | Die Techniker

収入に応じて保険料が変わるわけですが、どこまで収入に含めるかが難しいところ。科学振興のための奨学金は非課税と所得税法(Einkommensteuergesetz (EStG) § 3 Nr.44)に書いてありますが、実際には過去に税金を取られて訴えた人がいたようで、その際の判例で、ヨーロッパ内の奨学金については非課税となったようです。日本からの奨学金については明確な司法判断が下されておらず、現地の税務署にうかつにも日本学術振興会のAnnual Reportを携えて、聞きにいってしまったのですが、答えは現状では課税されないとは言えない的な回答でした。。。学振の給料で18%の保険料だと月額700ユーロ以上です。さらに所得税を払えばなかなかの金額で生活が綱渡りになりそう。。。

https://www.gesetze-im-internet.de/estg/__3.html

https://datenbank.nwb.de/Dokument/Anzeigen/692448/

それならまあ、フンボルト時代と同じく、DAADがやってる私的保険(Private Krankenversicherung)に仕方なく戻すかとやんわり思っていました。家族四人だと似たような金額です。ところが、まずDAADの人から、お前正気かってな感じで止められ、ラボのグループランチでさりげなく話題に振ってみても、マジでよく考えろよとドイツ人たちから言われました。最初から私的保険に加入するのはいいのですが、いったん加入した公的保険をやめて私的保険にいくのはどうやら人生の一大決断が必要なことのようです。問題は将来公的保険に戻れるかどうか。条件は下記のページに書いてありますが、例えば運よくグループリーダーになっちゃって額面の給料が5212,50ユーロ超えちゃうと公的保険には戻れませんし、失職して無職になっても(フリーランサーや、月額の給与が450ユーロ以下)今度は公的保険への自由意志加入はできません。私的保険は単身で若いうちは安くてよいけど、将来的に長くドイツに長く住むと損するイメージがあるようです。ということで、私的保険を採用するということは、将来ドイツで老後まで暮らすことはないことを選択するような重い選択のようです。

Ich bin privat versichert. Kann ich mich als Beschäftigter wieder gesetzlich versichern? | Die Techniker

公的保険と所得税払うと大変なんだよというと、見かねた教授が、ちょっと資金援助しようかと優しく声をかけてくれました。が、結局は給与にしないといけないので、今度は学振の副業禁止規定が関門となって、それも難しい。。。

まあ、何とかしのいで生活していますが、日本から奨学金を持ってくるような人は例外で、ドイツの社会保障のシステム設計の対象にはあまりなっていないようです。