Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

ユーレイルパスでドイツからフランスへ行く

ドイツ在住者がユーレイルパス(Eurail Pass)を使ってフランスにお出かけです。

 

・使えるのか?

旅行者向けの鉄道パスとして、よく知られているユーレイルパス。「ヨーロッパ居住者は使えない?」と、最初僕も思いましたが、よくよく説明を読むと、

ユーレイルパスを利用できるのは、ヨーロッパ各国の国民でない方およびヨーロッパ以外に居住する方のみです。ヨーロッパにお住まいの方は、Interrail.eu からインターレイルパスをご購入いただけます。ヨーロッパの国の国民でなくても、ヨーロッパに居住していることを証明できる場合は、インターレイルパスを利用することができます。 

 と書いてあります。「かつ」ではなく、「および」と書いてありますので、ヨーロッパ各国の国民じゃなければ、ユーレイルパスは使えるようです。また、ヨーロッパに住んでいるので、インターレイルパスも購入できるようです。下記の公式サイトからも確認できます。

ユーレイルパスとインターレイルパス、どちらを利用するべきですか? | Eurail.com

 

・購入

今回の旅の目的地はフランスで、大人(28歳以上)二人でいきます。ドイツ・フランスの二か国ユーレイルパス・5日間+1日(春先のキャンペーン中だったため)・二人セイバーパス・は490ユーロでした。インターレイルパスは、一か国パスがありますが、居住国のパスを買うことはできないそうです。グローバルパスも、居住国では、有効期間内で往復各一回ずつのみ使用できるそうです。この後、ドイツをいろいろめぐる予定にしているので、インターレイルパスはあまり使えなさそう。

ユーレイルパスのウェブサイトから購入。ドイツの住所を入力して、送料は20ユーロで、計510ユーロでした。

 

・座席予約

南仏方面まで行こうと、ハイデルベルク(Heidelberg)からの電車をいろいろ調べてみると、なんとパリを経由したほうが便利な様子。ストラスブール経由もなくはないけど、かかる時間があまり変わらないぐらい、ストラスブールーリヨン間のTGVが遅いらしい。フランスの中心はすべてがパリか。。。ドイツ国内はユーレイルパスを持ってるだけでICE乗り放題ですが、フランス国内のTGVは事前の座席予約が必要。なんでもパスホルダーに割り当てられている座席が少ないため、早めの予約が推奨されています。ドイツ・フランスを結ぶ国際ICEも要予約です。しかも有料。あまり気ままに途中下車旅をするわけにはいかないようです。

予約は、利用する列車の出発日の 3 ヵ月前から 1 週間前までの間に行うことができます。人気の高い列車は満席になる可能性があるため、ご利用の 2 ヵ月前のご予約をお勧めします。(公式サイト)

座席予約はユーレイルパスのウェブサイトからできるようで、予約しちゃいそうになりましたが、ここはドイツ国鉄(DB)のハイデルベルク駅のReisezentrumに行くのが便利。ユーレイルパスのサイトでは、座席の予約料金に加え、さらにユーレイルパスの運営会社が手数料や送料を取ったりしますが、DBの窓口ではその上乗せ分の手数料がありません。受け付けている駅の一覧は下記サイトにあります。ハイデルベルク駅はありますが、マンハイム駅には無いようです。

ユーレイル案内所 (Eurail Aid Office) | Eurail.com

 

窓口に行き、ユーレイルパスを持っているんだが、座席の予約したい旨を告げます。この時点でパスのヴァリデーションは必要ないです。マンハイム(Mannheim)→パリ(Paris-ost)、パリ(Paris Gare de Lyon)→南仏、そして南仏→パリ(Paris Gare de Lyon)、パリ(Paris-ost)→マンハイムの帰りの分も電車を選びます。出発まで二か月を切っていましたが、座席にまだ余裕はあったようです。一人分の予約料金はそれぞれマンハイム→パリ(13ユーロ)、パリ→南仏(10ユーロ)、そして南仏→パリ(10ユーロ)、パリ→マンハイム(13ユーロ)で、二人分なので計92ユーロ支払いました。予約手数料の一覧は公式ページで紹介されています。

ユーレイルの予約料 | Eurail.com

 

・本当にお得?

ユーレイルパスを使ったほうがお得なのか?今回は往復で移動の2日間だけパスを使い、残った4日間はどこか他へ行くので、パスの二日分料金だけで比べてみます。パスは6日間で510ユーロなので、2日間で170ユーロ相当。座席の予約料金92ユーロを加えると、計262ユーロ(特典+1日の5日間パス)でした。通常は5日間パスなので、それだと2日分は計296ユーロ(通常の5日間パス)。一方、DBとSNCFのサイトで同等の列車を予約すると、マンハイムーパリ間はSparpreis Europa Frankreich割引運賃で最安で往復約200ユーロ、パリー南仏間は列車ごとに料金が異なるので比較が難しいですが、最安の割引運賃で往復約80ユーロからチケットがあるようで、それだと最安で計約280ユーロ(通常割引運賃・最安)。約2か月前の予約だと、マンハイムーパリ間が往復約260ユーロ、パリー南仏間が往復約140ユーロで計約400ユーロ(通常割引運賃・2か月前)。変更可能な正規の往復運賃はマンハイムーパリ間で約400ユーロ、パリー南仏間で約200ユーロで、計約600ユーロ(通常運賃・正規)。料金はいずれも二人分です。

まとめると今回の旅程の場合だと、パスを使ったほうが100ユーロほど安くなりましたが、使わなくても3か月前から最安料金で鉄道サイトから予約すれば大体同じ価格でした。鉄道パスの良さはあんまり予定立てなくても、好きな列車に好きな時に乗れて、好きな時に降りれるところにあるかと思うんですが、パスホルダー向けの座席が限られているとか言われちゃうと、結局かなり前から座席予約することになり、予約するのにもまたお金を取られと、あんまりうまみがない感じです。どうせ予約するなら、普通に鉄道サイトでチケット買えば、スマホ一台で事足ります。一方パスだと、パスを頼んで郵送してもらって受け取り、事前に駅に行って座席予約をし、パスポート持って出発前にヴァリデーションするなどいろいろ面倒です。パスホルダー向けの座席がどれだけ用意してあるのか、いつ頃売り切れるのかが肝心なところですが、情報が特にないのでわかりません。

ただ、パスのほうが予約の変更が自由です。座席予約の分がどれだけ変更に対応できるかはちょっとわかりませんが(できると指定席券には書いてあるが・・・?有料?)、パス自体は好きな日にヴァリデーションすればよいですから、何かあっても比較的に安心です。もちろん、新しく乗る電車の座席が空いてないと変更できませんが。

なお、残った4日間分のユーレイルパスはドイツ国内で使用する予定です。ヴァリデーションから二か月以内に使い切らないと、無効になってしまいます。ベルリンやミュンヘンに行く予定にしていますが、こちらも料金はICEの最安値とどっこいどっこいのよう。ただし、座席予約は必要ではないので、旅程にある程度自由が効きそうです。

 

・子供

子供用の座席も聞いてみましたが、さらに追加料金がかかる(TGV、50ユーロぐらい?)ということなので今回はあきらめました。子供用のDBのチケット(名前や行き先を手書きで入力するおもちゃのようなもの)も2枚手に入れました。このチケットをICEのレストランで渡すと、おもちゃキットがもらえました。一応、ICEはFamilienbereichをお願いしましたが、復路だけとれました。普通の座席に"Familienbereich"と貼ってあるだけですが、まあ、うるさくてもここで文句は言わないでねというところでしょう。往路はテーブルがある向かい合わせの座席でしたが、向いのお二人がずっとパソコンで動画を見たかったらしく、子供が叫ぶたびに女性のほうがじろっと睨んだり、シーっ!っていったりと、ご立腹のようで、ザールブリュッケンからは空いているほかの座席のところへ行きました。悪いなあとは思うものの、口をふさぐわけにもいかず。。。こちらのしつけが行き届いてないのも多分にありますが、そうはいってもまだ2歳だしなあ。子供の声は女性には特に響くようで、動画に集中できないのもわかりますが。。。

