Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

ドイツの年金 Deutsche Rentenversicherung

タイトルをつけれるほどの知識は持ち合わせておりませんが、とりあえず起きたことの記録として。。。

詳しいことは下記サイトなどを参考にしてください。

ドイツの年金問題と日独社会保障協定 - ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト

年金(日独間) | ドイツの認定ファイナンシャルアドバイザー

日独協定・申請書一覧(年金請求手続き)|日本年金機構

 

・発端

事の始まりは昨年末。第二子が無事に産まれて、ドイツの役所に出生届を出したところ、1週間ぐらいでドイツ・年金事務所(Deutsche Rentenversicherung)からお手紙が届きました。Rentenversicherung bei Kindererziehungの案内で、育児する親(我が家の場合は専業主婦の母親)の年金を3年分、政府(?)が肩代わりしたかったのですが、年金番号がわからなかったので出来ませんでした。なので年金番号があれば教えてくれださい、ないなら登録するのでないと言ってくださいという内容でした。ドイツ年金に登録していなかったので、番号はありませんので新しく登録しますと返答しました。

 

・音沙汰なし

2か月たっても音沙汰がなかったので、年金事務所のWebサイトから、あれどうなりましたと、入力フォームから問い合わせ。

 

・申請手続き

問い合わせが効いたようで、すぐに封筒が届き、年金番号(Versicherungsnummer)が発行されました。これがないと何も先に進みませんでした。書類もいっぱい同封されてきて、
V0100 Antrag auf Kontenklärung (年金口座の登録的な?)

V0800 Antrag auf Feststellung von Kindererziehungszeiten / Berücksichtigungszeiten wegen Kindererziehung(育児期間の申請)

V0805 Zusatzfragebogen zur Kindererziehung(子供に関する質問)

V0410 Fragebogen für Anrechnungszeiten (産休取ってたとか、病欠してたとか)

書類はオンラインでも記入できるということで、年金事務所のWebサイトから入力しました。

https://www.eservice-drv.de/eantrag/hinweis-ohne-karte.seam

"die Unterstützung durch unseren Antragsassistenten"と選んでStart、"das Versicherungskonto."、"Mein Versicherungskonto wurde bisher noch nicht geklärt (erstmalige Kontenklärung). V0100"と進むと、V0100の入力画面になります。6番が"Angaben zu Kindern"で、6.1でまだ登録していない育児があるとして、V0800のフォームを後で入力するといった具合です。V0100、V0800、V0805を入力して送りました。最後の質問まで行くと、送信までできるようになっていて、控えPDFへのリンクや、添付書類の案内(PDF)(もう一人の親の同意書とか)へのリンクが出てますので、案内に沿って、添付書類は後日郵送で送る感じでした。

質問が山ほどあって答えるのが大変。。。まあ、NATOで働いてましたかとか、ほかの年金システムとの兼ね合いの質問も多いので、そういうのはだいたいNeinを選んでおけばいいわけですが。夫が育児休暇取ってたりすると、誰が子供育ててたんだ的な話になり、ややこしくなりそうです。フェローシップ期間中でそういうのはありませんでしたので、主に母親が頑張ってずっと一人で育ててました的な申請に仕上げました。日本で生まれて2歳ぐらいでドイツに来た長男の分も、今からさかのぼって申請出来るようで、欲を出して、V800を子供二人分申請しました。ドイツに居住し始めてから、3歳になるまでの間の分の年金に関して申請できるようです。

 母親からの申請ですので、添付書類として父親の同意書が必要。子供一人あたり、年金のサポートがある親は1名のみのようです。ほか、滞在許可証のコピーとか、子供の出生証明(日本で生まれた長男は戸籍謄本の翻訳証明)とかの書類(必要書類リストに従って)をどっさり送りました。

4か月後、年金事務所から書類が届き、長男がいつドイツに入国したのかについての書類が必要とのこと。ハイデルベルクに登録したときの控えが残っていましたので、コピーして送りました。戸籍謄本の翻訳証明は原本を送ってしまったので、返してほしいとの旨を添えて。

さらに2週間後、原本の書類は希望通り返しますということで、送られてきました。年金についての申請はもう少し待つようにとの指示。

さらに3か月後、分厚い書類が届き、年金の申請が許可されたとの通知。10ページぐらいあるので全文読めてませんが、何時から何時までの申請が許可された的なことが細かく書いてありました。申請時点で、長男分16か月、第二子の分が3か月分の年金肩代わり(?)が認められたのでよかったですが、なるほど、過去の分しか認めてくれないようです。これからの分はどうするんだろう。。。自動でやってくれるのか、でも、僕らがドイツに住んでるかどうかなんてわからないんだから、やっぱりもう一回申請するんだろうなあ。まあ、年金もらうまでまだだいぶあるから、あわてて手続きするほどのこともなさそうです。

ドイツの年金は67歳からの支給。給付を受けるには、最低5年の加入が必要です。ただ、ドイツと日本は年金に関する協定があり、年金加入期間については両国の分を合算して計算してくれるようですので、受給資格は問題なさそう。支払った分が国を渡るわけではありませんので、ドイツで払った分はドイツからもらうことになります。ドイツを離れて2年経てば、67歳まで待たずとも取り崩せるようですが、その場合は自分で払った分しか取り戻せないようです(事業所が払った分はもらえない)。育児期間で補助してもらった分はどうなのかはわかりませんが、まあ、趣旨から考えてもらえないだろうなあ。いくら補助してくれているのかは調べてもわかりませんでしたが、全年金加入者の平均ぐらいの金額はサポートしてもらえていて、12か月間補助してもらうと、将来、月30ユーロの年金がもらえると公式ページには書いてありました。67歳を超えてからのお楽しみということで。そのころには支給開始がさらに伸びてるかもしれませんが。。。

 Kinder und Rente: Wie Kindererziehung die Rente erhöht - FOCUS Online

https://www.deutsche-rentenversicherung.de/DRV/DE/Rente/Familie-und-Kinder/Kindererziehung/kindererziehung_node.html

 

