Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

謝肉祭 Fasching!

カーニバル(謝肉祭)とは何かなどについては、下記リンク参照。お肉に感謝して、しばらくおさらばする日です。Carnivorousは肉食性という意味の英語ですが、carne valeのvaleはおさらばするという意味だったんですね。

ドイツでカーニバルを楽しもう - ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト

 

・Hirschhorn

2月11日(日)にFaschingsumzug in Hirschhornと、ネッカー川を上ったHirschhornに行きました。パレードは100台以上で、大きなトラクターから小さい手押し車までいろいろです。

CG Hirschhorner Ritter e.V., Hirschhorn (Neckar) - UMZUG

 

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ラインネッカー地域では大きなパレードです。去年のハイデルベルクはもっとしょぼかったです。音楽がガンガン鳴って、仮装もこれぐらいカラフルであってほしいです。

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こちらは狼に扮したトラクターと、女装赤ずきんちゃん。

「福はうちー、鬼はそとー。」みたいな掛け声も聞こえてきます。アラーとか、ハロウーとかと言っているように聞こえてたのですが、帰ってから調べてみるとAlaaf, Helau, Hajoの様です。Narrenrufと呼ばれる掛け声でして、ドイツ全国で地域ごとに呼び声が違うようです。

Narrenruf – Wikipedia

仮装している人たちは結構お菓子を投げてくれます。観客がそんなに多くないこともあり、子供がいたこともあり、手提げ袋一杯分ぐらいのお菓子をたんまり拾って帰ってきました。「僕が拾ったんだから僕の!」とのご主張はごもっともですが、しかしこれじゃ虫歯が。。。悩みの種が増えました。

 

・Basel Fasnacht

発端は、bahn.bonusというドイツ鉄道のポイントカードです。Europcarでレンタカーするたびに、カード番号を登録しておくと、250ポイントずつくれます。何回か借りていたので、結構たまっていたのですが、2017年の年末にキャンペーンの案内が来て、通常1000ポイントの2. Klasse Freifahrt (どこにでも行ける片道の事前予約チケット。ICEも可能。)が、今なら50%オフの500ポイント!とのことで、心が動きました。

スイス・バーゼルのファスナハトはちょうど2017年12月にユネスコの世界遺産にも登録され、なかなかすごそうなので、行ってみることにしました。2月21日の水曜日の方のパレードに行きました。平日ですけどね。。。

上記の事情もあり、ICEのチケットは12月のうちに購入しました。ポイントで行けるのはカードを持ってる僕だけでしたので、妻の分は通常購入。往復で59.80ユーロでした。Basel SBBの駅まで行くとスイス扱いになってFreifahrtの適用範囲外になりますが、Basel Bad駅までなら範囲内でした。市中心にはどちらもトラムですぐに行けます。

バーゼル・ファスナハト(カーニバル) | スイス政府観光局

行きはマンハイムからICEで。10:36発の12:34 Basel Bad.駅着までの約2時間の旅。到着してから駅の両替所のキャッシングATMでスイスフランを入手。日本のクレジットカードで初めてのキャッシングでしたが、50フランを引き出して、手数料はATM利用料の108円。金利は利用日から次回支払日までなんですね。繰り上げ返済はできないクレジットカードで、本来利息は90円ぐらいでしたが、初めての利用で30日間利息が無料になって、11円でした。へー。ユーロから両替するのも一回あたりで手数料とるうえ、レートでも手数料とります。まあ、50フランなら大した額にはなりませんが。

トラムに乗ろうと思って券売機に行くと、一人一回3.8フラン!!400円超えてますね。一日乗車券は9.9フランでした。高いです。さすがスイスです。

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トラムでMessplatzまで行き、ぶらぶら歩いているとパレードがスタート。有名なだけあって、規模は大きく、パレードの人はほぼ全員お面かぶってます。山車は全部で300台は超えてたんじゃないでしょうか。水曜日のパレードは自由なところから自由に歩いてる感じで、二、三回ぐらいは同じ山車が練り歩いてた気がします。大きな鼻のお面をつけた彼らはWaggisと呼ばれているらしく、人をおちょくるのがうまいです。オレンジとか缶ジュースも投げつけてくるのですが、ほしいほしいと欲を出すと紙吹雪を頭上からお見舞いされるし、オレンジ1個とって喜んでたら、5個ぐらい連続で投げてくるし。。。質実剛健なスイス人が中に入ってるとは思えないですね。

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音楽隊が多く、中でも笛の音やリズムが特徴的です。各団体は何かしらメッセージを伝えるために練り歩いているわけですが、金正恩委員長やらトランプ大統領に扮した人が多かったですかね。

外でずっと待っていると結構寒く、スーパーやカフェに入りながら17:00ぐらいまで楽しみました。チョコが言うほどは品ぞろえがないですね。。。まだまだ祭りは夜まで盛り上がりそうでしたが、次の日は平日ですから、ぼちぼち切り上げて17:23の Basel Bad.発のICEに乗って帰りました、ここでもカバンいっぱいのものを拾って帰ったのですが、缶ジュース2本、ミモザの花束二つ、ニンジン1本、オレンジ15個ぐらい、バナナ7本ぐらいと、おもちゃがいくつかと、後は大量のお菓子が戦利品でした。あとは大量の紙吹雪。子供もなかなか喜んでいたようで、出かけた甲斐がありましたかね。

 

年末年始

・クリスマスマーケット Weihnachtsmarkt

ドイツ滞在、二年目ともなりますとだいぶ熱も下がってきまして。。。去年は狂ったようにあちこち回ってましたが、昨年はフランスのRibeauvilléとStrasbourgに頑張っていったぐらいで、あとはHeidelberg、Mannheimの近隣と、ちょっと離れたKarlsruheとBad Wimpfenに電車でいったぐらいでした。Bad Wimpfenはなかなか良い感じの街並みで、アンチーク屋さんとか置物屋さんがいっぱい。トリュフバターとか洒落て買ってみましたが、普通においしくてよかったです。

 

・花火 Feuerwerk

 2017年のクリスマス休暇が終わってからの12月28日に花火の販売が解禁で、昨年は大みそかが日曜日でしたので、12月30日までの3日間の販売です。花火業者の人たちは普段は何で生きているんでしょ。。。

Silvester 2017: Morgen startet der Feuerwerksverkauf - Geld & Leben - Augsburger Allgemeine

2018年も12月28日から31日までと販売日がすでに決まっているようです。

Verkauf von Feuerwerk 2018 - 28.-31.12.2018

大みそかの21時ぐらいに河原に出かけて花火です。ちらほらそういう人もいて、火をつける線香なんかを貸してもらったりしました。ロケット花火は手で持ってもいいんでしょうが、怖いんで水の入ったペットボトルを用意していきました。日本だと大概マンガに出てくるような導火線で、火花を散らしながらだと思うんですが、購入したロケット花火はなにかオレンジ色のプラスチックのようなところに火をつけて、とろとろと溶けて最後は発射というちょっと不思議な感じでした。