行きのTGVに乗る前に子供が寝てしまい、座席も結構狭かったので、結局ドアの近くでベビーカーを出しっぱなしにして寝させることになってしまいました。まあ、静かでよかったですが、結局電車も1時間ほど遅れての長旅となりました。座席の隣の4,5歳ぐらいの男の子がおしゃぶりをくわえさせられて、ずっとスマホで動画見て静かにしてました。フランスのほうが、子供を静かにさせるしつけが厳しいようですね。

 

・感想

ICEは何回か乗ったことありましたが、安全・安心の乗り心地。座席間も広く、車内も明るいです。TGVは客車が二階建てになっていて、狭く、少し暗かったです。発車2分前には扉が閉まるようです。また、発車20分前近くまでにならないと、車両のあるホームが案内されないので、乗客みんなが掲示板とにらめっこして待ってました。パリー南仏間はノンストップで一駅で、車窓からは田園風景がずっと続きました。ICEだと、たいてい中ぐらいの町とかいろいろ通るのですが、TGVはただひたすら南仏を目指す感じでした。フランスって土地いっぱいあるのねえ。パリ・東駅と、パリ・リヨン駅の行き来は65番バスが乗り換えなしで便利です。20分ぐらいでした。あれこれあわせて乗り換えに1時間ぐらいは余裕をもって見積もった方がよさそう。復路の時は地下鉄でしたが、パリの地下鉄はほとんどエレベータがなく、道も入り組んでいるので、スーツケース+ベビーカーだと移動がなかなか大変でした。

生活雑話(3) ベッドを拾う・エレベータ(Aufzug)・ポロ(Polo)

・ベッドを拾う

4月はドイツでも引っ越しの季節。粗大ごみ回収日ともなれば、結構な数の家具が道端に並びます。また、トラムや自転車でそれを拾って帰ってくる学生の姿もちょくちょく見かけます。

我が家の近くでもベッドが捨てられていて、子供も大きくなったし、そろそろ追加のベッドをと思っていた矢先だったので、拾って帰りました。ところが、いざ組み立てようとすると、ボルトがありません。。。まあ、捨てるつもりだったんだろうから仕方がありませんが。日本で言うところの、”ジョイントコネクター丸ナット”という部品が必要なのですが、大型ホームセンターのBAUHAUSに行っても見つかりません。しかも、相談しに行ったら、そんなもん接着剤でくっつければいいじゃないかとか無茶苦茶。。。この店だめだな。

Amazonで探してみても、あるにはありますが(Möbel Gitterbett Bolt Allen Kopf Mit Barrel Nut 6Mm M6 x 60mmとか)、イギリスからの輸入。仕方なしにあたりをうろちょろしてると、とある鍵屋さんを見つけました。ディスプレイウインドウにはボルトやナットも置いてあります。ダメもとで聞いてみると、「あるわよ~」と女主人が脚立で高いところにある引き出しから出してくれました。やっぱり金物屋こうじゃなきゃね!丸ナットの方は直径10mmで、ねじ穴はM6。M6の長さ100mmのボルトも併せて4つ買いました。リングも4つ合わせて、計6ユーロ。ハイデルベルク(Heidelberg)でネジ(die Schraube)、ボルト(der Bolzen)、ナット(die Mutter)に困ったら、Eisenwaren schadへ是非どうぞ。

Eisenware Schad http://www.eisenwaren-schad.de/

 Inhaber: V. Fuchs
Bergheimer Str. 101
69115 Heidelberg
Tel. 06221 - 22341

組み立てて寸法を測ってみると、マットの大きさは120cm×200cm。中古の家具とかが出回っている食堂内の張り紙もちょっと見てみましたが、あんまりないちょっと珍しい規格のようです。寝るのは大事だし、餅は餅屋ということで、近くのMFO Matratzenのお店に向かいました。

Fritz-Frey-Straße 17
69121 Heidelberg

いろいろ試すと目移りしちゃいますが、値が張るものの方が確かに寝心地はいいかなあ。迷った挙句にVita San H4 120/200のマットを思い切って419ユーロで購入。ドイツ語よく分からなかったけど、2-3週間後に届くということかな?持って帰れますか?と聞いたら、車ないんだったら家で待ってる方がいいよとたしなめられました。帰って来てからMFO Matratzen のWebを見てみると、届くまで15から22営業日って書いてある。ほぼ一か月じゃないか。。。

一か月後、マットまだ来ず。電話で問い合わせる。わかったわかったとの返事。数日後に店舗に行ってみると、パソコンの画面を見せられ、「俺はちゃんと問い合わせたよ~」と言われる。「明日もう一度聞いてみてあげる!」と笑顔。いやいや、頼んだマットがどこにあるか確認するのに何日かかってるんだ。。。その週の土曜日、もう今日マットいらないから返金だ!と思った矢先に電話がかかってきて、マットは来週に届くよとの電話。仕方なく溜飲を下げる。次の週になってまた電話がかかってきて、お客様のマットが届きました(ist Da!)。えっ、配達してくれるのじゃなかったのかよ?慌てて店舗に赴くと、店主のおじさんがちょうど店閉めているところ。

「こんにちは、あのマットの件ですが、」

「もう今日は店閉めなきゃ。親父が病気になっちゃったから俺行かなきゃいけないんだ。」

「あっ・・・そうですか。お気の毒に。。。」

「もう、89歳だからね」

「それでその、マットは・・・?」

「ああ、車持ってないんだったな。それじゃ明日店閉しめてから届けに行くわ。19時から20時ぐらいの間な。よろしくー。」

 といって車で出発しちゃいました。ふう。まあ、でも配達してもらえるようでよかった。翌日。おじさんから電話。いまから届けに行くわーとのこと。どんだけ大きな車が来るのかと思いきや、なんと普通車に圧縮されて丸まったマットがちょこん。結構小さいじゃないか。「開けて24時間おいてから使ってね~」とのこと。結局注文してから届くまで6週間かかりました。

教訓。気軽にベッドを拾わないこと。

 

・エレベータ(Aufzug)

ドイツのエレベータ。古いものを大事にするみたいで、この前泊まったホテルなんて戦前に取り付けたエレベータがまだ動いてました。よくあることとして、

1.ドアを閉めるボタンがない。

そんなに急いでませんということでしょうか。みんなでじっと閉まるのを待ちます。駅のエレベータが閉まるときには「Achtung! Tür schliesst!」とアナウンスが流れるので息子がよく真似してます。開けるボタンはさすがにあることが多いです。職場のエレベータではドアを閉めるボタンがありますが、なんと開き切る前からボタンを押すと閉め始めます。ボタンをずっと押してると、到着してちょっとドアに隙間が空いたらもう閉まる。「だって、お前が閉めろと言ったじゃないか!」と言わんばかり。日本だと完全に開いてから大体反応しますよね。降りるときに気遣って自分でドアを閉めるボタンを押す日本人がいますが、ドイツでやると挟まるのでお気をつけて。

2.ドアは両方についている。

日本だと同じドアから入って出るエレベータが多いですが、どうやらドイツでは意図的に反対側のドアから出るように設計してあることが多いようです。自転車やベビーカーとかだと、反対側に進むのがちょっと難しいので、一方向に進んで出られるのは確かに便利。

3.どこに行くのかがわからない。

基本は、日本の1階が0で、2階が1、3階が2・・・。地下はー1、-2・・・。子供がマイナスの数を覚えるのが速そう。ただ例外が多く、ボタンの配置も横だったりすると、どれがどこに行くのかがわからない。「E」「EG」は大体Eingangで入口・玄関。「U」はUnterで地下・下。「Ü」はよく似ているけれど、Überで上。橋を渡るときとかのエレベータだとたまにある。「B」はBahnsteigで電車のホーム。上と下を行き来するだけのエレベータだと「▽」「△」というのもある。一瞬エレベータの外のボタンかと戸惑う。めったにないけど「K」はKellerで地下倉庫。MüllerやC&Aとかだと中二階に隠し倉庫があって、ボタンにないところで突然止まってドアが開き、従業員が乗ってきたりします。びっくり!