・雇用者の年金

大学に雇用され始めましたので、年金は天引き。毎月400ユーロほどです。運営しているのはVersorgungsanstalt des Bundes und der Länder (VBL) という組織で、国民年金基金的な感じでしょうか。雇用されて給与が支払われたころにVBLから、年金加入の通知などが届きました。Willkommensgeschenkをくれるというので、オンライン登録してみるとでっかい書類入れが届きました。。。これからたんまり書類送りまっせということでしょうか(今のところは来ていない)。海外学振までのつなぎなので、今のところ加入期間は一年足らずの予定ではありますが、これも67歳以降のお楽しみということで。

 

・まとめ

1.0-3歳未満の育児期間中は、ドイツに在住している間、主に育児している親の分の年金を、政府が支払ってくれます。

2.申請は過去に溯ってすることができますので、慌ててやる必要はありませんが、日本の役所ほどは面倒見がよくないので、自分からアクション起こす必要があります。

3.年金事務所のレスポンスは凄くゆっくりしています。申請してから結果が8か月かかりました。オンラインツールと郵送で申請出来ましたが、年金事務所に押し掛けた方が早かったかもしれません。

 

生活雑話(9)

・猛暑

6月、7月と2回猛暑に襲われた2019年のヨーロッパ。ハイデルベルクはましな方でしたが、それでも6月26日は最高気温37度、7月24、25、26日は立て続けに最高気温37度、40度、38度を記録しました。朝かたは20度ぐらいまで下がったので熱帯夜じゃない分、扇風機回せば寝ることには寝れましたが、流石に昼間のこの気温は身に危険を覚えるレベルです。

研究室は空調で冷えてますが、ほとんどのドイツの住宅がそうであるように、自宅は空調がありません。36度ぐらいまでは、朝方に窓を開けて冷たい空気を部屋の中に入れ、日が昇ってきたら窓を閉めてシャッターを下ろして、日中は照明をつけて部屋の中でじっとやり過ごせましたが、それ以上暑くなると、それも限界。外に出て、空調が効いている場所でブラブラするしかありませんでした。Mathematikonの商業施設や、Galeria Kaufhofのレストランのところは割合涼しく、妻が子供連れて、時間つぶしてました。

 

・冷房を買う

小さい子もいるし、次猛暑が来たらもうやってられないということで、7月の猛暑が過ぎたころ、室外機がないタイプのクーラーを購入することに。購入しようにも売り切れが多い中、Trotecというメーカーがやっている販売店にはまだ若干在庫がありました。Amazon.deでも販売しているようですが、直営の方が価格は少し安いようです。

Gute Preise. Gute Qualität - TROTEC-Shop

室外機がないタイプの空調はLokales Klimagerätと呼ばれていて、排気ホースを窓の外までつなげて、開けた窓の隙間を布でふさぐという仕組みになっています。冷やす部屋の面積に応じて、様々なタイプがあるようで。この頃はあまり選択肢がなく、在庫がかろうじて残っていた、PAC 2100 Xという商品を399.99€で購入。配送費込み。

Lokales Klimagerät PAC 2100 X - TROTEC-Shop

窓の隙間をふさぐAirLock 100 Fensterabdichtungと延長コードも合わせてセットで購入し、カード払いじゃなくて、事前振り込み(Vorkasse)だと2%安くなるというので、計426,98ユーロでした。出入りができる大きなガラス窓(ドア)の場合はまた別の部品が良いようです。

AirLock 1000 Tür- und Fensterabdichtung - TROTEC-Shop

配達は素早く、数日で到着。さっそく取り付けてみますが、排気ホースが結構くせもの。窓の手前にものが置けるような台の幅(壁の厚さ)が広いと、窓を結構開けないと、直径が結構あるホースが通らないのですが、そうするとAirLock 100では幅がギリギリで、なかなか下の写真のように思い通りにはならないです。。。まあ取り付けれないことはないぐらいですが。

写真はhttps://de.trotec.com/shop/airlock-100-fensterabdichtung.html より拝借。

一回取り付けてしまうと、窓の開閉が簡単にできなくなってしまうので、これは使うときになってマジックテープでAirLock 100を貼り付けてホースをセッティングするのがよさそうです。

試運転してみると、涼しい風が!おおっ!これで暑さが来てもへっちゃらだぜと思っていましたが、8月は猛暑日(最高気温35度以上)が一日も来ず、33度ぐらいまで上がった最終週は旅行に出かけてハイデルベルクにいないということで、今年中に役に立つ日はなさそうです。

Wetter im August 2019 in Heidelberg, Baden-Württemberg, Deutschland

 

そうこうしてるうちに、価格も下がり、9月現在僕らが購入した商品は37%引きの252€で販売中。。。一回もまともに使ってないのに。。。まぁ、保険だったということで。

 学生たちのアパートは屋根裏部屋も多く、一番暑くなります。暑さどうやってしのいだのって聞いたら、暑くない友達の部屋に行ってたとさらっと。クーラーつけないのって聞いたら、「いやー、あれは環境に悪いからねー。」と。ヨーロッパ人は環境意識高い人が多いので、「電車あるのに何で飛行機で行くの?」とか、「なんで使い捨ての石油製品(プラスチックとかラップとか)使うの?」とか、と思っている人は結構いて、いろいろ言動に気をつけないといけません。特に言。

 

・キャッシュカード(Girokarte)の再発行

Commertzbankのキャッシュカードがだんだん割れてきました。エンボスがないタイプのカードなので作りがもろく、何回も財布から出し入れしたり、お店の人に渡すと勢いよく機械に突っ込まれてたのがいけなかったでしょうか。銀行の支店まで行って、壊れそうなんだけとというと、補強するカードホルダーを渡されました。。。あるなら初めから渡さんかい。っていうか、カード壊れやすいって自分から認めてるようなもんじゃないか。。。使用期限があと1年半ぐらいあるので、さすがに持たないかなと思い、再発行を依頼。お値段15ユーロ。再発行を申請すると、古いカードは使えなくなるので、お金降ろしといてとの指示。新しいカードと暗証番号が記載された封筒がそれぞれ数日後に届きました。新しいカードはKontaktlosといって、機械にカードを差し込んでICチップ読み込まなくても、機械にかざすだけで認証出来る機能に対応。少額の支払いは暗証番号入力・署名がなくてもいけるそうで、これは結構便利ですね。何よりカードがもう壊れなくて済みそう。