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Knallteufel (Knallerbse)というボタン電池ぐらいの大きさの紙で包まれた花火(?)もあり、もみ殻みたいなものと一緒に入ってます。火をつけても大して何も起きなくて困っていたのですが、通りすがりの人が地面に投げつけて音が鳴る花火だと教えてくれました。くだらないように見えますが、やってみるとちょっと楽しいです。花火なのでそのまま捨てるわけにもいかず、全部なくなるまで一つずつ頑張って投げ続けました。まとめて投げると、不発弾が出てきますからね。。。

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www.youtube.com

子供は寝てしまいましたが、花火の本番はもちろん年が変わる瞬間。市内のあちこちで市民が勝手に花火を打ち上げて、なかなかきれいです。四方を花火に囲まれた感じというのでしょうか。ハイデルベルクの夏の花火大会よりもきれいですかね。家の隣の道路とかでもバンバン上げるので、燃えカスとかがいろいろ飛んできたり、3階に住んでるうちのベランダのすぐ上で爆発したりといろいろ怖いです。大体は30分ぐらいで落ち着きますが、その後も夜通し散発的に花火があちこちで打ち上げられます。しかし一つだってそんなに安くないだろうに、、、いくら使ったら気が済むんだ。。。

 

・クリスマスサーカス Weihnachtscircus

1月3日はハイデルベルクのサーカスへ。年末年始はドイツではサーカスシーズンの様で、近隣の地域でもサーカスが催されてました。KirchheimのMessplatzにテントが張られクリスマスから2週間弱の公演期間です。幼稚園にタダ券が置いてあったのでもらっていきました。

www.heidelberger-weihnachtscircus.comタダ券とは言いますが、1月3日と日付指定で、Parkettという一番下のクラスの座席(通常20ユーロ)がタダになるという条件付きです。まあ、Webサイトに行けば、窓口で使える5ユーロ割引券が配られてますから、実質15ユーロでしょうか。座席図にある通り、本当に演者の背面しか見れなかったらどうしようかとも思いましたが、子供も有料なので、親子三人で例えば2. logeのチケットを割引券ありで購入しても70ユーロでなかなかの出費です。まあ、ポップコーン買うからということで、一番安いParkettになりました。

 

開場前にテント併設のチケット売り場に行き、まずは入場券と引き換え。子供の分は15ユーロとクーポンなしで購入。割引しすぎてもなんか申し訳ないので。。。自由席の様で、雨の中、開場前から人が列をなして待っていました。入口で一組ずつお兄ちゃんたちが案内。ブロックの中でもいい席は早めに埋まりますので、早めに来てよかったです。ステージの背後というほどひどくはなく、真横ぐらいでした。前にかぶりつきすぎて、動物の芸とかで地面が見えなかったので何やってるのかわからない時間も少しありましたが、まぁ、7割5分ぐらいは楽しめたと思います。

演目自体は子供むけという感じでしょうか。あまり怖いような場面もなく、大掛かりの装置は最後のバイクぐらいでした。facebookのページ見てみたら、演者の紹介が一組ずつしてありました。同じ団体として一緒にいるわけではなく、フリーランスで、一組ずつ連れてくるんですねー。へー。ついでだから、忘備録。

https://www.facebook.com/Heidelberger.weihnachtscircus/

ピエロはSito Rivileno's Clown-Trioの三人(スペイン)。Sito Rivelinoと、Dany Rivelinoともう一人。そこまで芸達者ではない感じ。。。というか、Danyは21歳でまだまだ若い。

Pascale & Mike Sangerの動物ショー(フランス)。子犬を使ったコメディで、おじいちゃんの方はなんと御年70歳で現役の様。すごい!けど、見てる方がちょっと心配。。。

Miss Fatimaの猫ショー(ハンガリー)。

TN Quick Changeの早着替えショー。女性の方はすごかったけど、男の方の脱ぎ方が案外あっさり。

Viviana Rossiのエアリアル・シルク(イタリア)

Kristina Kostovaの軟体(ベルギー)

Ovidiu Pasararのボーガンショー(アメリカ)。こういうのは見たことがなかったので新鮮でした。

Jonathan Rossiの自転車ショー(イタリア)。

Mr. Jumpingのトランポリンショー。猫のショーにも出てきた人ですが、本職はこちらの様。コメディのクオリティとしては一番高かった気がします。

バイクのジャンプ。準備に時間がかかるわりには、遠いので迫力がなんだかいまいち。。。エンジン音がうるさくて子供は嫌がっちゃいました。売店でビール売ってるおじさんがGoの合図出してたのですが、実は偉い人…?これがサーカスのハイライトで、終わってからはバイクと記念撮影コーナーができてました。

まぁ、毎年演者が変わるようですから、この方たちに次ぎあう機会はほぼないような気はしますが。。。一人ひとりちゃんと名前と国を最後のカーテンコールの前に紹介してました。休憩込みで二時間でしたが、結構楽しかったです。子供はすっかりはまったようで、ことあるたびにサーカスサーカスと叫ぶようになってしまいましたが。。。

 

研究雑話(5)

・フンボルト奨学金の延長

 Humboldt財団のResearch Fellowship for Postdoctoral Researchersは最大24か月間ですが、12歳以下の子供が帯同してドイツに滞在している場合は、さらに最大12か月間の延長ができます。通常のドイツの被雇用者は、Elternzeitと呼ばれる育児休業を取ることが可能で、その代わりといった感じでしょうか。

http://www.newsdigest.de/newsde/news/featured/4759-944.html

申請は、元来申請していたフェローシップの終了期間の6か月前から3か月前までの間にすることができます。

Support during Research Stay

ログイン後、上記のフンボルト財団のサポートのページから、Fellowships for researchers coming to Germanyを選び、Humboldt Research Fellowshipsを選び、Benefits for familiesを選び、Application form を選び、今だと4ページ目に「8.2 Parenthood: Extension of the fellowship in the context of parenting support」という項目がありますので、ここを埋めて申請します。

ボスの承認も得る必要があり、申請書ページに"The academic host's confirmation of research facilities"というファイルへのリンクが張ってありますので、記入してボスのサインをもらって、フンボルト財団まで郵送します。

数日後、フンボルト財団よりメールで申請を受領したとの連絡があり、子供と妻がいつドイツに到着したか、フェローシップの24か月間で、妻子が僕と帯同していなかった期間があったか?あったならいつか?という問い合わせでした。返答すると、次の日には12か月の延長が許可されましたという書類がメールで届きました。速い!