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マンハイム駅のエレベータ。△は2階にあるDB-Loungeに行く。上に行くという意味ではないのですが、うっかり押してしまいます。

4.エレベータの現状が外からわからない。

エレベータが今何階にあるのか、上に向かってるのか、下に向かってるのか。日本だと大体どこでも全部表示してありますが、ドイツのエレベータではなかなか見かけません。職場のエレベータでも階数表示はありますが、上向き下向きがわからない。なので、みんなとりあえずボタンを押す。ドアは自動で閉まるのが結構遅いのでしばらく待つ。反対方向に行くのを見ると「あー!」とか言って諦めで階段を上る。結果、エレベータは空のまま各駅停車。。。ここまで馬鹿っぽいとちょっとかわいい。

5.よく壊れてる。

これ前来た時も壊れてたぞ。。。そろそろ直そうよ。

 

・ポロ(Polo)

Mannheim Maimarktに行ってきました。イタリア館で買ったサラミも生ハムもイマイチだったなあ。。。食材は近くのイタリア食品店の方がおいしかったです。

Home - Prodotti Italiani - Heidelberg

PRODOTTI ITALIANI
Ladenburger Str. 20
69121 Heidelberg

馬場(?)の近くのお食事処が涼しくて、混んでなくてよい。牛の紹介がひと段落したところで、馬が数頭入場し、騎手が何やら棒を手に持っていて、赤い球を転がし始めた。どうやら何かの試合が始まったらしい。ラグビーみたいに棒を二本ずつ両エンドに立てて(ラグビーよりは短いが)、その間に球を通すと点が入るよう。まるでホッケーの様。球はちょっと風船みたいにふわふわしているので、それほど転がらないようだ。

調べてみると、これはポロというスポーツだそうで、世界で最も古い歴史を持つ競技の一つらしい(Wikipedia参照)。なんとポロ・シャツの起源はこれだったらしい!ポロをするためのシャツ。そういや確かにラルフローレンのシャツのマークに、何やら棒を持った人が馬に乗っていたが、あれはポロのプレイヤーだったのか!「これ知ってた?」的な感じで周りの外国人(こっちもだが)に話すと、どこの国の出身の人もみなさんご存知。ファッションにも歴史ってあるのね。。。話しかけたこっちがちょっと恥ずかしい。

なお、この日行われていたのはArena Poloというもので、元のポロよりは競技場が狭いなど、いろいろルールが変更されているそうだ。3人対3人で、ゴールキーパーは置かないらしい。

Arena polo - Wikipedia (英語)

Arena Polo - Maimarkt Turnier 2017(マイマルクト・トーナメント 解説や動画もあり)

滞在許可の延長と健康保険の変更(Verlängerung der Aufenthaltsgenehmigung und Änderung der Krankenversicherung)

ドイツの滞在許可(Aufenthaltstitel)の延長をしに行ったら、この健康保険(Krankenversicherung)じゃだめだからと言われ、結局保険会社を替えることになったお話。

 

1.相談

滞在許可も残るところあと2か月ちょっとになったころ、ハイデルベルク(Heidelberg)の外国人局(Ausländerbehörde)に赴き、延長手続きの相談。一階の受付の機械がタッチパネルになったが、予約なし(Ohne Termin)で、Service Pointと選んでもらう番号が正解。

heidelberg.de - Behördenwegweiser - Zuwanderungsangelegenheiten (Ausländerbehörde)

必要な書類は、申請書(黄色い紙、こちらからも記入・ダウンロード可。)、写真、保険の契約書、僕の仕事の契約書(フンボルト財団の奨学金支給書)、住宅の契約書だそう。契約書類はそのままもらっちゃうので、家族3人分のコピーにしておくこと。まだ期限残ってるんだから、今の滞在許可の期限の一か月半前ぐらいにおいてとのこと。婚姻の証明とかは延長からはもういらなくなったのね、よかったよかった。

 

2.申請

書類をそろえていざ申請。前年は一年間しか下りなかったけど、今度こそはということで奨学金の期限いっぱいまで申請(2か月間の語学学校があったので14か月間)。ところが、この健康保険はまずいんじゃないのと、受理を渋られる。下記のAlexander von Humboldt-Foundationのウェブサイトで紹介されているHanseMerkurのKV2014 (AvH)に加入していたのだが、保険の名前が旅行者健康保険(Reise - Krankenversicherung)となっている。「君は旅行者じゃないんだから、、、」とダメ出し。

Alexander von Humboldt-Foundation - Health, liability and accident insurance  

「いやいや、そうはおっしゃいますけど、去年の滞在許可はこれで下りてるんだし、そもそもこの保険はフンボルト財団の推薦だし、おまけのこの保険のところに書いてあるAvHってフンボルト財団の略称ですよ?いきなりダメって言われても。。。」

「去年はマンハイムでしょ?そりゃ知らないけどさ。滞在6か月過ぎたんだから、旅行っていうのはねえ。」

と渋りながら、いろいろ電話して確認。とりあえず受理され、受理されましたという紙をもらう。

 

3.面接

一週間後にメールが来て、10日後に面接に来るようにとの連絡。下記のものを持ってこいとのこと。よくわからないからパスポートやら必要な書類をどっさり持っていく。

-Mietvertrag (Höhe der Miete)
-Bestätigung der Krankenversicherung, dass die abgesicherten Leistungen der GKV entsprechen
-120€
-Pass

面接に赴き、メールで書いてあったIhre Terminkennung lautetの番号を一階の受付の機械で入力。しばらく待つと呼び出され、2階の面接の部屋へ。滞在許可は14か月間でいいよと言われ、指紋をとるなどスムーズに話は進むが、保険の話になって雲行きが怪しい。GKVというのはgesetzliche Krankenversicherungの略で、日本というところの国民健康保険。「君のHanseMerkurの保険がgesetzliche Krankenversicherungの条件を満たしているという証明をもってきてとメールに書いたんだけど。。。」「すみません、よくわからなくて。。。規約はコチラにあるんですが。。。」と差し出して読んでもらうも、「これじゃわからないわね」との返答。メモ用紙に「GKV entspricht」と書かれ、これを保険会社に聞いてこい。そして、滞在許可をもらうときにその証明書を提出するように指示されて追い返される。

 