 

・ドイツのクレジットカード(Kreditkarte)を作る

ドイツでの日常生活はECカード(兼銀行のキャッシュカード、日本でいうところのデビットカード)で十分ですが、学会登録費を支払ったり、レンタカー借りたり、オンラインショッピングしたり、ドイツ外に出るとなると、クレジットカードが必要になってきます。ドイツの大手のオンラインショッピングサイトは、Sofortüberweisungとか、GiroPayとか、PayDirectとかの銀行から直接振り込む系のサービスを準備することが多くなってきました。特にPaypalはクレジットカードでも銀行口座の引き落としでもなんでも登録できちゃうので、便利です。律儀なドイツ人は、一時的にはいくらでも使えちゃって借金のようになるクレジットカードがあまり好きじゃないんですかね。。。日本からのクレジットカードは持ってきていますが、いつまでも円建てというわけにいかないし、為替で手数料取られるし(1.63%とか、現金で両替するよりは安いですが)、アジアのクレジットカードを受け付けなかったり(Ouigoとか)、追加料金取ったりすることも(Lufthansaとか)稀ですがあります。

ドイツでは日本と違ってクレジットカードの年会費が有料のものが多く、その額も年40ユーロとかで(Commerzbankという銀行が発行するカードの場合)、基本年額1000円ぐらいの日本と比べて高いです。お金をもらって、クレジットカードというサービス(信用)を提供してあげるという感じです。無料のクレジットカードもあるにはありますが、新たに銀行口座を開かないといけなかったり、プリペイドカードのようなものだったり(いろいろ支払えないところがあるらしい)、そもそも信用審査に落ちたりします。というのも、オンラインの信用審査では、奨学金もらってると雇用されているわけではないので、職業で自営業を選ばざるを得ず、外国人で永住してるわけではないとかとなると間違いなく落ちます。

Kreditkarte - jetzt die passende Kreditkarte finden | CHECK24

ということで、ラボのお金で雇われている今がチャンスと見て、年会費無料のクレジットカードの一つ、Tchibo Kreditkarteを申し込みました。コーヒーも飲まないし、ポイント還元率もそんなに高いというわけではないですが(0.1%)、新しく銀行口座開けなくて済むし、MasterCardだし(American Expressは使えないところ多いし、VISAカードは日本のがある)、Tchiboの店舗はあっちこっちで見かけるのでそんなに怪しいカードじゃないだろうというのが消極的な理由でした。Commertzbank系のカードなので、ちょうど口座持ってるし、手続きも簡単そう。実際申請時には、Commertzbankの口座から引き落としますかというチェックがありました。もちろん、ほかの銀行からも引き落とせますが。

Kreditkarte für TchiboCard Kunden bei Tchibo

無料カードではありますが、機能はそこそこ。現金での引き出しは一回250ユーロまで。僕の場合は合計3000ユーロが支払い(信用)上限額でした。ユーロ以外の通貨での支払いは1.5%の手数料がかかります。

申し込みはオンラインで。まず、ただのポイントカードであるTchibo Cardを申し込んでから、次にクレジットカードであるTchiboCard Plusという順番の様です。家族構成などを入力して、職業を被雇用者と選んで、手取り収入額(Monatliches Haushaltsnetto-einkommen)などを入力すると、無事審査通過。アプリでビデオチャットを選んで書類の認証も選べましたが、近くのCommertzbankの支店でも認証できるというので、パスポートと滞在許可証と印刷した申請書をもって後日そちらに行きました。

1-2日でまずポイントカードが届き、1週間ぐらいでクレジットカードが届き、そこからさらに2,3日で暗証番号登録用の番号が届きました。これでめでたく使用可能に。明細を確認できるオンラインでのアカウントは数週間後に開設されたと連絡が届き、こちらも同じく自宅に登録用の暗証番号の封筒が届きました。月末締めの翌月初めの支払いの様です。

研究雑話(11)

・続ポスドク探し

三人目の候補者だったオーストリアで学位を取ったドイツ男性は、民間就職ということで、うちのラボのオファーを断りました。残念。ということで引き続きポスドク探し。

四人目の候補者はデンマークで学位をもう少しでとるスイス人。ボス同士は多少の交流があり、関連分野とちょっとは言えるところからの応募は初めて。プレゼンは簡潔でわかりやすく、こちらの研究にも興味をもっていろいろ聞いてくれました。ボスがラボメンバーに反応を聞きましたが、おお、すげーというところはないものの、キャラクターとしては普通で合格点以上という感じでした。オファーを出したところ、受けてくれて、やっと見つかったという感じです。昨年末から探し始めて、見つけて来てくれるまで一年弱でした。まあ、ビッグラボには応募が殺到するのでしょうが、中小ラボはなかなか人材を確保するのが大変で、ボス曰く、どの学会行ってもみんなポスドク募集中だそうです。

ボスの研究費の使用期限延長申請が通り、もう一人ポスドクを雇うことに。まあ、病気に出産に独立にと立て続けに4人のポスドクに辞められたんじゃ研究ところじゃないというのももっともなところで。次にやってきたのはドイツで学位をもう少しで取りそうなイタリア人。ちょっと混みいった分野の出身でしたが、わかりやすくプレゼンにまとめてくれました。業績は文句なしで、今までの候補者の中で一番ハイインパクトジャーナル。「おたくの研究室、ずいぶん長い間ポスドク探してるようだけど、見つからないの?」とボスにSkype面接時に聞いたり、ラボでのプレゼンを終えて、ラボメンバーと喋ってると「そうねえ、ここは私の第一希望じゃないかもしれないね。」なんて言ったりとずいぶん明け透けな性格なようです。バリバリ働きそうだし、こちらからは文句なしといったところでボスはすぐにオファーを出しました。他に取られそうかなと思っていたのですが、なんとオファーを受けてくれることに。。。いやぁ、スムーズに行くときは行くんですね。。。ドイツからドイツの移動じゃ、マリーキュリーもフンボルトも奨学金の申請ができないっていうのでボスも彼女も嘆いていたのですが、雇われポスドクとなったようです。