この書類で健康保険を延長して、滞在許可証の延長を行いますが、まあこれも、滞在許可証の期限が切れる一か月前ぐらいからですかね。早すぎると、外国人局に追い返されます。ふぅ、これでなんとかもう一年給料を確保です。そろそろ研究成果をまとめにかからないとですね。奨学金延長のお知らせは、研究室の秘書さんにも提出しました。なんでも、毎月800ユーロずつ振り込まれていた研究費を、当初の24か月間を超えても使えるようになるそうです。へぇ~。

 

 

・シーケンス

PCRでクローニングした後に、DNA配列を確認します。日本では自前で結構作業していたのですが(PCR反応、エタ沈、シーケンサーにセットなどなど)、今いるドイツの所属先では外注でアウトソーシングです。同じ研究科内の数ラボがまとまって団体交渉して、Eurofinsという会社から格安な条件を引き出しており、通常はそれを利用してました。DNAサンプルとプライマーを混ぜて送ってもいいですし、サンプルとプライマーを分けて送って、同一サンプルに対して複数プライマーというのにも対応しています。うまく配列が読めなかったときには、再解析も無料でやってくれて、お値段1run 3ユーロだそうですから、これは安い。自前でシーケンサーもっていても、試薬代・維持コストだけでもこの値段にはなかなかたどり着きません。労働力・時間給も考えればなおさらです。

QRバーコードが付いたシールラベルを、1枚3ユーロでたくさん前払いで購入してあり、通常はサンプルを入れたチューブにシールを貼って、夕方までに専用ボックスに入れておけば、深夜早朝には解析センターに到着し、次の日の午前中には結果が届いてました。ところが最近、数日の遅延が目立つようになり、Eurofinsの解析センターがドイツのケルンに移ったのにもかかわらず、サンプルが前使っていたスペインのマドリッドのところに送られたり、競合他社のMacrogenのオランダ・アムステルダムに送られたりと惨憺たる現状に。サンプルがマドリッド行きになったときは、結果が出るまで三週間以上待たされたりすることもあって、もうクローニングところじゃありません。

こりゃ仕事にならんと、技官さんと相談。学内にそういう施設ないのかと聞いてみましたが、聞き覚えはないとのこと…。日本だと効率化が遅い分、探せば学内のどっかでシーケンサーがまだ動いてると思うんですが、ハイデルベルク大学ではどこも外注で、もう撤退済みとのこと。共通利用できるのは Deep Sequencingばかり。。。ボスに聞いてみても、しばらくの間ならほかの会社に頼んだらいいんじゃない?昔はSigmaがやってたよ、とのたまうのですが、Sigmaヨーロッパはすでにシーケンス解析から撤退済み。まあ、あんまり儲けがないのでしょう。

日本だと、こういう時は代理店の営業担当に話せば、すぐに手配してくれるのですが、ドイツではそういう代理店もないので、仕方がないと自分で探すことに。というか、うちの人たちはシーケンスの結果が来なくても、来ないんだからしょうがないとクレームをつけながらじっと待っているだけ。。。カッカしているのは僕だけの様です。

さて、しばらく探して見つかったのが、

HOME: GATC Biotech (Eurofins傘下になったらしい)

Macrogen Online Sequencing Order System (韓国系)

LGC Genomics (中国系)

です。どこの会社もサンプルを送れば解析してくれるのですが、送料が無料になる回収ボックスをハイデルベルク大学内で設置しているかどうかは、コンタクトを取らないと教えてくれません。上記三社はいずれもハイデルベルク大学内に無料回収ボックスを設置していました。営業のレスポンスが一番よかったMacrogenにお願いしました。新規参入したいらしく、年内は1 run 2.5ユーロでやってくれるとのこと(プライマー・DNAミックス済みのサンプルのみ。再解析オプションは事前購入で+1ユーロ)。ラベルが届く前に手元にあるサンプルもとりあえず送ってくれたらすぐに解析するよと親切な感じです。

Macrogenは夕方送って、翌日朝に到着し、そこから12-24時間で結果が出るので、Eurofinsよりはちょっと遅いのですが、それでもいつ結果が届くのかわからないよりはましです。ほかのラボの同僚はGATCを使っていて、それも同じようなタイムコースの様です。解析結果にも満足し、これで一件落着かなと思っていたところ、ある金曜日に送ったサンプルが月曜日になっても届かない。。。ちなみに遅延がないときのEurofinsは金曜日にサンプルを送れば、土曜日中には結果を返してくれていたのですが、Macrogenでは月曜日に解析の様です。

営業担当に連絡をとるとすぐに返事があり、どうやら配送業者のUPSが間違えてボスニア(!)にサンプルを送ちゃったらしい。戻すよう手配したが、1、2日かかるので、申し訳ないが待ってほしいとのこと。誤配送による遅延の元凶は運送会社のUPSだったようで、EurofinsもMacrogenも同じ会社を使っていました。同僚によると、昔はFedExがやってて、そのころは何の問題もなかったそうですが、UPSに代わってから、誤配送がしょっちゅう起こるようになったそうです。実際、ハイデルベルグからボスニアに飛んでったサンプルは次の日にはアムステルダムに着き、無事解析されました。ワールドワイドですね。

Macrogenからラベルが届いた時に封筒に請求書も入っていました。日本だと債権者登録だの、検収だのがいろいろありましたが、そういうのもなく、請求書一枚秘書さんに渡すと、数日後に大学から直接振り込んでくれました。こういったラベルがあるとサンプルの取り違いもなくて便利なのですが、先払いになるので「ちゃんと解析に使ったのか?」と言われたり、年度をまたいだ時に「昨年度のお金で今年度の研究に使うなどけしからん」などといろいろいちゃもんがつけられるからか、日本ではありません。実際に年度をまたいだ預け金みたいな不正利用な事例でもあったのでしょうか。また、受託解析を頼んだ時も、その都度、検収をうけないといけなさそうな気がします。解析業者の方も、その都度、納品書、請求書、見積書を出すことになり、その手間とコストのために代理店を挟むことになって結局値段が高くなります。研究機関側も扱う書類の量が増え、人を多く雇うか、遅くまで働かせるかになってしまいます。

国民性の違いなのでしょうが、不正利用があり得ないように、コストが高くなっても一つずつ、きちんと検査したくなるのが日本人で、見つかった時に厳しい罰則を与えるルールで予防すれば十分で、そんな面倒な検査はしたくないというのがドイツ人といった感じですかね。ほかにも例えば、電車乗るときにお金かけて改札機を作り、区切って入れないようにするのが日本で、抜き打ちで検査して罰金を払わせれば十分と考えるのがドイツです。実際、研究費使用に関して文科省がそこまで厳しいルールを設けてないのに、大学側で面倒ごとを避けるかのようなローカルルールを勝手に忖度して作ったような例もたくさんありましたので、これはもはや日本人の性というものでしょう。

まだまだ研究者の皆様へ | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

一方、ルールを守るかどうかにも違いがあり、ドイツ人の方がダメなものはダメだという感じで、日本人の方が、「みんなやってるから」とか「ばれなきゃいいんだ」とかで悪さをしちゃう気がします。車が全く来そうになくても赤信号を守って横断歩道を守ってる人の割合はドイツの方が圧倒的に多いですかね。融通もその分利きませんが。まあ、その土地と国民性にあうようにルールは作られていきますね。

 