4.さまよう

去年はスムーズだったのにとぶつくさ言いながら早速保険会社のHanseMerkurに問い合わせ。「GKV entsprichtかどうか聞いてこいって言われたんですけど。。。」「役所からのフォーマットはないのか?」「Heidelbergはないらしい。ネットこんなん見つけてきた」「それはたぶん本社にダメって言われるかなあ。手元にある書類で聞いてみるわ」とやり取りがあった後、「今日本社から連絡もらったんだけど、今出せる証明はこれだけだって。たぶんこれじゃダメって言われるかなあ。事情が事情だし、保険会社変えることになったら、ちゃんと途中で契約終了してあげるよ」となにやらヤバそうな予感。出された書類にはGKVの文字なし。ただの契約内容の証明。いろいろ言い訳をしながら(この保険は歯医者や出産などのどんな疾病にも対応してるし、100%の負担割合で支払ってくれるし、5年まで延長できるのに何が問題なの?GKVと一概に言わないで、どういう条件かをはっきりしてくれないとわからない!)、外国人局の人に書類を転送してみる。一週間後(遅い!)、「ごちゃごちゃ言ってないで、GKVかどうか聞いてるんだよ!」と一行の返事。一行で済むなら、ぜひもっと早く返事をしていただきたい。この時すでに滞在許可期限切れ10日前。

ちなみに、滞在許可の延長を申請すると、Heidelberg市からもらった受け付けましたの紙(Ausländerrechtliche Bescheinigung)に太字で、

Bis zur Entscheidung der Ausländerbehörde über den oben genannten Antrag gilt der bisherige Aufenthaltstitel als fortbestehend (§ 81 Abs. 4 Aufenthaltsgesetz).

と書いてあるので、(拒否されるなどの)決定が下されるまでは、現在の滞在許可が有効らしい。気が気じゃないけど。。。なので滞在許可の期限は気にしない。

さて困ったと、いろいろ相談。フンボルト財団のWebサイト(再掲)に紹介されているDAADやIHC Company (International HealthCare Company)には、GKV entsprichtの証明書が出さる保険ありますかとメールで相談。フンボルト財団の担当者にもなんかトラブったんですけどとメールで相談。GKVでも別にいいんだけどと、近くのAOKにも相談しに行くが、GKVの保険は被雇用者か、学生かとかなら加入できるんだけど、君のような奨学金で食ってる者に出す保険はないと追い返される(言葉遣いはもっと丁寧でした)。

Alexander von Humboldt-Foundation - Health, liability and accident insurance  

IHC Companyから返信。うちのFlexMed Global ImpatならGKV entsprichtと言えるとのこと。しかし家族3人で加入すると毎月700ユーロ。これはちと高すぎる。規約を読むと、うちにはちょっと贅沢すぎ。健康診断も毎年費用出るし、既病歴不問で、前からの症状も対応などなど。まあ、どうしようもなくなったらこれにするけど。。。

DAADからも返信。HanseMerkurが何とかするのが筋だが、うちで引き受けてもいいよ。Tarif 790で滞在許可の延長に問題はないはず。保険内容はGKVに近いけど、GKVとは言えないかなとのこと。Tarif 790は三人家族だと毎月459ユーロだけど、長期の人はこのPflegeversicherungにも入らなきゃいけないそうで、大人一人約25ユーロ(年齢によって変わる)で計約510ユーロ。ドイツ学術交流会が出してる保険なんだし、これで押してみようかな。

フンボルト財団からも返信。そういうケースは数件、報告されているが、ハイデルベルクでは初めて。IHCのFlexMed Global Impatか、DAADに切り替えるとよい。GKVの確認書類が出るかどうか事前に聞いてみてとのこと。はい、やってます。

DAADのTarif 790ならいいかと、外国人局の人に確認を取るが、一週間たっても返事なし。この時点で滞在許可の期限が切れる。ふぅ。

もう一つちなみに、法律でどうなってるかも確かめてみると、

§ 9c AufenthG Lebensunterhalt - dejure.org

3. der Ausländer und seine mit ihm in familiärer Gemeinschaft lebenden Angehörigen gegen das Risiko der Krankheit und der Pflegebedürftigkeit durch die gesetzliche Krankenversicherung oder einen im Wesentlichen gleichwertigen, unbefristeten oder sich automatisch verlängernden Versicherungsschutz abgesichert sind und

 gesetzliche Krankenversicherung (GKV)もしくはWesentlichen gleichwertigen(それと実質的に同等のもの)に加入する必要があるとのことで、なるほど、外国人局の人が言っていることが正しいのか。。。しかも、詳細の条件が書いてないから、現地の職員の判断となるわけでこりゃ逆らえん。。。

 

5.DAAD保険の加入と滞在許可証の受け取り

仕方がないので、こうなったらとDAADに加入。DAAD portalから必要な情報を入力すると、翌日にはメッセージが届き、保険契約書のPDFファイルが届きました。署名とかいらないのか、すごいな。保険開始日は翌月から。保険は一か月単位で区切るらしいので(一か月間の途中でやめることができない)、HanseMerkurの保険の加入日にあわせるとよいです(あとで修正しました。)

ちょうど届いた日に、滞在許可証(eAT)のパスワードの封筒が届く。即日これをもって外国人局に行くと、

「今日届いたの?大体届いてから二週間後ぐらいに滞在許可証のカードが届くんだけどなあ。。。あっ、でももう届いてるわ。ええーっと、保険の証明書持ってきた?」

「ええ、それで新しくこちらの保険に加入したのですが、、、」

と言い、DAADの保険の契約書(表紙の名前と加入期間が書いてあるもの)を差し出すと、職員がさっと見て

「うん、これでいいね」

とあっさり受理。GKVがどーのこーのとか、どうでもよかったんかい!よっぽど "Reise"(旅行)という単語が保険の名前についているのが嫌いだったのね。。。

3人分のパスポートを見せて、古い滞在許可証と交換で、あっさりと新しい滞在許可証をもらう。

「本当は本人が取りに来ないといけないんだけど、、、まぁ、内緒ね」

そこは優しいのか!まぁ、とりあえずこれで一件落着。あれっ、そういえばお金払わずにもらっちゃったけど、よかったのかなあ?子供手当(Kindergeld)のFamilienkasseから新しい滞在許可証のコピーをよこせと言われていたので、送らなきゃ。

追記)万事一件落着かと思いきや、後日外国人局の担当者からメールが来て、HanseMerkurの保険を止めるという証明をよこせとのこと。確かに、新しい保険の契約書を出しただけでは、あとから勝手にキャンセルしてるかもしれないということなんでしょうが、何でそこまで血眼になって保険を変えさせたいのか、さっぱりわかりませんが。。。保険の担当者に問い合わせて、保険の終了日が記された本社とのメールやりとりのスキャンを送ってもらい、メールで提出。これはすんなり受理されました。

 

まとめ

・HanseMerkurの健康保険は名前が旅行者用(Reise - Krankenversicherung)になっているので、滞在許可の申請時に断られる可能性があります。頻度はわかりませんが、必ず断られるわけでもないようです。

・法律上はGKVか、もしくはそれ相当の保険に入ると義務付けられているので、担当者に目をつけられると、なかなかごり押しは厳しいよう。お腹の中に赤ちゃんがいるとでもいえば何とかかもしれませんが。。。(新しく保険に入りなおすと、有効になるまでの猶予期間があるため(DAADの保険では出産は8か月間)、その間の出産は保険適応外になってしまう)

・とはいえ、そんなにちゃんとGKVかどうか、チェックしているわけでもなさそう。GKVと証明することができないと言われたDAADのTarif 790でも問題ありませんでした。GKVじゃないけど、ISHCP Health Insuranceもいけたりして?