ポスドク候補者と二人で喋ってると、ボスはどんな人ですかと必ず聞かれるわけですが、「自由にやらせてくれる人だけど、たいしたアイデアやアドバイスをくれる人でもないから、自分で研究が進められてやりたいテーマがはっきりしている人に向いているラボだよ。」と答えるようにしています。あとで聞いたところ、僕より古株のドイツ人学生も同じように答えていたらしい、、、やはりそうか。ハイデルベルクの中なら、ちゃんとした専門家がどっかにいるからちゃんと探せば研究はなんとか進むけど、ボスだけなら何の頼りにもならんからなあとも。彼女はずっと分野外のことを一人っきりでやらされて4年間進捗なしで、ハイデルベルクにいる経験者をなんとか2ヶ月引っ張ってきたらあっという間に進んだ経験があり、恨みつらみもずいぶん溜まっているようです。「指導できないなら学生にやらせるなー。私の時間かえせー。」

何はともあれ、夏休みが過ぎればポスドクが二人増えることになりました。これでラボの雰囲気もどう変わるやら、ビクビクでもあり、楽しみでもありといったところでしょうか。

 

・学会

年取ったポスドクにとっては学会はある程度緊張感があるところで、無能さを晒してしまうんじゃないとか、進捗ないじゃんと思われるんじゃないかとか、パクられちゃうんじゃないかとか。しかし、日本でもドイツでも学生にとっては、やっぱり華やかで楽しいところに映るらしく、ボスが立て続けに二人の学生に学会行ってないでデータ出せといった所、二人ともしょんぼりしてました。「国際学会に行きたい!」というのを餌に、モチベーションを上げたほうがよかったとおもうんですが、、、まあなんせボス自身が学会にあんまり行きたがらない性格で、関連分野の学会にラボで誰も行かないこともしばしばです。さらに問題なのは、いったんそれをやっちゃうと、下が萎縮して、学会いきたいと言ったら怒られるから、本当にいいミーティングだもいきたいと言い出せなくなっちゃうようで。。。うーん。その学生にこの学会すごくいいと思うよと勧めてみたところ、「ボスはあんまり私に学会に行って欲しくないみたいだから、打診するのやめとくわ。」との結論になってしまいました。ボス的にはその場の気分で言いたいこと言ってるだけなんでしょうが、PIの言動は影響が強いようで、まあなんというか、勉強になります。

 

・ハードディスク

ラボの制御用PCが攻撃されて、データが少し飛んでしまいました。普段使いしてないPCは色々危ないねということで、外付けハードディスクを買ってバックアップです。日系企業応援ということで、ToshibaのCanvioの4TBのものをいくつか購入して、NGS用のデータをコピー。ところが、コピーを始めてしばらくするとスピードが突然遅くなる現象が何回も発生。コピーをキャンセルしても書き込みが終わらず、OSの終了もままなりません。原因特定まで行ってませんが、とりあえず、windowsとlinuxから同じハードディスクにアクセス・書き込みしないようにしたほうが良さそうです。windowsのUSBの高パフォーマンス設定がいけないのかもしれませんが。。。

OSが終了できなくてケーブル抜いたりもしてしまったので、完全に落ち度がないとも言い切れませんが、一応ハードディスクの初期不良も疑われるので、メーカー保証に申請してみました。購入から2年間の保証が付いていて、

https://www.toshiba-storage.com/warranty-claims/

上記のサイトからオンラインで申請して、ハードディスクを梱包して発送しました。

大して期待してなかったのですが、ところがどっこい2日後には代替品のハードディスクが送られてきました。おぉー。こりゃ中身一個ずつチェックするのめんどくさいから、クレームがあったものはとりあえず新品送っとけ的な対応のような気がしますね。対応が早くて良かったです。

 

・去る人

上の階のラボの学生が学位取得。みんなでプレゼントやハットを用意してお祝いです。当日になって、ご家族一同がやってきただけでなく、彼氏もいて、さらに彼氏のご家族も。。。そこまで来るのは初めて見るなあ。ハイデルベルク大学の博士審査は公開じゃないので、終わりそうな頃にみんながセミナー室の外の廊下で待ってるわけですが、部屋に再び呼ばれ、審査結果が告げられて、ドアが開いて本人が出てくると、みんなからの拍手をバックにまずは彼氏とハグしながら数秒間キス。。。すげー。その勇気ないわー。次に一人ずつとハグをかわして、スパークリングでお祝い。その後は場所を変えてバーベキューで、ラテンの人たちはずっと踊ってて、彼氏はずっと肉を焼いていて、両家のご家族は言葉少なに同じテーブルに着くいう不思議な会でした。楽しかったですけど。

卒業後はラボをやめ、民間就職を探すようです。研究は楽しかったけど、もっと家族や彼氏との時間や自由な時間を大事にしたいとのこと。第一線で研究し続けるためには、その辺りを犠牲にしないといけないことがわかっていての決断ですが、そういうことをさらっと言える人を日本でほとんど見かけないし、風土もないですよね。仕事ごときに人生振り回されてたまるかということです。彼女は賢かったし、よく仕事したし、優秀そのものでした。そういう人が次々にアカデミアに興味を失ってやめてしまうのは残念ですが、きっとこの間の経験は本人にとってはいいステップになったのでしょう。

 

同じく上の階のポスドクが退職。アメリカでポスドクをしたのちにハイデルベルクでセカンドポスドク。仕事に一途な職人タイプで、土日はいつもいるし、論文の総引用数も2000は軽く超えているし、DFGのグラントもとっていたのですが、歳をとりすぎてドイツでは独立ポジションをゲットできなかったようで、退職となってしまいました。詳しいことは聞けませんでしたが、12年ルールでしょうか。

https://de.m.wikipedia.org/wiki/Wissenschaftszeitvertragsgesetz

それはそれとして、お世話になった皆さんに感謝ということでビールアワーの機会を作ってくれました。今後は日本の理研白眉にも応募したのでその結果に望みをかけることになるそうです。現実は厳しいなあ。研究やらせたらいい仕事するだろうに。。。研究できる機会を貴重に感じないといけませんね。。。

子連れで週末のお出かけ(5)