・出産祝い

ドイツ人学生が産休に入り、わずか2日後に出産。すごいタイミング。。。出産祝いをみんなで買うことになったのですが、まず関連がある数ラボに案内メールを回し、「お金を入れる箱を置いとくから、カードに名前書いてお金入れてね!」と連絡。すると皆さんあちこちから続々と集まってお金を入れて、全部で200ユーロ弱になったでしょうか。その後何かいいかを検討して、予算額に合わせていろいろ購入するといった感じでした。昨年のクリスマスから、子供向けのプレゼントばっかりもらっててうんざりしているということで、母親本人に喜んでもらえるプレゼントを買おうということになり、結局何になったのかはっきり覚えてないですが、確かカフェで朝食をとる券とか、好きな美術館に入れるチケットとか、観賞植物とかになった気がします。日本だと、買うものを先に決めてからみんなで割り勘というのが多かったと思いますので、ちょっと斬新、でも合理的。

西洋人はみなさんファーストネームを覚えるのがとても早いのですが、時たま会話にフェリックスとかファビアンとか知らない名前が出てきます。なんだと聞けば、やれ彼氏の名前とか、息子の名前とかとか。そこまで覚えないといけないのか。。。あぁ大変。新しく誕生した子供の名前もちゃんと覚えとこ。

 

中国にまつわるエトセトラ

・Chinesisches Neujahrsfest Heidelberg 2018

Chinesisches Neujahrsfest 2018

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先日記事で取り上げた中華レストラン、Yangda Heidelbergで食事していると、こんなポスターが貼ってありました。旧正月前でしたが、学生が休みになる前に新年をお祝いしようということでしょうか。主催の一つが海德堡大学(ハイデルベルク大学)孔子学院です。中国文化を世界に広める目的の機関です。暇だったので、子供を連れてちょっと行ってみました。

 

場所はKongresshaus Stadthalle Heidelbergのコンサートホール。入口も赤ちょうちんなどがつるされていて、中国っぽい感じです。入場料は大人10ユーロの子供5ユーロ。当日券を窓口で買いました。ドイツでFestっていうと、屋台が大体出ていて、中華レストランも協賛に入っているし、食べるものには困らないだろうと思っていったのですが、実際には中華っぽい揚げ餃子と野菜を炒めたものしかなく、、、何か食べてから行けばよかったです。

 

実際はお祭りというよりかは、お笑いあり、歌ありのショープログラムでした。

中国中央電視台春節聯歓晩会 - Wikipedia

を模したような感じです。よく見たら、ポスターにも春晩って書いてありましたね。

 

オープニングは中国人がボーカルに一人入ったドイツ人アマチュアバンドの演奏。最初はBon Jovi の It's My Lifeのカバーですが、演奏はまあまあで中国人ボーカルが全部だめにした感じ。。。調子が悪かっただけかもしれませんが、高校の文化祭を久々に思い出しました。なんというか、本人だけすごく乗ってて、まわりは失笑みたいな。。。

二曲目は北京一夜 One Night in Beijingのカバーです。こちらも出来が失笑ものだったのですが、途中から中国人ボーカルが裏声(ファルセット)で歌い始めて、何がやりたいのかわからない状態に。あまりにおかしくて、こっちも笑いをこらえるに必死。

帰ってから調べると、どうやら、この曲もともとは男性ボーカルと女性ボーカルの二人の曲で(陈升と刘佳慧:作曲・作詞でもある)、京劇風の声を入れていたのですね。

www.youtube.comそして、これを信乐团という台湾のバンドがコピーしたらしく、こちらはマイクエフェクトなども入ってて、確かになかなか独特の雰囲気。

www.youtube.comそして、これをさらに今日のバンドはコピーしたようなのですが、ただの裏声でしかも音程が絶妙に悪く、最高のお笑いとなりました。コピーする際は曲を選びましょう。

 

その後、在フランクフルト中国総領事館の総領事の方や孔子学院の方が中国語やドイツ語であいさつ。獅子舞も出てきて、続いて各演目になりました。ダンスがいくつかありましたか、中国の衣装を着ただけのバレエとかで、中国の古典舞踊ってほとんどもう残ってないのかもしれませんね。ロボットダンスが入ったストリートダンスや太極拳のパフォーマンスに子供はえらく大喜びしてました。7割ぐらいはアマチュアの学芸会といった感じでしたが、3割はプロの人のパフォーマンスで、10ユーロ価値はまああったかな。進行とかはまあまあグダグダですが、この人やりたくないのに引っ張り出されたんだろうなみたいのが見れていろいろ笑えます。司会の女性陣たちが3回ぐらいドレスチェンジしてました。演者を引き立てるとか、そういうのは日本文化なんでしょうか。

途中チケット番号でのくじ引きなんかもあったりで会場は結構盛り上がっていました。3等はアウトレットの商品券、2等は中国への片道航空券、1等は往復航空券でした。毎年やりそうな感じですので、珍しいもの好きにはぜひどうぞ。

 

 

 ・Taobao Shopping

 子供の誕生日プレゼントにドローンをもらったのですが、充電ケーブルをなくしてしまいました。どこかに売ってないかなと探していると、中国のオンラインショッピングサイトTaobaoに売っているようです。ということで、淘宝网で初めてショッピングしてみました。

淘宝网(淘寶網)

に行き、まずは免费注册のところで利用者登録。英語のページもあります。携帯番号を登録して、SMSで届けられる認証コードを入力します。認証が済んだら、IDやパスワードなどの情報を入力します。メールアドレスを登録しなくても買い物できましたが、何も控えや通知が来ないので、それはそれで怖いです。。。メールを利用しないユーザーが中国にたくさんいるからでしょうか。入力をお薦めします。

さて、商品を選択して、「确定」や「加入购物车」でショッピングカートに加えます。その後「去购物车结算」でチェックアウトページへ。商品を選んで「结算」で購入ページに進みます。まあ、どこでもいっしょですからこのあたりはわかりやすいですね。

「确认收货地址」で配送先の住所を入力します。ドイツまで届けられないことはないみたいですが、普通に頼むと配送費500元(8500円程度)と高額になってしまいます。個別にお店と連絡を取れば、いろいろやり取りできるのでしょうが、中国語が必要です。

今回は日本の実家に配送してもらって、それを他の荷物と一緒に送ってもらうことにしました。「使用新地址」か「修改本地址」で日本の住所を入力。ここで入力する電話番号は必ず受け取る人の日本の電話番号にしてください。僕はドイツの電話番号を入力してしまって、日本へ発送できずに途中で引っ掛かり、いろいろやり取りして配送が遅れました。(【中国】包裹因手机异常原因无法出库,请联系在线客服处理とステータスに表示され、海外発送業者の4PX递四方速递とチャットでやりとりして、日本の電話番号を教えて、何とか事なきを得ました。)また、住所やあて名を漢字で頑張って入力したのですが、一文字が文字化けになって配達員がちょっと困ったようです。安全を喫すならローマ字入力が安全の様です。