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HanseMerkurの保険は一人月額75ユーロで、妊娠・出産対応も+115ユーロだったので計340ユーロでした。これに傷害保険・損害賠償保険(計12.45ユーロ)もつけていました。あたらしいDAADの保険は計510ユーロになってしまいましたが、保険内容はほとんど変わらないようです。請求書を直接保険会社に回してよい点や、シェンゲン協定国内で有効の点などは違いますが。Pflegeversicherung(障害などになったときに毎月いくらか保証したり、バリアフリー化の費用をサポートしたりしてくれる保険)にも加入しましたが、こちらは有効になるまでの猶予期間が2年。。。そのころまだドイツにいるかどうか怪しいなあ。おそらく払い損。保険の名前からReiseを取るためだけに毎月の支払う金額が170ユーロ増えました、まあ、見方によっては今までが安すぎただけですが。

もう一つのISHCP Health Insuranceは、親子三人の家族構成の場合、妊娠オプション付きで18か月目まで310ユーロ、19か月目から420ユーロになるようです。ただし、こちらの保険は病院に行くたびに免責が20ユーロつき、出産に関しても750ユーロの免責になるので、保障内容がちょっとイマイチ(その割には保険料金が安くない。)HanseMerkurよかったのになあ。残念。まあ、一か月間に渡って心配のタネだったので、なんとか解決できてよかったです。

乗り物つながりでめぐるWiesloch、Walldorf、Neustadt、Sinsheim

週末やることないなあというとき、ハイデルベルク(Heidelberg)やマンハイム(Mannheim)などのラインネッカー(Rhein Neckar)地域のイベント情報はRhein Neckar Zeitungがおすすめです。略してRNZ。

Rhein-Neckar-Zeitung Regionalnachrichten - Rhein Neckar Zeitung

Webサイトの一番下に行くと、小さく「Veranstaltungen」という項目があって、そこをクリックすると今週末のイベント情報が見られます。

 

・Wiesloch

ある週では、Fahrtag der Modellbahnfreunde Kurpfalzということで、鉄道模型を走らせる催しがあり、Wieslochまで足を延ばしました。ハイデルベルクからSバーンで3駅ほど。そこからバスに乗ってAlter Stadtbahnhofまで行きます。

行ってみると、まわりは人気がないのに部屋の中だけ人がいっぱい。地元の鉄道クラブの人たちがやっているイベントのようです。蒸気機関車に乗ったときの動画とかも放映してます。そしてみんな鉄ヲタっぽい顔をして悪い人はいなさそう(笑)。こんな小さいイベントも載るのか、すごいぞRNZ。

Modelleisenbahnfreunde Kurpfalz 1997 e.V.

 

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ジオラマ模型はなかなかの手の入れよう。

 

・Walldorf

すっかりIKEAの街として覚えてしまってますが、飛行場もあります。せっかくだからと見に行ってきました。SバーンのWiesloch-Walldorf駅から歩いて20分ぐらいでしょうか。結構遠いです。のどかな田園風景。皆さん結構家族でサイクリング。

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たどり着くと、小型飛行機やグライダー(Segelflugzeug)が十数台駐機していました。ひっきりなしに飛びます。ここは飛行機で引っ張る方式のようです。滑走路と言ってもただの芝生でした。

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Spyerの飛行場でもグライダーいっぱい飛ばしてたし、Sinsheimはグライダーの前につけたひもを、機械で高速に巻き取る方式でした。優雅な趣味ですこと。

 

・Neustadt

乗り物つながり。蒸気機関車が走るというので行ってきました。ハイデルベルク駅から電車で1時間ほどでNetustadt(an der Weinstraße)に着きます。まずは蒸気機関車博物館。

Eisenbahnmuseum Neustadt

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駅から出て、左に曲がって橋を越えて上って、階段で一気に降りるとようやくたどり着きます。展示というよりは無造作にいろんなものが置いてある感じです。かなりさびれて人もおりませんが、結構楽しめました。Souvenirs!を書かれた看板に従って二階に登ると、どこからともなくおじさんが急にやってきて、「今開けるからちと待ってー」開業時間中なのに照明落とすって、どれだけ来客が少ないんだ。。。中に入るとかなり巨大なジオラマがあります。おじさんは動かし方がわからないからと言って若い衆を連れてきてくれました。子供は大喜び。石やら木材やらを昔は運んでたんだねえ。

 

・蒸気機関車(Eisenbahn)

時間が来たのでいよいよ蒸気機関車へ。ここの蒸気機関車は別名Kuckucksbähnel。機関車の汽笛の音が鳥の鳴き声に似てるとか似てないとか?ダイヤや料金などの詳しい情報は上記の蒸気機関車博物館のWebサイトから。夏の間の週末といった感じでしょうか。

http://www.eisenbahnmuseum-neustadt.de/k_preis.html

朝の列車はNeustadt駅5番ホームからスタートで、この列車のチケットはホームで買えます。この日は午後の列車だったので、まずはSバーンに乗って、お隣、Lambrecht駅まで。午後の列車はここからの発車。チケットはと聞くと、列車に乗ってから買えばいいよとのこと。日本の観光トロッコ列車とか結構席埋まるんだけどなあ、ここはそうでもないかしら。着くとちょうど列車が帰ってきたころで、鉄道職員が折り返し運転のための機関車の付け替えに手際よく作業中。

ベビーカーを貨物車に乗せて、行きはカフェ車両に陣取る。車掌(?)がいろいろ解説。ビールとお茶を飲みながら優雅なひと時。まるで映画の中の様。車体がきしむ音はしますが、案外静か。急加速、急ブレーキもしないから結構よい乗り心地。外(連結のところ)にも出れるので迫力満点。暖房?のために蒸気を後ろの客車までパイプで通してるっぽいんですが、いろいろガタが来てるので、連結部分から蒸気が結構漏れてそれっぽい雰囲気。途中でのんびり写真タイムなどもあって、Elmsteinには20分遅れでの到着。ここは何もすることないのでお茶でも飲んで時間をつぶす。子供はしゃぎすぎて寝る。帰りの切符はElmsteinで購入。そんなに混まないのね、なるほど。客車に乗ってNeustadtまで帰りました。ここはドイツ鉄道のレールだからICとかSバーンとかと普通にすれ違ってる。すげー。

 

・Sinsheim

乗り物つながりの最後はSinsheim。交通技術博物館があるのですが、この日は3年に一度のオールドバスの日。ヨーロッパ中(?)から古いバスが集まって、みんなでSpyerの交通技術博物館まで往復で走行する日だそうです。5ユーロ払えばどのバスにでも乗れるらしい!

Omnibustreffen | AUTO & TECHNIK MUSEUM SINSHEIM

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息子はいつものバスっぽいのになりたがる・・・それじゃわざわざ来たかいがないぞ!いざ行ってみると、このイベントどうやら乗客のためというより、バスオーナーのためらしい。彼らは前泊して、パーティをし、バスを走らせて、パーティをして、さらに後泊するようだ。なので、こっちのことはそんなに構わず、自分たちの連れでつるんでよく楽しんでいる。まあ、それはそれで気楽。沿道もカメラを持った人が結構いて、Spyerに着いた頃には大歓迎会。道中オールドバスに挟まれた車はかわいそうだったな。。。抜いても抜いてもとろい車ばかり。

銀行口座の閉鎖(Schließen des Bankkontos)

小ネタ。

ドイツ銀行(Deutsche Bank)からコメルツ銀行(Commerzbank)に口座を切り替え、入金出金が一通り変更できたので(前記事参照)、いよいよドイツ銀行の口座を閉鎖。申請書があるのかなとネットで探しても、特に見当たらないのでハイデルベルク支店に出向かう。マンハイムで開いた口座なんだが、大丈夫かなあ。。。

平日の昼下がりなのだが、数人が並んで待っている。こういうのは本当は面会予約を取らなきゃいけなかったのかなあとドキドキ。順番が来る前におばさまがふらりと横にやってきて、その手続きカウンターじゃないと本当にできませんかと聞かれる。銀行員だったのか!制服じゃないから一瞬わからなかったぜ。

口座を閉じたいというと、お金は現金でほしいのか、新しい口座に振り込んでほしいのかと聞かれる。新しい口座があるので振り込みでいいですというと、じゃあ、ついてきてと連れていかれる。ドイツ銀行のキャッシュカードを差し出し、口座番号をメモし、新しいコメルツ銀行のカードも差し出し、口座番号をメモ。ドイツ語で口座を閉じますみたいなことを書いてくれて、じゃあここにサインよろしく、と。これなんだかメモ帳なんだけど、情報がそろっていれば形式は問わないのねなるほど。日本の銀行に積まれてる大量の申請用紙っていったい・・・?