・プレッツェルフェスト Speyer

Home - Speyerer Brezelfest

2019年7月11日から16日の開催。ドイツあるあるで、何かにかこつけて騒ぎたいだけで、プレッツェルを模した飾りはいっぱいありましたが、広いお祭り広場でプレッツェル売ってるスタンドは一つだけでした、、、美味しかったですけど。プレッツェルクイーンも選出していて、会場は大騒ぎしてました。

Wahl zur 2. Speyerer Brezel-Königin - Speyerer Brezelfest

 

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・Handschuhsheimer Kerwe

6月14-16日はハイデルベルクのHandschuhsheimでのお祭り。城内は人でいっぱいの大盛り上がりです。列をなして人気を博していたのがハイデルベルクの柔道クラブが提供していた生絞りイチゴのカクテル。ノンアルコールのジュースもあって、まさしく飲むイチゴという感じですごくおいしかったです。アルコールありは"Erdbeer-Margarita"という名前で売り出されていて、ピッチャーで次々に運ばれていきました。地元新聞の記事にも一段落紹介がありました。

Handschuhsheimer Kerwe: So voll war es schon lange nicht mehr - Nachrichten aus Heidelberg - Rhein Neckar Zeitung

Heidelberger Judo Club e.V.

 

・スポーツ体験

7月7日はSchaufenster des Sportsということで、ネッカー川の河川敷各種スポーツのショーウィンドウ。30を超えるスポーツ団体が一堂に会して、勧誘イベントといった感じでしょうか。子供向けのものも多く、いろいろ楽しめました。

体操クラブが空気で膨らませた大きなコースを作っていて(動画の01:08あたり)、子供が気に入り何回もやってました。ラグビーのところはサンドバッグ出して体当たりの練習で、これも気に入って何回もやってました。ネッカー川でヨットにも乗せてくれて、帆の向きを変えるだけで行きたいところに行けるのは凄いけど、操縦していた人はまだ海に出たことがないそうで、これひたすら川でやるのって楽しいのかなあ。。。ゴルフもやらせてくれましたが、あてるのがまず精いっぱい。。。バスケットボールはゴールが高すぎて届かない。。。ホッケーは何が楽しいのかわからない。。。まあ、いろいろ体験できたので大満足です。セールストークもチラシを渡すぐらいでしたし。

  Schaufenster des Sports  |  Sportkreis Heidelberg e.V.

 

その2週間後には、動物園近くのプール(Tiergartenbad)で家族向けのスポーツプログラム。趣旨は大体一緒で、各スポーツ団体がブースを出してスポーツ体験です。ここのプールは初めていきましたが、芝生のスペースが広い広い。

www.sportkreis-heidelberg.de

テニス、サッカー、バレーボール、サッカーボールといろいろ体験させてもらいましたが、子供的に一番印象に残ったのはSpead Stacksというコップを積み上げて片付けるまでの時間を競う競技でした。日本ではスポーツスタッキング、ドイツ語ではBecherstapelnと呼ばれているようです。3-3-3というのをやらせてもらって、5秒台でしたが、世界記録は2秒切るそうで、、、すごい。でもこのクラブに入ったらずっとこれ練習してるのかなあ。。。

やり方 | スポーツスタッキング WSSA-JAPAN公式サイト

 

・Weldefest 

 Welde Website Braumanufaktur Welde

 ハイデルベルクにしばらく住んでいると必ず目にするビール、Welde。上の方がちょっとジグザグしている特徴的な瓶が目印です。Schwetzingenの隣町、Plankstadtにある地元のビール醸造所です。ハイデルベルクからも10kmちょっと。7月26-28日にそこでWeldfestというお祭りをやるというので行ってきました。

www.facebook.com Schwetzingen 駅、 Eppelheim駅からはシャトルバスも用意。敷地内に入ると、バンドや屋台はいつもの感じ。子供向けの遊ぶスペースもありましたが、この日は天気が悪くあんまり賑わっていませんでした。Brauereiführungenということで工場見学会。この日は6種類のビールから計3杯試飲できるチケット付きだったので有料でした。ビールの作り方の説明から始まって、発酵、貯蔵、そしてパッケージングの施設へ。

de.wikipedia.org貯蔵タンクのところでは、冷えたビールを一杯飲ませてもらいましたが、これがうまいのなんの。。。ドイツに来てから一番じゃないかというぐらいのおいしさでした。やっぱり新鮮だと味が違うんですね。従業員が50人ほどの小さなブランドですが、地元に愛されている感じです。

 

・Burg Guttenberg

Burg Guttenberg - The legendary Castle-Fair June 9 & 10 2019!

丘の上にそびえたつグッテンベルク城。ハイデルベルクからだとネッカー川を上流に向かって50kmほど登ったところです。6月9日、10日と古城祭りだというので行ってきました。

雰囲気はいい感じなのですが、いかんせん規模が小さい。ブースも10個ぐらいで、やたらとLEGO推しだし、、、。鷹のショーには参加しませんでしたが(有料)、歓声から聞くにまあまあ盛り上がってたようです。まあ、近くならよかったんでしょうが、遠出でちょっと期待値が上がり過ぎたのかもしれません。

カリフォルニアへ行く(4)

・三度サンフランシスコ空港

スタンフォード大のキャンパスから駅まではヤシの並木通りを徒歩。。。遠い。バス乗ろうとしたけど来なかった。。。やっとこさPalo Alto駅について、そこからCaltrainでMillbrae駅まで来たものの、空港までが遠かった。路線図見たらなんだBARTという地下鉄に乗ったら一駅じゃないかと思ったのが運の尽き。

まず、チケット購入で手間取る。チケットじゃなくて、プリペイド式のカードらしい。チャージ金額を運賃に合わせて5.05ドルに調整して購入するのが正しいようで、なるほど。次に空港行きに乗ろうとするも、平日は直接行く路線は運行されておらず、一度San Brunoまで行ってから、折り返してサンフランシスコ空港に行くことが発覚。。。えー。こんなことならバスにしときゃよかった。。。