配送方法は「集运」ということで、中国国内の海外発送担当の業者(初期設定はこの時4PX递四方速递でした)の配送センターにいったん商品を送ってもらい、ほかの荷物とともにまとめてその業者が日本へ配送します。なので、複数の店舗から購入しても日本への送料は一回で済みます。ショップから配送センターへは「普通配送快递¥8.00」ということで、送料は8元(136円)でした。安い!とりあえず、商品代とこの8元の送料だけでまず支払い(「提交订单」)です。直接海外まで業者が集団配送してくれるのは香港・台湾・シンガポール・日本・マレーシア・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ)のようです。

クレジットカードはVISA・JCB・Master Cardなどが使えます。支払い料金の3%が手数料としてさらに取られます。

購入後は「 我的淘宝 」メニューの、「已买到的宝贝」のところで購入履歴が見れます。「订单详情」のところでは処理状況が確認でき、支払いの翌日には発送、翌々日には配送センターに到着したようです。なかなか素早い。

届いたら、「海外物流打单」のところに反映されます。ほかにも一緒に日本に送りたいものがある場合は10日間まで配送センターで無料で待ってくれるようです。4PX递四方速递の場合は、送料は1kgまでが39元(約700円)、そこから500gごとに10元加算です。今回はほかに商品はないので、荷物が届いたところで発送を指示し、その時に海外発送分の送料(39元)をクレジットカードで支払います。同じく3%が手数料として載せられます。今のところ、この会社は月水金に中国から日本向けに荷物を送っているらしく、日本に到着してからは、佐川急便で配達されました。

すべてがスムーズにいくと、一週間ぐらいで日本に届くようです。淘宝自体は中国でメジャーなショッピングサイトのようですので、そんなに詐欺まがいなことは横行してないと思います。競争が激しいですから、書き込みが相次いですぐに不人気になってしまいますからね。日本へ配送する業者も、「官方转运」(オフィシャル転送会社)としてもう1社選択肢があり(Prouter(酷悠悠))、競争しているようです。決済情報なども個別のショップに渡すわけではないので、比較的安心できると思います。そうとはいえ、実際にトラブると中国語ができないと解決は難しそうです。日本への輸入をやってくれる代行業者もいろいろあるみたいですが、これもどれが信用できるのかといわれると難しいところで。。。まあ、そんなに買うものがあるのかっていう話ですが。。。

 

Europcarでレンタカー(3)

・傷?

親戚が来欧したときに、空港までの送迎や旅行に行くので、大きめの車(Intermediateクラス)を10日間借りました。15%引きのキャンペーンと20ユーロ引きのクーポンを使って、227ユーロでした。まあ、こんなもんですかな。週末は安いですが、平日はなかなかこれ以上は値段が下がらないです。実際に車はMazda 6 kombi (日本名 アテンザワゴン)の走行距離数千キロの新車でした。ATで、荷物もいっぱい入って、なかなか良い車でした。ナビオプション付けなくても、車載ナビがついてました。

Mazda6 Kombi

問題が起きたのは返却時のこと。車を点検していたおじさんがおもむろに、後右のドアとホイールアーチに傷がついているとクレーム。事故(Schade)と主張。見てみると、確かに少し塗装が剥げている。しかし身に覚えはない。車借りるときは鍵を渡され、そのままそそくさと乗ってしまったので、借りたときにすでにあった傷がどうかもわからない。。。

カウンターに行くと、受付の人がデジカメで車の写真をとり、レポートを作成。まあ、身に覚えがなくても、レンタル期間中についた傷ならこちらの責任になるわけで、、、しぶしぶその場では"Accident Damage Report"にサイン。Tuer Hinten Rechts Gestreift (9-8)、Radlauf Hinten Rechts Gestreift (12WA-8)だそうです。いくらぐらいかかるんだとお店の人に聞くと、確かなことは言えないけど、数百ユーロかなとの返答。後日請求書が自宅に送られるそうです。Europcarで追加で保険は購入していなかったので、950ユーロまでは免責。まあ、痛い出費だけど、、、何回も車借りてたらこういうこともあるかなと。免責が1セントになる保険をEuropcarで購入するとそれだけで10日間180ユーロかかってしまいます。

 

・修理代の請求書

二週間ちょっと過ぎ、自宅に請求書が届きました。なんとその額1045ユーロ。いったい何をどう計算したら見えるか見えないギリギリぐらいの塗装傷に1045ユーロもかかるんだ。。。二週間以内に振り込めとのお達し。

内訳をみてみると、修理見積代(Reparaturkostenkalkulation)は計約1150ユーロで、保険が効いて自己負担額(Selbstbeteiligung)が950ユーロ。それに手数料(Kostenpauschale)が95ユーロとのこと。

修理見積によれば、

Arbeitswerte

Tuer H R Instandsetzen 53.25 euro
Seitenwand H R KPL Instandsetzen 53.25 euro

Lackierung (塗装)

Tuer H R Reparaturlack ST III 15AW (15作業単位) 164.25ユーロ
Tuerschweller H R Reparaturlack ST III 10AW 109.50ユーロ
Seitenwand H R KPL Reparaturlack ST III 16AW 175.20ユーロ
Vorbereitung zur Lackierung (塗装準備) 17AW 186.15ユーロ
Lackiermaterial (35% von Lacklohn)塗装材料費 222.29ユーロ

に19%の消費税を加えて約1150ユーロだそうです。AWがついているのは作業時間に対しての作業費です。

調べてみると、Europcarなどの大手レンタカー店で修理代でぼったくることは結構頻繁に行われているらしく、イギリスでもEuropcarは調査の対象になったんだとか。

Europcar accused of fraudulently inflating repair costs | Daily Mail Online

1045ユーロをさすがにすんなり払うわけにはいきませんので、いろいろ調べることにしました。

 

・反論

まずはHeidelbergのEuropcarにいってなんでこうなったんだと聞きました。担当者が言うには、営業所は写真を撮って報告するまででおしまいで、修理代の計算は本部がやってるのでよくわからないとのこと。それじゃその撮った写真を送ってくれないかと言ったところ、すんなり送ってくれました。断られる可能性もあったので本当はレンタカー返却時に写真を撮っておくべきでした。

 

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ECRCS - European Car Rental Conciliation Service - Welcome

にも連絡してみましたが、こちらは国をまたがったときのみを対象としていて、ドイツ国内のことはドイツ国内でやってくれとのことでした。

Bundesverband der Autovermieter Deutschlands e.V. - Startseite

ドイツレンタカー協会もありますが、これはいかにも業界団体という感じで、あんまり消費者に役立ちそうにありません。

https://www.verbraucherzentrale-bawue.de/

消費者センターでも相談できますが、相談が有料なのでちょっと腰が重いです。

 

ということで、いろいろ調べて反論メールを自分で書くことになりました。

さて、主張ポイントは3つ。

1.車の運転中に異常を感じたことは全くない。また、車の点検に誘われておらず、この傷が借りる前からあった可能性を否定できない。

やっぱりちゃんと車を点検してから乗るべきでしたが、

Schadenmanagement | Europcar Autovermietung

によると、

Die Vorteile

Fahrzeug-Check gemeinsam mit einem Europcar Mitarbeiter*

*Innerhalb der normalen Öffnungszeiten und eingeschränkt zu Stoßzeiten.

