Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

ハイデルベルクでのCOVID-19(3)

・ロックダウン解除

2020年5-9月はコロナの感染者も収まって、新しい生活形式が始まりました。6月からはドイツにおけるEU内国境管理もとれて、自粛要請はありますが、自由に移動できるようにはなっていました。

 

・プール

ハイデルベルクの野外プールも再開。Thermalbad, Tiergartenbadは2-3時間ごとの枠で、人数制限を課したうえで、入れ替え制でネットの事前予約制となりました。2日前の0時から予約開始となるのですが、夏の暑い頃はサイトが劇重で予約ページになかなかたどり着けません。広大な敷地に同時に入れるのは100人とかなので、入ってしまえば超快適。好きなだけ泳げます。水着に着替えてから行けば着替えも最小限で済み、更衣室に入らなければ、特に感染を恐れるような瞬間はありませんでした。

 

・遊園地

山の上のMärchenparadiesもWeb予約制。こちらは入れ替えではなく、時間枠当たりの入場者数で制限を設けていました。夏祭りなどでの移動遊園地系は全部なくなってしまい、上の子が同じ年の頃は散々遊んだのに、下の子には申し訳ないなあ、、、

動物園もWeb予約制でしたが、出口近くの遊具場で子供がごった返していて、ちょっと気になったと妻が言っていました。

 

・感染者増加・ライトロックダウン

10月から感染者が増加し始めて、一日のドイツ全土の新規感染者数が4桁に、11月からは5桁になりました。11月からはライトロックダウンが始まり、プール等は再び営業中止に。子供の水泳教室やっとこさは入れたのになあ、、、残念。旅行目的でホテルに泊まれなくなり、まあ、地元でおとなしくねということですね。飲食店も再び閉鎖。クリスマスマーケットなども中止になって、冬の楽しみがなくなった感じです。

 

・再びロックダウン

ライトロックダウンは奏功せず、新規感染者数は高止まりのまま。日本ならほどほどに空気を読んで自粛するのでしょうが、ドイツだと規制されていないことはOKとみなすし、3月の春先よりは大丈夫なのねという受け止め方だったかもしれません。パーティもそれなりに見かけるので、そりゃこうなるかなという感じではありますが、、、まあ、これまで通りの生活をしてるだけなんでしょうけれど。メルケル首相が決死の形相で議会で訴えて、12月16日からは再びハードロックダウンが始まって、学校・店舗の閉鎖が決まりました。

 経済も自由も大事なので、これぐらい訴えないと議会での賛同が得られなかったかもしれません。ハイデルベルクは比較的落ち着いていましたが、他では反マスク・反コロナ規制でそれなりに反対運動も広がっていました。首相の訴えはなかなかドイツ人の心に響いたようで、こういうのを余人をもって変えがたいというのでしょうねえ。。。日本の首相にこういう演説を期待するのは酷ですか。やったところで「なに感情的になってんの?」と冷めた感じになるかもしれませんね。

 

https://twitter.com/GermanyinJapan/status/1338811182266761216?s=20

・子供のオンライン授業・宿題

 年が明けても、新規感染者数は4桁にはなるものの、収っているとはいい難い状況でロックダウンの継続が決定。学校も閉鎖が継続し、オンライン授業となりました。小学校1年生はフルの授業ではなく、あくまで課題のサポート的な位置づけで、週に2回、30分だけの会で、5-6人ごとの少人数制です。ZoomでもWebExでもなく、Jitsi Meetというオープンソースのソフトウェアが採用されました。

Jitsi Meet

本当に商用サービス嫌いなんだなあ。。。でも商用じゃないので、よく落ちます。オンライン授業自体は、日本語補習校の授業がずっと春先からオンラインだったので、わりかしすぐに慣れてくれました。マイクのオンやオフをどう操作するかなど、オリエンテーションから説明してくれました。

Chrome推奨だったので、Macbook Pro 2010 Midに、macOS High Sierra 10.13.6を入れて、やっとChromeが入るようになりました。今時Chromeのシェアが63%なのかー。Firefox人気ないなあ。。。

gs.statcounter.com

https://ja.padlet.com/

他にもPadletという電子掲示板が採用され、教科ごとの教材、ビデオ、課題などが次々に更新されます。PCのWebブラウザだとスクロールしづらいんだけどなあ。。。

課題が入ったLernpaket(茶封筒)は毎週各クラスの保護者代表の家に送られ、手分けして家まで配達される仕組みです。うちも一回配達を手伝いました。

課題は学校が再開されてから提出するか、スキャンして送ってもいいよとのことで、毎週スキャンして送ることに。知人のおさがりのスキャン付きプリンタがこれほど活躍することになるとは。学校側がNextcloudというオンラインストレージを立ち上げていて、それを経て送ります。大学も原則データを大学外のサーバーに置くなとの指示で、Dropboxとか、Google Driveは忌み嫌われます。なんでもデータはドイツ国内にないといけないそうでして、、、

小学校一年生なんで、まだそんなに課題が多いというわけではないですが、家庭内でやる気にさせるのが難しいところ。同僚も30分子供と戦って、やっと3分ぐらい課題やってくれるという感じだそうで、毎日ともなるとへとへとになります。

 

 ・マスク

2021年1月25日からは、公共交通機関や小売店では布マスクの使用が禁止に。まあ、マスクを忘れて服を手繰り寄せて口やら鼻を隠している人もいましたからね。。。大学でも同様の措置となりました。各研究室にもそれなりに十分の数のマスクが配られ、さらに全住民大人一人当たり6枚のFFP2マスクのクーポン券が2枚配られました。近くの薬局で2ユーロで6枚購入できます。アベノマスクに比べると、だいぶ用意が整っている感じです。

 

・授業再開

新規感染者数が一日5000人ぐらいに落ちてきたころ、2月10日の会議で幼稚園・学校の再開などが決定。まだ完全に落ち着いたとは言えないですが、子供が家にいるといろいろ大変なので、政治判断の匙加減ですかね。3月1日から美容室も再開される見込みとなりました。髪伸ばしっぱなしだからなあ。。。うちの子の小学校では、ファッシング休暇明けの22日から再開。クラスの人数を半分に減らして、一日おきで通学することになったそうです。

f:id:eulechang:20210214231744p:plain

https://corona.rki.de/

ハイデルベルクは近くの地方に比べても新規感染者数が少なく、10万人あたりの過去一週間の累積新規感染者数が23.5と、しきい値となっている35を下回っています(2021年2月14日現在)。外出禁止もとれて、さっそく先週の木曜あたりから夜22時までスーパーなどが開くようになりました。50を超えるとまたロックダウンになるので、なんというか、市民全体で共同責任を負った課題を与えられた感じですね。。。