BARTから降りて国際線ターミナルに着いてからはあまり混んでなくて実にスムーズ。そもそみそんなに国際線飛んでないのか、なるほど。入国審査は2時間かかりましたが、出国審査は数分で終了。出てくのは勝手にしてくださいということか。搭乗口につくと、今日は満席の様でひっきりなしに他の便に振り替えた時のクーポンの案内。友人に聞くと日常茶飯事らしい。この朝にオンラインでUnitedにチェックインした時も、いくらもらったら他の便に振り替えますかと選ぶところがあって、400$、500$、600$とオークションみたくビットするらしい。。。アメリカすげー。オーバーブッキングしたという悪気は全くないんだな。そういやチェックインするためにはブラウザだけじゃだめで、専用アプリをインストールさせられました。

 

・UA926便

機材はボーイング777-200ERシリーズ。双発機ですが、行きのA380と比べるとうるさいなあ。。。

オードリーヘップバーン主演の『ティファニーで朝食を』。オードリーヘップバーンがかわいいだけの映画のような。。。何を着ても決まってたのはさすがですが、映画的にはどうなんでしょう。当時の時代背景を知らないので、そのあたりは何とも言えませんが。ユニオシという日本人が出てくるとは思いませんでした。

森淳一監督、竹内結子・貫地谷しほり主演、『ミス・シャーロック』

これが抜群に面白くて、思わず第3話まで見てしまいました。Hulu×HBO Asia共同製作ドラマだそうで、うーん、こりゃ確かにテレビドラマより面白いかもしれませんね。テンポがはやくてスリル感があって、良かったです。スポンサーとか、時間枠とかにとらわれないのが違いの原因でしょうか。残虐なシーンもままあったので、地上波では放送できないんでしょうね。。。まあ、競合のネット配信のドラマなんて絶対に意地張って放送しなさそうですが。

ひまでブラブラ機内で歩いて、ほかの乗客とおしゃべり。二言三言しかしゃべってないのに、「もうドイツ長いの?」「三年ぐらいですかね」「やっぱりね、ドイツっぽい英語しゃべってるよ(笑)」と馬鹿にされました。。。僕の英語っていったい。。。

 

・旅費精算

大学に帰ってから旅費精算。いつも通りに領収書を添付して提出しますが、初めて撥ねられました。原因は学会会場兼・宿泊施設となったAsilomar Conference Groundsが発行した領収書でした。学会会場に宿泊する分、学会参加費(ディナーとか、会場使用料とか、コーヒーブレークとかも含む)が数百ドル安くなっていたのですが、学会の運営側に払う代わりに、ホテル代としてチェックアウト時にチャージされていました。律儀に毎日の朝食・ランチ・ディナー・コーヒーブレイク・会場使用料、とそのサービス料が領収書の明細に載っていました。大学側としては、ルームサービスを払うわけにはいかない、ディナーも支出できないという規則だそうで。。。ぐぐぐ。秘書さんと相談して、ホテル代の清算の代わりに定額支給にして(約100ユーロ/泊)、さらに日当(約40ユーロ)をつけてどうかということになりました。全部で150ユーロほど足が出ることになってしまいましたが、まあ致し方ない。その分飲んで食ったということで。入国審査のESTA代もちゃんと出してもらえました。

飛行機代なども含めると、ポスドクを一週間、アメリカの学会に出すだけで30万円超ですか。。。研究費を稼ぐって大変ですな。。。

 

・ポスター賞賞金

帰国して一か月後ぐらいに振り込まれました。旅費で足が出た分をちょうど回収したぐらいですかね。。。ありがたや。後日明細がCommertzbankから届きました。

振込金額が250.00 USD

Abzueglich Entgelt der Erstbeauftragten Bank アメリカの引受銀行の手数料 9.5 USD

残額 240.50 USD

EURに換金して 214.9 EUR (EUR/USD 1.119150 だそうで、これはほとんど手数料なしのレートのよう)

 そこから、
Bearbeitungsentgelt (手数料) 10EUR (250EURまで、それ以上は金額の0.15%)、
Konvertierungsentgelt (両替手数料) 7.5 EUR(12500EURまで、それ以上は金額の0.1%)、
Standardabwicklung (処理費) 2.5 EURということで、合計20EURが引かれ、振り込まれたのは194.90EURでした。なるほど。一方、Transferwiseで250USDを送ると、222.67EURだそうで、、、海外学振の給与はやっぱり日本の口座に振り込んでもらって、インターネット送金でTransferwiseでドイツの銀行に送金するのが賢そうです。Commerzbankの手数料の詳細については、なぜかTransferwiseのページの方が詳しいです。

Auslandsüberweisung Commerzbank: Kosten, Gebühren & Dauer - TransferWise

しかしこの収入、本当は確定申告しないといけない気もするけど。。。うーん。。。

 

・繰上げ返済

100ドル分、クレジットカードの国際キャッシングで現金を引き出しました。クレジットカードのサイトを見ると、繰上げ返済が可能ということですのでやってみることにしました。通常だとよく月の支払日までの利息(年利18%)がつきますが、繰上げ返済する場合は返済日までの利息で済むので安くすむはず。コールセンターに電話すると、返済日を聞かれ、今日ですというと、金額と口座番号を教えてくれて今日中にお振込くださいとのこと。結局はネットバンクの振込手数料が余計に取られるので、100ドルの場合は放っておいた方が安上がりでしたが、まあ何事も経験ということで。。。

 

 

 

 

 

カリフォルニアへ行く(3)

・スタンフォード大学へ

今のラボで学位を取った学生がスタンフォードでポスドクをしてるというので、彼女を訪ねてStanfordへ。学会会場からシャトルバスでサンノゼ空港まで移動して、そこから無料シャトルバスでSanta Clara駅へ移動。Santa ClaraからPalo AltoまでCaltrainで移動。電車かと思いきや、けたたましい音を立てながらやってきたのはディーゼル車。。。ド田舎じゃあるまいし架線ひいとこうぜ。

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やってきた電車に飛び乗ろうかとも思いましたが、チケット前売りなので、1本やり過ごして6$のチケットを買いました。駅舎には博物館のような何かがついていて、覗こうとすると、門前に座ってたおじさんから「空いてないよー」との声。カリフォルニアの鉄道の歴史を振り返ったり、鉄道模型が置いてある鉄オタ向けの施設の様で、空いているのは火曜日と土曜日だけか。。。残念。