 と書いてありますので、営業時間内で混雑していなければ、従業員と一緒に点検することは本来義務付けられており、そこを一応咎めてみます。

 

2.写真を見ると、ドアの塗装の傷は2cm以下である。2cm以下の擦り傷は事故とは認識されず、支払う必要はないはずだ。

Schadenmanagement | Europcar Autovermietung

So ist ein Schaden definiert:

Delle, Beule und Kratzer ab 2 cm 

 

3.ホイールアーチの塗装の傷も小さい傷である。これは本来定額の修理代が課されるべきであり、この場合最高で380ユーロ。今回の修理費計算書はそれを上回っている。

Richtlinie zum Schadenmanagement | Europcar

https://www.europcar.de/files/live/sites/Europcar.de/files/PDF/AVB/Preisliste_fuer_Bagatellschaeden_1117.pdf

 

これらのことから今回の請求書を受け付けられません。ということを頑張ってドイツ語にしてメールをschaden@europcar.comに送信しました。受け付けましたとの自動返信がありました。返信してからもう3か月が経っていますが、修理代がクレジットカードから引き落とされてもおらず、またこちらの反論に対する反論も、新しい額の請求書も届いておらずいまだ音沙汰なし状態です。まさか見逃してくれたりなんかして・・・?ドイツはそんな甘くないですよね。。。続報があればまた追記します。

追記)5か月が経ちましたが、音沙汰なしです。

 

・保険

免責額を下げる保険は日本のレンタカーでもありますが、大概は営業所の追加収入になってるだけで、保険としてはそんなに価値があるものではないです。自分で支払えないような高額なものを少額の保険料でカバーするのが保険だという立場に立つと、数百ユーロ(数万円)は払えない金額でもないですし、自分がほかのドライバより特に事故しやすいとかでもないと割が悪いはずです。まあ、いくら気を付けていても、駐車中にこすられたとかなれば、レンタカーを借りた人が弁償する可能性はあるので、いざとなれば運が悪いこともあるのかなという心構えはしていました。

とはいえ、修理代の計算がぼったくりで、どんなかすり傷も1000ユーロ請求するというのでは、さすがにやってられません。Europcarの保険は高いので、ほかにはないかなと探していると、insurance4carhire.com というのがよさそうで購入することにしました。

Car Hire Excess Insurance | Annual & Daily Policies | I4CH

Towergate Underwriting Group Limited.というイギリスの会社が運営している保険会社のようです。信用できるかどうかはなんとも言えないところですが。。。

41.99ポンドで、一年間ドライバーをカバーする保険で、免責額(Europcarの場合は950ユーロ)を負担してくれます。Web上で購入が終了し、約款や契約書などはメールで送られてきます。レンタカーを借りるたびにではなく、一年間何回借りてもカバーしてくれるのが良いところです(一回のレンタルで60日間まで)。それ以来事故はしていないので、特に保険会社の使い勝手はわかりません。

 追記)商用車(バン・トラック)などは対象外です。

 

・まとめ

Car Hire Guides | insurance4carhire.com

この保険会社が出しているレンタカーガイドはなかなか参考になりました。

 2. Checking the vehicle
Over 46% of our customers told us you take photos or videos of the vehicle before you drive away or sign the car rental contract. This avoids any unnecessary charges for damage that may have already been caused to the vehicle. Customers also mentioned it’s wise to take a torch in case it’s dark when you collect the vehicle. Lastly, remember to keep your paperwork for at least a few months after just in case you notice a sneaky charge appear on your credit card.

 たいして点検せずにレンタカーに乗り込むのは無防備すぎたんですね。。。

ということで、それ以降は必ず車両点検してから乗り込むことにしました。かすり傷がいっぱいだった車もあり、従業員にいちいち指摘してると、「わかったわかった」といって、「全面にかすり傷!」と契約書に書かれたときはちょっと笑いましたが。。。車の傷を事前に指摘するのはこちらの利益につながるので、こちらから声をかけないといけなかったんですね。。。これが彼らの仕事なので、声をかけると忙しそうにしていても、必ず応じてくれます。日本だと、店員さんがお客さんを車両点検に連れて行ってましたが、もめ事をなくそうとする日本文化とはちょっと違うようですね。

車を借りるときに、追加の保険も薦められますが、ほかで保険を購入してましたというと、それ以上特に何も言われませんでした。

車を返す時も、以前は営業時間外に返したり、「置いといていいよ」と言われたらそのまま置いていましたが、事故後は必ず従業員を呼んで、その場で手続きをすることにしました。何かあれば、その後交渉する可能性があるので、次は自分のカメラで該当部位を撮るようにしたいと思っています。

親戚の来欧(3)

・ストラスブール

マンハイムからICEで向かいました。トラムの工事もようやく終わったようで、Strasbourg Gare Centraleから隣のドイツKehl BahnhofまでトラムD一本で行けるようになりました。GareからBahnhof行きってすごいですね。。。このあたりの人はドイツ語もフランス語もしゃべれそう。

クリスマスシーズンで宿はどこもいっぱい。空いてるのは値段を釣り上げてるところか、街から離れたところだったので、初めてAirbnbを利用しました。立地が町の中心で寝室が二部屋あるものが結構あり、ホテルだと二部屋借りることになるので、それに比べると安く上がりました。こういったシェアサービスは便利で効率が良いですが、これでホテル業界が寂れていくことにならなければいいなぁと。

そういや日本の友人にも定住所を持たずに友人の家やAirbnbを渡り歩いてるやつがいました。国籍の垣根も低くなり、車もシェアサービスで必要なときに借りて、家も渡り歩き、フードシェアで食べ物にありつけば、都会なら小さいコロコロと、スマホと、パソコン一台ぐらいでも生きていける世の中になりましたねえ。子供や動物を見ても、所有欲や定住欲みたいのって結構本能のうちに入ると思うのですが、そこからどこまで自由になれるのでしょうか。そういう欲よりも、社会の中(オンラインも含む)で、誰かとつながっていたい、いろんな人と関係をもつ社会欲みたいものの方が強いのでしょうか。まあ、マイホーム、マイカーが必要じゃなくなり、自由になって初めて客観的にその価値が考えれるのかもしれませんね。

話がそれました。Airbnbでは、宿泊の打診→宿主からの許可→クレジットカードで決済という順番で手続きが進みます。鍵の受け渡しや到着時間などについては宿泊日が近くなってからAirbnbのメッセージ機能でやり取りします。トラブル防止で、個別でのメールや電話でのやり取りは控えるよう促されます。Airbnb側の取り分は15%ほどの手数料。明示されているのはいいですね。