とりあえず署名をしたら、キャッシュカードいるのと聞かれ、いや、もういりませんとカードも預けました。控えとかないのか、、、トラブったらどうするつもり?本人確認とかかなかったけど、本当に署名だけで判断するのか?とか、疑問はいろいろ。

帰った後も念のため、一日後、二日後にチェックしてみるものの、オンラインアカウントはまだ残ったままで、ログインできた。お金も残ってる。一週間ほど経って、ようやく最後の口座手数料が引き落とされ、残金がコメルツ銀行へ振り込まれました(お金が動いたらメールで連絡する設定にしてあったため)。仕事遅いなぁ。もう一回ログインして確認しようとしたら、もうログインできませんとのこと。うむ、これで正しい。

その後、手数料の明細やら、新しい銀行口座へ振り込みましたよなどの通知がドイツ銀行から郵送で届く。

 

まとめ

・口座の閉鎖は窓口で簡単にできます。開いた支店と違っても大丈夫なようです。

・たぶん、来店しなくてもお手紙でもできます。口座番号と、清算後のお金を振り込む新しい口座番号と署名あたりがあれば大丈夫です。

・仕事は遅いです。一週間ぐらいかかることもあるようです。

・すぐに清算して、現金で残金がほしい場合は、窓口でできるようですが、ちょっと待たされるかも。

 

追記)これで口座の移動は完璧!と思っていたら、Stadt Heidelbergから警告書(Mahnung)が届く。子供の習い事(Musik- Und Singschule heidelberg)の授業料が引き落とせなかったから一週間以内に金払えとのこと。しかもちゃっかりSäumniszuschläge Mahnung
(3ユーロ)、Mahngebühr Mahnung(4ユーロ)と遅延の手数料まで払えとのこと。。。数日の差で引き落とせなかったらしい。これは半期に一度しか引き落としがないから、完全に忘れてた。不覚。慌てて振り込む。ドイツのここら辺は容赦なく金取るなあ。まあ、こっちが悪いんだが。ここは先生が休むと返金するので、口座情報の変更を後で届けておこう。

税関2(Zollamt)

日本から渡欧した時に船便で荷物を送って、素直に価値5万円って申告書いたら17.5%の税金をハイデルベルクの税関に取られました(前記事参照)。今回はそれを取り戻すお話です。

1.還付申請(Auftrag auf Erstattung)

税関に英語で問い合わせたところ(こちら)、正当な理由があれば、間違って支払った税金は取り戻すことができるとのことです(こちら)。この中の"Antrag auf Erstattung oder Erlass" (Formular 0223)に相当するので、書類0223番を埋めます。

http://www.zoll.de/SiteGlobals/Forms/FormularMerkblattSuche/FormularMerkblattSuche_BegriffSuche_solr_form.html?nn=21550

から書類を探すことができます。オンライン上で記入することもできます。白紙のPDFファイルはこちらから。

https://www.formulare-bfinv.de/printout/0223.pdf

この書類(Zusatzblatt zum Antrag auf Erstattung/Erlass  (Vordruck 0223) nach Artikel 238 Zollkodex)を埋めていくわけですが、今回は、本当は引っ越しの荷物(Übersiedlungsgut)だったんだけど、引っ越しの荷物だと税金がかからないのを知らなかったため、申告するのを忘れておりました、というのを支払い済みの税金の返還を求める理由にしました。Google翻訳で英語からドイツ語に翻訳して、一応知ってるドイツ語の知識を使って校正はしました(Ich habe vergessen, an der Zollstelle, die meine Frau gerade bewegt nach Deutschland und dieses Paket ist für die Übertragung von Residenz fällig zu stellen (Übersiedlungsgut))。法的根拠は、申請に誤りがありましたという237条をチェックしました(Artikel 237: Irrtümliche Anmeldung zu einem Zollverfahren, das die Verpflichtung zur Entrichtung von Ab- gaben beinhaltet)。Heidelbergの税関の場合のNachprüfende Zollstelle(主税関的な?)はHauptzollamt Karlsruheになりますが、当時はよくわかってませんでしたので空欄。全額の返金を求めるので、Erstattungを選択します。

引っ越しであることを証明するため、ハイデルベルクに住民登録した時の証明と、ドイツに来た時の航空券のコピーを同封しておきました。そのほか、税金を支払ったときの明細のコピーも同封して、ハイデルベルクの税関(Dischingerstraße 8, 69123 Heidelberg)に郵送です。

 

2.追加の書類

待てど暮らせどなんの返事もなかったので、もうだめかと思っていたのですが、7か月後、突然Karlsruheの税関からのお手紙が届きました。

Betreff
Gelegenheit zur Stellungnahme (rechtliches Gehor)

Bezug
Antrag auf Erstattung/Erlass der Einguhrabgaben vom XX.XX.2016
Ihre Zeichen: ohne
Einfuhrabgabenbescheid XXXXXXXXXXXXXXXXX

Anlagen
XXXXXX-XXXXX (bei Antwort bitte angeben)

Sehr geehrter Hr. XXX,

ich bin mit der Bearbeitung Ihres Erstattungsantrags beauftragt.

Ich beabsichtige diesen aus den nachfolgenden Grunden abzulehnen:

Die abgabenfreie Abfertigung als Umzugsgut kann nach VO(EG) Nr. 1186/2209 (kunftig: ZollbefreiungsVO) unter anderem nur erfolgen, wenn
- der Warenempfanger den gewohnlichen Wohnsitz von einem Drittland nach Deutschland verlegt und
- es sich bei dem Umzugsgut um benutzte Gebrauchswaren hendelt.

Als Nachweis fur den Wohnsitzwechsel sind eine Bescheinigung der auslaandlischen Behorde uber die Aufgabe des Wohnsitzes mit angabe, wie lange der Wohnsitz dort bestanden hat und ein Nachweis fur den neuen Wohnsitz (Meldebescheigung/Arbeitsvertrag/Mietvertrag usw.) vorzulegen.Diese Nachweise ligen mir nicht vor.

Nach Aussagen des abfertigenden Zollamtes handelte es sich bei dem eingefuhrten Zubehor Malen um neue / unbenutzte Waren.

Bevor ich endgultig uber Ihren Antrag entscheide, gebe ich Ihnen nach Artikel 22 Absatz 6 Verordnung (EU) Nr. 952/2013 des Europaischen Pariaments und des Rates zur Festlegung des Zollkodex der Union bis zum XX. April 2017 Gelegenheit zur Stellungnahme.

Ich bitte um Mittelung, ob Sie Ihren Abtrag weiterhin aufrechtehhalten, andere den Antrag begrundende Unterlagen vorlegen oder den Antrag nunmehr zurucknehmen.

Sollte ich bis zum genannten Termin von Ihren keine Nachricht erhalten, werde ich uber den Fall nach Aktenlage entscheiden. Eine Fristverlangerung ist nicht vor gesehen.