SBHRS - Home

スタンフォード大学があるPalo Altoで下車。ホームには学生らしき人の姿が結構いっぱい。まずはカーディナルホテルにチェックイン。この辺りは本当に宿代が高くて、シャワー・トイレ共用の部屋でしたが、一泊$183でした。。。心地よい宿ではありましたが。

The Cardinal Hotel - Palo Alto - Location, History, Affordability

ホテル前で彼女と再会。向こうはハグしようとよって来たがこっちは握手しようと手を差し出してしまいギクシャク。。。まだハグ文化には慣れません。大学から自転車で25分ぐらいのところで、安いワンルームアパートを借りたと言ってましたがそれでも家賃2000ドルかあ。ホテル代高いし、寝袋持って来たら泊めてあげるよとオファーしてくれてましたが、うら若き乙女の住まいに寝泊まりするのは日本人的にはアウトなので、やんわりお断りしました。これも文化の違いかねえ。

ホテル近くのNolaでディナー。何食べても$20ぐらいするのね。。。Jambalayaに舌鼓を打ちながら、近況の話を聞きました。日本からすると、英語ペラペラなんだし、欧米間の移動なんて大したことないんじゃないのと思ってしまいますが、そうは言ってもいろいろカルチャーショックが大きかったようです。みんなフレンドリーなんだけど、打ち解けあって話せる人はまだまだいないとのこと。How are you?とは聞いてくれるけど、I'm fine!以外の答えは求められてないとか。ドイツで日本人が固まるみたいに、やっぱりドイツ語話者とはすぐに仲良くなっちゃうよねとか。物価高くて自炊するんだけど、一包装の量が多くて大変だとか。行政手続きは超トロくていろいろ適当で、ルールに従って進めてくれたドイツが懐かしいとか。ちょうど僕が日本からドイツにやってきたときの経験といろいろ共通する部分もあって、大いに話は盛り上がりました。ウィーンっ子だったので、お土産にMannerというお菓子を買っていったら「これ大体オーストリア人が持ってくるお土産よ!」といって喜んでくれてよかったよかった。

Menus | Nola

https://www.manner.com/de/

ひとまずお別れした後は、ドイツへのお土産を買いに近くのWhole Foodsへ。カリフォルニアワインがいっぱい置いてありますが、結構値が張るようで。。。ドイツじゃ赤ワインなんて数ユーロなんだけどなあと言いながら、Napa Valleyブランドのものを1本買いました。お土産に困るなあしかし。カリフォルニア饅頭でも置いといてくれたらいいのに。ホットケーキミックスとかいろいろ詰め込んでみました。うむ。。。全体的にドイツの方が安いなこりゃ。まあ、店が高級スーパーというのもありますが。

https://www.wholefoodsmarket.com/stores/paloalto

 

翌朝。学会会場からパクってきたプロテインバーとかで適当に朝食。ホテルをチェックアウトしてスタンフォード大学へ向かいます。Palo Altoからは無料シャトルバスが出てました。バスの中もスタンフォードマークがいっぱい。愛校心あふれてますね。

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ところがバスは行き先がいくつかあったようで、道半ばで降ろされ後は徒歩。敷地広大だなあ。。。

ラボ訪問してみると、世界最先端の研究が行われてる割には結構設備がお粗末というかなんというか。。。なるほど。やっぱりアイデアとか人とかが大事なんだなあとしみじみ。ラボ内でセミナーもさせてもらって、それなりに興味を持って喜んでもらえたようです。よかったよかった。学内のNexusという学食みたいなレストランでお昼を食べましたが、レジでみんなクレジットカードで払うからか、長蛇の列。生協みたいな組織がやってるわけじゃないから、そこはあくまで営利目的です的な感じでした。

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昼食後はキャンパス内をぶらぶら散歩。なんといっても広くて見晴らしがよい感じ。アジア系観光客のツアーもよく見かけました。メインの建物はいかにも荘厳という感じですが、ヨーロッパ人の彼女からすると、所詮柱の彫刻とかスタンプで偽物だし、新世界求めてやってきたのに古いものを立てちゃうのはすこし滑稽なようで。大学ショップもあって、Tシャツなどの品ぞろえがすごい。。。NikeやらChampionのロゴも入ってたりと、かなりの力の入れようです。子供向けも豊富。「All the same, I'm glad I didn't go to Berkeley.」なんていうTシャツも売ってありました。お互い対抗心メラメラでUC Berkleyの方には「Beat Stanford」とか「Fuck Tree」のTシャツもあるそうで。。。

Stanford Cardinal Apparel, Stanford University Gear | Official Stanford University Store

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話のネタは尽きることなく、最後はハイデルベルクのボスの悪口に。。。まあ、僕以上にすったもんだあったようで、いやー、よく耐え抜いて学位とったなあ。彼女は投稿済み論文と、未投稿論文の二つを抱えているのですが、ボスが都合が悪いことをあまり言わないから、状況の認識の違いがあちらこちらに。「うちのボスはなんで論文を出すのに臆病なんだ。。。」という見解で一致しました。僕も原稿抱えてるし、ところてん方式で先のものが出ないと後から出しづらいだろうし、なんとかお互いボスに圧力かけて、さっさと論文通してしまいましょうということで話はまとまりました。やれやれ。でもまあ、こうして二人でしゃべる機会があってよかった。

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つづく

 

ドイツでのポスドクの給料

フンボルト財団のポスドクフェローシップから大学雇用のポスドクに切り替わった最初の月。日本だと紙ぺら一枚の労働条件通知書だったのに、ドイツだと契約書全部印刷して渡されるから、結構な枚数。秘書さんに言われるまま、あれこれサインしてましたが何とかなったようでちゃんと初任給が出ました。大概の書類には一応英訳がついてますが、読んだところであまりわかるものではありません。。。

 

・雇用形態

日本とは違って、大学法人から雇用されているわけではなく、州政府の雇用となるようです。ハイデルベルク大学の場合はHeidelberg市が所属するBaden-Württemberg州の政府の雇用となり、僕の場合はボスの研究費の口座から州が給与分差し引くようになっています。ということで、給与関係のごちゃごちゃは全部Landesamt für Besoldung und Versorgung Baden-Württembergというところが握っていて、そりゃまあ、何の手続きにしろ時間がかかるわけだ。。。