実際到着してみると、若いお嬢さんが部屋を案内し、カギを渡してくれました。大家さんの娘でしょうか。今からクリスマスプレゼント買いに行かなきゃいけないのよと飛び出していきました。空き部屋はあるんだけど、友達や親せきが遊びに来た時にはそこに泊めたい。でも空いてるときは人に貸したいみたいな感じでしょうか。娘がお小遣い稼ぎに掃除とかやらされてるんではなかろうかなと想像します。何はともあれ、部屋は快適でよい宿泊になりました。

ストラスブールの街中はクリスマスマーケット一色。テロ防止のため、市中心ではトラムが停車せず、歩いて中に入ります。機関銃持ったな警官や車突入防止のためのブロックなんかもちょっと物騒ですが、街の雰囲気自体はいたって穏やかです。

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Patisserie KAUTZMANN Strasbourg - Pâtisserie artisanale - Salon de thá - Chocolatier

のケーキやガレットをストラスブールに行くたびに食べてます。びっくりするほどではありませんが、普通においしいです。

 

・パリ

ほとんどの時間をディズニーランドで過ごしましたが、12月26日には市内に出かけてランチとお買い物。ディズニーランドのGare de Marne la Vallée Chessy駅から凱旋門のあるCharles de Gaulle - Étoile駅までRER Aの電車で約40分。

ランチは知人に紹介してもらったPagesというところに行きました。和食のエッセンスを取り入れたフレンチで、ミシュラン一つ星だとか。シェフも日本人の方で、スタッフの中にも日本人がいらっしゃいました。フランス語できなくても大丈夫。Webサイトから予約できます。当日に予約確認の電話が来ます。ça vaとか適当に答えちゃいましたが。。。

Pages - Paris 16 | MICHELIN Restaurants

Restaurant Pages

場所は凱旋門の近く徒歩5分。ランチは50ユーロか、75ユーロ。この他、和牛の食べ比べ、キャビアの食べ比べなどもあり、追加料金で楽しめます。舌とボキャブラリーが貧困でなかなかうまく表現できないですが、どの料理も一筋縄じゃないようなひねりが加えてあって、様々な食材の繊細な組み合わせを楽しませてくれる味でした。子供メニューはさすがになく、付き出しのチップスをぼりぼり食べて、デザートを二人前平らげてました。どの料理もちょっとずつあげてみたのですが、、、なんとも言えない難しそうな顔をしてました。キャビアをえらく気に入ってましたが。確かに、キャビアが珍味ではなく美味なんだなと初めて思えるものを食べさせてもらいました。途中ひやひやすることもありましたが、大体静かにおとなしくしてくれました。雰囲気を察してくれたのでしょうか。

RER Aを一駅分乗って、Auber駅で降りるとGaleries LafayetteとPrintempsとデパートが並ぶエリアで出ます。東京でいうところの銀座通りでしょうか。優雅に買い物でもと思っていたのですが、クリスマス休暇明けのこの日は、日本の初売り並みの人込みでベビーカーがまともに前に進みません。ふぅ。しかもハイデルベルクと違ってみんな露骨に無視したり舌打ちしたり、、、都会は大変です。

Galeries Lafayetteは本館、メンズ館などと分かれていますが、まずは本館40 Boulevard HaussmannにあるDisney Storeへ。思えばディズニーランドで遊ぶのに夢中で何もおもちゃ買ってませんでした。ちょうどセール品もあって、Toy Storyのフィギュアがいっぱい入っているセットになりました。そういえば、Disney Storeはフランスの各地にありますが、ドイツではミュンヘンに1店舗あるのみです。あんまり好かれてないんですかね。。。日本は50店舗以上あるみたいです。そりゃパリのディズニーランドで日本人も多いわけだ。

続いて、33 Boulevard HaussmannのMaison / Groumet館に向かいます。Le chocolat Alain Ducasse au Lafayette Gourmetのチョコ買いました。すげーうまいと妻が言ってました。うますぎて、あまり食べさせてもらえませんでした。本当にうまいんだなぁ。季節商品なのか、BonifantiのイタリアのクリスマスケーキPanettoneも買いましたが、これもすごくおいしかったです。甘すぎずしっとりとした味わいで、一人一個食べれそうな勢いでした。こちらは僕が食べ過ぎて妻があまり食べれませんでしたが。ほか、デパ地下でいろいろ食材を買い込みました。食は王将じゃなくてパリにあり。

 

・フランクフルト駅に忘れ物を取りに行く

なんか食べてばっかりでしたが、地下鉄でパリ東駅に向かい、ICE9555 でParis Est駅17:10発、Mannheim Hbf に 20:17に到着です。急いでハイデルベルク行きに乗り換えましたが、あろうことか、ディズニーストアで買った子供のおもちゃをICEに置き忘れてしまいました。。。Heidelbergに着いて、駅の係員に問い合わせたところ、無事見つかりましたが、あとはFrankfurt HbfのFundbüro(忘れ物センター)+49 (0)69 26534831に電話するように言われました。

どころがどっこいかけてもかけてもつながりません。何日か後にやっとつながり、状況を説明すると、「預かってますよ。番号は○○ですよ。取りに来てくださいとのこと。」なんだ電話しなくてもよかったんじゃ。。。空いているのは月-金 8:00 - 18:00 (たぶん)。っていうか土曜日やってないのか。。。

電車で行くと高いので、週末レンタカーを借りたときに、金曜日の夜に向かいました。フランクフルト駅の近くであんまりいい駐車場が見つからない。Parkhaus Moselstraßeに停めましたが、思いっきりピンク街のど真ん中でした。

Fundstelleは駅構内の真ん中のReisezentrumの向かいでした。事情を話して忘れたおもちゃを出してもらいました。身分証明書を見せて、手数料は5ユーロとのこと。そういや日本は無料でしたね。手数料を取るのはそれなりに理がかなっていていい気がします。

http://www.bahnhof.de/file/bahnhof-de/11022360/gvCAEpQFzZkCPUm0eboQjwres8k/11946268/data/Frankfurt_Main_Hbf_de_PDF.pdf (地図)

 

Disneyland Parisに行く(2)

2.パークに入園

朝9時の開園に合わせて、電車でVal d'Europe駅から、Gare de Marne la Vallée Chessy駅へ向かいます。Disneyland Parisとも表示されています。ibisホテルのすぐ近くに駅の改札があります。ここは日本のようにゲートがありますので、券売機で購入したチケットを改札機に通す必要があります。改札をくぐってしまうと反対側ホームに行くのが大変ですので、確かめてから入りましょう。

Marne la Vallée Chessy駅がちょうど終点になっていて、結構すごい人の数が降りていきます。もちろんディズニーランドに行く人なのですが、結構な人数が、駅から一番近くにあるキャスト専門の入場口に消えていきました。みんな出勤ギリギリなのね。。。荷物チェックがあり、ディズニーランドの入口に到着。小雨が降る中、まじめに真ん中の列で開園を待っていましたが、ここはさっさと横に分かれて前に行っちゃう方がよかったですかね。サイドの入口はホテル宿泊者らの優先入場者用ですが、9時になればゲートが全部空いて誰でもはいれるようになります。ずっと真ん中でのんびり待っていたら、気が付いたら最後尾近くになってしまってました。チケットのバーコードをかざして、入園します。