Mit freundlichen Grusen
Im Auftrag
XXX

 要約すると、申請は受け付けましたが、書類が足りないため、引っ越しであることが十分に証明できていない、また、内容物が引っ越し荷物ではなく新品だから、税金の返還を却下しようと思う。反論がある場合は4月XX日までに。という内容でした。住民登録と航空券だけでは、過去12か月EUから離れていたことや、ドイツにただの短期滞在(旅行など)ではなく長く住むことが証明できないという税関側の言い分です。

これに対して、まず、フンボルト財団の奨学金支払書(Stipendiumsbescheinigung)で、これから(引っ越し日から)2年はハイデルベルクに住むことを証明。内容物が新品であったことに関しては、内容物の写真を撮って、これらの画材は中古であり、新品であるのは勘違いによるものであることをアピール。

過去の住所歴に関しては、本当は戸籍の附票があれば、それを翻訳するだけでよかったのでしょうけれど、残念ながら手元にありません。そこで、手元にある書類から使えそうなものとして、大学・大学院の卒業証書・学位記(在学期間中は日本にいた!)、課税証明書(その後日本で働いて税金収めてた!)、フンボルト財団の採択通知書(宛先が日本の研究室になっており、この時日本にいた!)、昨年度の源泉徴収票(退職日が記されており、この日まで日本で働いていた!)と合わせ技で一本を狙います。いずれもコピーを取って、簡単に要所だけ赤ペンでドイツ語に翻訳します。

添付書類のリストや、事情を説明するお手紙を添えて、これらの書類とともに、お手紙で返信しました。

 

3.申請許可と追加の書類

2週間経ち、上記のお手紙に書いていたメールアドレスに連絡が来ました。

Sehr geehrter Hr. XXX XXX,

ich bin mit der Bearbeitung Ihres Erstattungsauftrages beauftragt.

Vielen Dank für die nachträglich vorgelegten Unterlagen.
Aufgrund der jetzt vorgelegten Nachweise ist eine Erstattung der Einfuhrabgaben möglich.

Bitte teilen Sie mir zur Erledigung Ihres Antrags noch ihre Bankverbindung mit.

Mit freundlichen Grüßen
i.A.
XXXX XXXX

Hauptzollamt Karlsruhe

ということで、還付申請が許可されるので、銀行情報を教えてくれとの連絡です。やった!すぐに口座情報を返信すると、翌日にも返信が来て、

für die Abfertigung als Übersiedlungsgut ist noch eine spezielle Zollanmeldung erforderlich.
Bitte füllen Sie Seite 1 und 2 des angefügten Vordrucks aus und senden mir diesen zu.

 と、もう一枚の追加書類です。0350番の書類(Zollanmeldung für die Überführung von
Übersiedlungsgut in den zollrechtlich freien Verkehr zur besonderen Verwendung)で、引っ越し荷物に関わる申告書類です。これも指示に従って埋めて、署名をして郵送しました。

https://www.formulare-bfinv.de/printout/0350.pdf

 

4.(おまけ)追加の荷物

規定によると、引っ越し後12か月以内に届く荷物まで、引っ越しの荷物とみなされるようです。妻の一時帰国時に、もう一つ荷物を送ってもらいました。価値を10000円と申告したところ、案の定これもハイデルベルクの税関行きになりました。ちょうど上記の許可が降りたところだったので、0350番の書類(追加の荷物のこともきちんと記載して)をもう一部持っていき、郵送で送付した書類のコピーなども、荷物を受け取る際に税関職員に見せました。すると今度はスムーズに理解していただけたようで、税金を払うことなく荷物を引き取ることができました。

 

5.おしまい

さらに1週間ほどたったころ、銀行口座に振り込みがあり、支払った税金が還付されました。そして、税関からの決定通知書も届きました。いきさつについても、きちんと作文されていました。税関職員さん、ご苦労様です。お手数をおかけいたしました。

Begründung Gesamt.
Mit Abgabenbescheid XXXX vom XX.XX.2016 wurde eine Postsendung mit diversen Malutensilien aus Japan verzollt und versteuert.
Sie beantragten für diese Sendung eine Abgabenbefreiung als Umzugsgut (XXX) nach VO (EG) Nr. 1186/2009 (künftig: ZollbefreiungsVO).
Als Nachweise für die Wohnsitzverlegung von Japan nach Deutschland legten Sie nachträglich Bescheinigungen der Universität XXX, Steuerbescheinigung und Stipendiumsbescheinigung der Alexander von Humboldt Stiftung vor.
Anhand des nachträglich vorgelegten Fotos und der Information über die klassiche japanische Maltechnik kann bei den versandten Gegenständen von gebrauchten Gegenständen ausgegangen werden.
Die Postsendung ist damit als Übersiedlungsgut nach Artikel 3 der ZollbefreiungsVO in Verbindung mit § 1 (1) Einfuhrumsatzsteuerbefreiungsverordnung (EUStBV) von den Eingangsabgaben befreit.
Die zu hoch bemessenen Abgabenbeträge werden gemäß Art. 116 (1) 1), Art. 117 Verordnung (EU) Nr. 952/2013 des Europäischen Parlaments und des Rates zur Festlegung des Zollkodex der Union - UZK in Verbingung mit § 14 EUStBV erstattet.

 

6.まとめ・教訓

・引っ越しの荷物は関税の対象外です(詳細な規定などはありますが。)。

・それを申告するためには、0350番の書類が必要です。また、0350にも書かれていますが、添付書類として、過去12か月EUには居住していなかったことを示すもの(日本の戸籍の附票など)、住居の契約書、ドイツでの住民登録、今後長期にわたってドイツに滞在する予定であることを示すもの(雇用契約など)が必要です。

・ちゃんとした引っ越し業者に頼む場合は、手続きをきちんとしてくれるようです。個人の郵送の場合は、上記の書類を袋に入れて箱の外に張っておけば、たぶん一番スムーズに手続きをしてくれると思います。

・これらの手続きをせずに郵送した場合、そして荷物の中身の価値(申請額)が高い場合(1万円の画材でも引っかかりましたが、研究室宛に送った2万円の古本は引っかかりませんでした。大学宛の方が緩い!?一応45ユーロがリミットだそうで。こちら参照)、荷物は税関に送付されます。たとえ低くても、中身が怪しいとき(表記と内容が異なってそう)も税関に送付されます。

・様々な事情で書類が間に合わない場合(船便で先に送るなど)、税関に0350番の書類と必要な添付書類をもっていくと、課税されずに荷物を受け取ることができます。

・日本へ帰国するときは、日本の税関で別送品として申請しておけば、引っ越し荷物は免税になるようです(こちら参照)。

・関税を支払ってしまった場合、0223番の書類で関税の還付を申請することができます。この際必要な書類は0350番と、それに必要な添付書類と、税金を支払った領収書などです。

・ただし、返事がとても遅く、半年以上かかるようです。対応そのものは丁寧でした。また、メールでやりとりもできるようですので、連絡先にメールアドレスを書いておくといろいろスムーズかもしれません。手続きそのものは上級の税関で行われたようですので、Heidelbergではなく、Karlsruheに申請したほうがもう少し早かったかもしれません。

一時帰国にまつわるエトセトラ(1)

ドイツの冬は寒いというので、妻が子供をつれて一時帰国です。確かに一回だけネッカー川の表面が凍りましたが、本気で寒い日は一冬で数日程度です。ハイデルベルク周辺はドイツの中でも暖かい地域と評判です。

 

・航空券

ドイツに渡るときに、日本発で帰りの日程が変更可能な往復チケット(ANA; Flex:予約クラスW)を買ってあったのですが、もう一度ドイツ発の往復チケットを買いなおすことにしました。よくある、往復航空券の復路放棄問題ですが、ANA公式サイトから航空券のキャンセル手続きをすることができました。Flex Wクラスでは運賃は払い戻しされませんが、税金や手数料などは返金されました。ANA公式サイトで購入した航空券に限られると思いますが、正々堂々と復路放棄できます。間違ってたらごめんなさい。。。