 

・給料日

月初めの始業でしたが、給与は働き始めた月の月末に振り込まれました。日本だとポスドクは時間あたりで給料が払われることが多いので、月締めで計算して翌月払いが普通ですが、事情が違うようです。日本の時はゴールデンウィークになると出勤日が減るから給料も減ってましたからね。。。ドイツの場合は通常の雇用契約になって、祝日の多寡にかかわらず月給は一定で、12月1日に契約があるものは1か月分のボーナスも出るようです。

振り込みは本当に毎月最後の日で(土日の場合はその前日)なのですが、そんな日に限って、うちのCommerzbankはシステム障害を起こしてひんしゅくかってました。下記のallestörungenのサイトで主な会社の障害に対するクレームを読むことができますが、万単位でクレームが来てました。読むとちょっと面白いですが。

Störung bei Commerzbank | Allestörungen

 

・ポータルサイト

振り込みまでいくらもらえるかわからず、ドキドキだったのですが、実は月半ばにすでに通知が来ていました。州政府の雇用が始まる前から、ID(Personalnummer)などがもらえ、下記のサービスポータルサイト(Kundenportal)へログインできるようになります(登録するとパスワード請求になり、家にパスワードが郵送で送られます。)

https://www.service-bw.de/de

給与明細や各種お知らせなどは郵送でも届きますが、ここのサイトからはそれらのPDFファイルにもアクセスでき、大変便利です。Job Ticket (市内のバスやトラムの定期券)の申し込みもサイトからするようになっています。

問い合わせもできるようで、Kindegeldnummerが書いてあるから、子供手当は州政府から出るようになるのかなと思い、滞在許可を延長したときにコピーをサイトを通じて送ったのですが、あなたがもらっている子供手当はFamilienkasseからだから、そっちに知らせろというお返事がちゃんときました。

 

・給与額

公立の大学だと、西ドイツ全域で同額の様で、詳細下記のサイトから確認できます。

Öffentlicher-Dienst.Info - TV-L - West

ポスドクだと、ほとんどはTV-L E13か、もしくはまれにE14もあるようです。TV-Lは、Tarifvertrag für den öffentlichen Dienst der Länderなので地方公務員雇用契約のような感じでしょうか。EはEntgeltgruppeで、給与の等級を表します。

Tarifvertrag für den öffentlichen Dienst der Länder – Wikipedia

僕の場合は100%の契約で週39.5時間労働ですが、75%となっている募集もたまに見かけます。博士課程の学生は50%となっていることもよくあります。

次に、Stufeというのがあって、経歴によって昇給する仕組みになっています。1年目はStufe 1、2,3年目はStufe 2、4-6年目はStufe 3という感じです。これを決めるのが、Stufenformularという書類だったようです。ずっとドイツでポスドクしてたら簡単なのですが、日本での博士課程期間中や、ポスドク期間、ドイツでのフェローシップの期間を、本職に役立つ期間として認めてもらわないと、新米扱いになってしまいます。雇用されていない期間(フェローシップや奨学金)は半分しか換算されないと記載があったのですが、なんとか計3年分の経歴は認めてもらえたようで、Stufe 3の給料となりました。ドイツだと博士課程中も雇用されており、ずっと換算されるので、もう1個Stufeが上がってたかもしれません。

次に、Zusatzversorgungということで、年金のタイプですが、自動的にVBLでした。Versorgungsanstalt des Bundes und der Länderの略で、公務員年金のようなものでしょうか。

次にSteuerklasseで、所得税の階級です。自らFinanzamtに行って変更できます。配偶者がいるとデフォルトが4(TV-L E13 Stufe 3の場合の目安19%)。配偶者がいて、両者の間の所得格差が大きい場合は、所得多い方が3(低税金、目安11%)、高い方が5(高税金、目安28%)にしておくと、いくらかの節税になります。副業の場合は6で高税金(目安29%)です。1が独身、単身世帯(目安19%)、2が母子家庭・父子家庭(目安17%)になっています。

https://sk-7ad1.kxcdn.com/thumbs/home/steuerklassen-1778x1820-min.jpg

https://www.steuerklassen.com/

最後は健康保険(Krankenkasse)で、給与の大体15.5%ですが、ハイデルベルク大学内のTKだと、15.3%です。

これらの数字、TV-L E13, Stufe 3, Steuerklasse 3, Krankenkasse 15.3 %を入力すると給与明細が出てきて、2019年だと、月額4422.39 € (Grundgehalt)が収入で、 2906.14 €が手取り(netto bleiben)になります。実際の明細と比べてみると、数十ユーロの誤差があり、どこに起因するのかは今のところわかりません。。。steuerpflicht. Bruttoの額が違っているのが原因のようですが。。。まあ、誤差の範疇だと思いますので、参考にできる目安額だと思います。

フンボルト財団の時も月3000ユーロ程度の手取りでしたが、ここから家族分のプライベートの健康保険代700ユーロを払ってました。雇用されると、健康保険代が天引きされた後の手取り額ですので、その分の昇給といったところでしょうか。日本的には月収手取り35万円だと、年収5-600万円クラスぐらいですかね。家計的にはこれに子供手当二人分(408ユーロ)が加わります。ハイデルベルクは家賃が高いので余裕はそんなにありませんが、家族4人でとりあえず生活していくのには十分で、頑張って貯蓄に回したいところです。

驚いたのは下記のサイトの最下部のところ。ここ10年、公務員の給与額は毎年2%ずつ引き上げられているそうです。

Öffentlicher-Dienst.Info - TV-L - West

www.sciencemag.org

ドイツでの政府系の研究費が向こう10年間にわたって年3%ずつ引き上げられることが決まったとのサイエンス誌の記事を読んで驚いていましたが、給与額が年2%あがるんじゃそれぐらいしないと相対的に下がっていっちゃうんですね。なるほど。

ということで、ドイツの大学のポスドク研究員の懐事情についてまとめてみました。留学前の参考になれば幸いです。