クリスマスなのできれいなデコレショーンが施されたツリーが鎮座しているのですが、ほとんどの入園者はそれにあまり目もくれず、シンデレラ城へ向かって黙々と歩みを進めます。日本語が結構あちらこちらから聞こえてきて、日本人のディズニーランド好きっぷりが伺えます。ファンタジーランドまで行き、子供向けの「ピノキオの冒険旅行」とか、「白雪姫と7人のこび」とがすぐに乗れるので乗ってみたのですが、なんか進むの速いです。。。回転が良いのはいいのですが、ストーリーを子供に説明する間もなくゴールという感じで、しかも肝心の息子が暗いから怖がる感じになっちゃって、なんだかなあ。「空飛ぶダンボ」の方が喜んでました。

寒いので、「ミート・ミッキーマウス」で避難。1時間待ちぐらいでしたが、ミッキーのアニメが大型スクリーンでずっと見れたので子供がぐずることもありませんでした。親はその間ファストパスでもゲットしようと出かけたのですが、「バズ・ライトイヤー・アストロブラスター」は機械が閉められていて、聞けば今空いてるから今乗って!ということらしい(ちょっと英語わからなかったのでそうじゃないかもですが)。そんなのありかっ!「ピーターパン空の旅」のファストパスだけとって帰ってきました。チケットのバーコードをかざすとすぐに出てきます。

ミッキーに会った息子は若干腰が引け気味。予想してたのとはちょっと違ったようです。その猜疑心は大事だぞ、息子よ。カメラを渡すと写真を撮ってくれました。ビビってる感じがよく伝わる一枚になりました。

 

3.Plaza Garden Restaurantで昼食

そろそろ早めの昼食ということでレストランまでやってきました。11:30で予約してましたが、案の定まだ開店準備中。同じ感じの人は結構いたようで、開店前のレストランで人がいっぱい待っていました。

そうこうしてるうちにパレードが始まっちゃったので、まずはそっちに。場所取りしてなくてもよく見えます。妻曰く、日本と比べると連れのダンサーの数がかなり少ないらしいですが。。。

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パレードが終わるころの12時過ぎにようやくレストランも開店。人だかりを何とか潜り込んで、予約したものですがというと、名前も聞かずに、「何人ですか?」と聞いてきました。こりゃ予約しなくても潜り込めたんじゃ・・・?しかも大量の人が入店を待っているのにのんきに飲み物の注文を聞いて、しかも先払い制。店内ガラガラでみんながレジで足止めです。このオペレーションの悪さはなんとかならんものですかねえ。ふぅ。大人一人34.99ユーロ、子供は17.99ユーロのビュッフェでワンドリンク込み。それなりに満足できる食事でした。隣のテーブルに年配のご夫妻が座っていたのですが、おじいさまの方がエビとムール貝だけ食べてました。すごい。

 

4.午後

午後も相変わらず寒いですが、子供がディスカバリーランドの「オートピア」で車を運転したいと言ってきかない。。。50分ぐらいまってようやく乗れましたが、何分ずっと野外で待つので寒い寒い。本人は大喜びしてましたが。この後夜でももう一回乗りました。途中でどんどん人が割り込んで乗ってましたが、誕生日とかのサービスなんですかね?

Autopia - Autofahren ohne Führerschein im Discoveryland (ドイツ語)

クリスマス12月25日のこの日は大混雑のようで、近くのCafe Hyperionでもハンバーガーを買うのに長蛇の列で30分はかかりそうな感じでした。

野外のスティッチが出てくるショーも見ましたが、寒い。。。バズ・ライトイヤーのレーザーブラストのファストパスをゲットしていたので、乗ろうと並んだところで機械故障。列が進まなくなり、待っている間に子供が眠りに落ちました。朝からいろいろテンション高くよく頑張りました。

 

5.夕食@King Ludwig's Castle

寝た子をベビーカーに乗せて、メインイベントのパレードを鑑賞。ディズニーのキャラクターも外人がやると絵になりますねえ。パレード後はいったんパークを出て、駅近くの Disney Villageまで行きました。チケットを持っていればパーク内にはいつでも再入場可能とのことです。レストランを探しながらブラブラ歩いてKing Ludwigs Castleに入りました。ドイツから来たのに結局ドイツ風の店になってしまいました。予約なしでも十分ぐらい待って入れました。

Speisekarte des Restaurants King Ludwigs Castle im Disney Village

店内はなかなか良い雰囲気でご飯もまあまあです。厨房から料理を運ぶのは大体アジア人か黒人で、そこからテーブルに運ぶのは白人のようで、、、なんというか、なんというかですねえ。食事中に子供起床。

 

6.もう一度パーク内へ

夜になり、だいぶ人もまばらになってきました。入口でミッキーたちのクリスマスツリー点灯のショーを見て、移動して「バズ・ライトイヤーのレーザーブラスト」をやって、「オートピア」にもう一度乗ったころでお時間いっぱいになり花火のショーが始まりました。プロジェクトマッピングで様々なキャラクターを順にお城に映し出しますが、いくら何でも細くて凸凹してるのであんまり見栄えがしないような。。。まぁ、子供は大喜びです。最後にパークを出るときにミッキーが最後の挨拶をしてくれました。

人の流れに身を任せて駅まで着き、行きの時にVal d'Europeで買った切符でも無事改札通りました。電車は満員でしたが、まあ乗れないほどではなかったです。一駅乗って、ホテルに帰ってこの日は終了。

ディズニーランド半分も回ってないですか、それはまた今度ですかね。子供はオートピアが一番楽しかったようです。それなら近所のゴーカートでもよかったんじゃ。。。クリスマスは一番混む日のようですが、日本ほどの混雑はないですので、子連れでもなんとかなりました。ただまあ、日本のディズニーランドに行ったときは、ファンタジー感あふれてお客さんたちもみんなうきうきしてる感じだったのですが、パリは遊園地の一つという感じで、そんなに特別な感じはしなかった気がします。

サービスもそんなに細かいところまで気遣ったり、ディズニーのファンタジー感を大事にする感じではなかったです。東京ディズニーリゾートと運営方針はやはり違うようで。レストランを予約しても時間はルーズで変更されちゃうし、値段の変更も教えてくれなかったし、キャスト(従業員)も「日本から来たの?おれマンガ大好きなんだよ!」と勝手に話しかけてくるし、ミート・ミッキーマウスじゃミッキーが一体じゃないのほぼバレバレだし、レストランでスーツケース預けられなくてたらいまわしになりそうになっちゃうし、タクシーは呼んでも来ないし。。。はディズニーと関係ないっか。子供も喜んでましたし、もちろん楽しかったのですが、東京ディズニーリゾートのおもてなしとファンタジー感は様々な日本人らしい努力によって支えられているんだなと感じさせられました。