買いなおした理由の一つは、ドイツ発の往復チケットの方が安い。同じ飛行機に乗っているのに変な話ですが、ドイツ発の方が日本発よりも3~4万円運賃が安いです(ANA公式サイト販売価格)。今後何回か帰国すると考えると、こっちの方がお得かなと。もう一つは、来たときは子供が2歳未満だったので座席なしでしたが、今は2歳を超えてだいぶ大きくなってきたし、親子二人で一つの座席はかわいそうかなあと。そもそも2歳未満で買った往復チケットが2歳超えても乗れる方が不思議か。1月ドイツ出発、3月帰国のチケットで親子二人で154370円(エコノミーK)でした。購入にはたまったマイルや、クレジットカードのポイントもつぎ込みます。エポス・ゴールドカードのたまるマーケットにANAを登録するの忘れちゃった。。。1400ポイントぐらい逃したなあ。

子連れということで、行きは夜便NH224 20:45発16:15着(翌日)にしたところ、ぐっすり寝てくれたようです。帰りの夜便は0時50分発なのでさすがに遅すぎてパス。NH223 11:20発15:40着でしたが、やはりちょっと昼寝したぐらいで大体起きていたようです。夕方にはもう寝てしまいましたが、朝4時ぐらいには起きてしまい、時差ボケがなおるまでに3日ぐらいかかりました。まあ、仕方がない。日程には余裕を持ちましょう。

 

・送迎

フランクフルト観光もかねて、レンタカーを借りていきました。最後にフランクフルト空港で遊ぶ場所が結構あるというので、早めにターミナル1に行ってみました。駐車場が巨大すぎて、車を降りてからチェックインの場所までが遠い。。。近いところは全部ほかに取られてるのか、仕方がない。子供が遊ぶ場所は結構あるのですが大概入国審査後なので、送迎するだけの僕が入れません。。。チェックインしようにも全日空のカウンターがまだ開いてない。。。Star Allianceだからってルフトハンザのところでチェックインできるわけではないのか。ルフトハンザのWebサイトからもANAのチケットがほぼ同額で買えるので、そっちのほうが便利だったかも?

一つだけ、チェックインしなくてもいける遊び場はターミナル2の4階のマクドナルドの横でした。SkyLineというシャトルに乗ってターミナル2まで出かけます。まあまあ時間がつぶせる大きな遊具がありました。すぐ横にBesucherterrasseというのもあって、外に出て飛行機が見られたみたいですが、もう18時を回っていて、閉まっていました。一人3ユーロみたいです。

Frankfurt Airport - Besucherterrasse

ターミナル1のホールBと書かれたところでお別れです。案外息子がケロッとしてる。父さんの方がちょっと悲しかったのに。父親なんてしょせんそんなもんか。駐車場代を払おうとしてあらびっくり、1時間4.5ユーロって安くないねえ。。。磁気の駐車カードを車のカギ(電波も送れるやつ)と一緒にポケットにしまっていたら磁気がおかしくなったらしく、出口手前の事務所に寄るはめになりました。皆様ご注意を。

なお、ドイツに帰ってくるときも同じくホールBに出てきますが、隣り合って出入り口が二つあるので要注意。ここから受託手荷物がある人だけもう一度地下に潜って、荷物を取りに行くのがフランクフルト空港流です。荷物のエリアは本当は搭乗客しか入れないので、もう一度お別れして出口まで先回り。ついたころにはANAの人が僕を見つけるなり、中まで入れてくれました。荷物が多かったからでしょうか。いろいろしゃべってたので最後の客となってしまいましたが、税関職員も帰ってしまったあとでラッキーでした。

 

・確定申告

前年度分所得の確定申告です。退職しても、源泉徴収票ぐらい来るのかなと思ってたのですが、そんなこともなく、勤務先に請求して、妻の実家に届けてもらいました。中身を確認して、確定申告書を作成し、PDFファイルで送って、妻に日本で印刷してもらって近くの税務署に提出です。昨年までと違ってマイナンバー通知カードなどのコピーと、本人確認の書類(パスポートなど)のコピーも新たに必要ということで(必須ではない)、スキャンしてこれもPDFファイルで送りました。手で最寄りの税務署に持っていくと本人じゃないからと言って断られ、郵送なら構わないっていったいどういうルールなんだ。。。途中で退職して年収が半減した人みたいになっているので、しばらくして税金が一万円ちょっと還付されました。まだ今年も住民税、市民税も払わないといけないけれど。

追記)確定申告しても、日本に住所がなかったので住民税・市民税の請求書はやってきませんでした。1月1日判断?

 

・一時帰国中の健康医療保険

日本で国民健康保険に入りなおすというオプションもありますが、住民票戻したり、帰国前にまた抜いたりといろいろ面倒。保険担当者(Daniel Weist)に確認したところ、ドイツで今加入しているHanseMerkurの健康保険(VB-KV 2014 (AvH):フンボルト財団奨学生用)でも、12か月あたり6週間までの海外滞在(ドイツ以外)も保険の保障内ということだったので、特に何もせずに日本に行きました。そもそも約款に書いてはあるけれど念のために一応確認。一時帰国の期間は6週間以内に収めました。営業担当者曰く、できれば、英語で領収書とか診断書とかを発行してほしいらしい。でもできればでいいらしい。

案の定、子供は風邪をひき、妻は歯が痛くなりなどで、結構な出費になりました。歯医者さんには英語の領収書(下記参照)に記載してもらいましたが、ほかの小児科や薬局の領収書、明細書は、日本の健康保険がない旨を伝えて日本語で発行してもらい、適宜必要そうなところ(患者名、日付、金額、明細、病院の名前、住所などなど)だけ赤ペンで英語の翻訳を書き足しました(半日ぐらいかかりました)。しかし、保険外だと、120%の金額を薬局が取ることもあるのか。驚きというか、ぼったくりというか。。。

外国人向け多言語説明資料 一覧 |厚生労働省

Jcomのサイトを見ると、保険金請求フォームを書かないといけないことになっていますが、とりあえずはめんどくさいので、いつから、どういう症状が出たのかだけを赤字で領収書に書き足しておきました。

保険金請求の流れ | ワーホリ留学保険、留学・長期滞在保険 | Jcom

帰国は6週間以内だったということを証明するために、往復の航空券(eチケット)のコピーもつけました。保険の番号、被保険者の氏名と、各病院ごとの請求合計額などを記したメモも入れ、領収書はいざというときのためにとりあえずスキャンして保存しておき、オリジナルを送付しました。

3週間後、特にトラブルもなく、支払通知書とともに全額(700ユーロ程度)が口座に振り込まれました。100%負担してくれたようです。為替レートは請求書を保険会社が受け取った日で換算するようです。もっと根掘り葉掘りいろいろと聞かれて保険金の支払いを渋るかなと思っていたのでちょっと拍子抜け。まあ、よかったよかった。これなら日本で健康保険はいりなおすより安い。

 

・おひとり様

ちょっと生活に余裕も出てきて、普段やらないことをぼちぼち。実験を夜までしたり、コンサートに行ったり、プールに行ったり、ウェルカムセンターのイベントに参加したり、モヤモヤさまぁ~ずの動画を見たり、本を読んだり。子供がいる前はこんな感じだったけなあ。こういう状態をStrohwitwerとドイツ語では言うそうです。つかの間の未亡人。なんだかんだであっという間でした。