Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

研究雑話(10)

・ポスドク探し

お金はあっても人がいないんじゃしょうがないということで、ボスのポスドク探し。

一人目の候補者はフランスで学位を取得したてのインド人男性。ボスのツイッターをフォローしていて、求人情報に飛びついたらしい。へー。今どきはそういうのもありか。プレゼンはまあまあですが、ひたすらしゃべり倒しで人の話をあまり聞かない。。。3Dプリンターで細胞から組織を造形して調べればいいんだよ!って、いやまあ、冗談半分でいうならともかく、まじめな顔で言われても。。。セミナー翌日も書き仕事が忙しいからと予定を早々に切り上げて帰っちゃっいました。多分うちのラボの論文一報も読まずに来たんじゃないかなあというラボの評判。あえなく落選となりました。ボス抜きでディナーを食べたドイツ料理屋はおいしかったです。

Dorfschänke Heidelberg

https://www.dorfschaenke-hd.com/

 

二人目はウクライナで学位を取ったウクライナ女性。ジュニア研究員という肩書だけど、もうパーマネントポジションらしい!すげえ!前者と違ってコミュニケーション能力たっぷり。分野が違う僕たちの研究も一生懸命理解しようといろいろ質問してくれました。研究も一生懸命頑張ってはいるんだが、手法とかがいろいろちょっと古めで、今すぐうちのラボに来てもどれだけ貢献できるかというと。。。とりあえずフンボルト財団のフェローシップを出して、採用されたらおいでという対応となりました。世知辛いけど仕方がない。一応、夜も外に連れ出そうと誘って本人も行く気満々だったのですが、この日は他のラボメンバーの都合が悪く、行けそうなのは僕だけに。。。体調が悪いと言っているイタリア人女子学生を、なんとかもう一度誘いますが、断られてしまい、結局ラボでお別れすることになりました。ウクライナ的には、男女二人で夜ごはん食べに行くのは無しなのか。なるほど。

 

三人目はオーストリアで学位を取ったドイツ男性。プレゼンは情熱的な感じでちょっとまくし立てていたけど、まあわかる程度だったし、うちのラボが何をやっているかもわかっている感じ。コミュニケーション能力も申し分ないのですが、本人が将来的に何したいか、うちのラボとどう関わるのかはちょっと今一つ。聞けば、ドイツに戻ってきたくて職を探しているそうで、まあ、なるほどなと。D論提出が二週間後に差し迫っていてこちらもすぐに帰っていきました。一通りラボメンバーの意見を聞いた後で意見を聞いた後でボスもまあ及第点かなという感じでとりあえずポジションはオファーすることに。果たしてきてくれるのか?

ウィーンからはLaudamotionというオーストリアの格安航空会社(今はライアン航空の子会社)でシュトゥットガルトまで飛んできたらしいですが、お値段片道9.99ユーロらしい。安い。。。空港行くまでの方がお金かかる。。。

Lauda (airline) - Wikipedia

 

・サポート

ポスドク一人になってから一気に中間管理職の様相へ。。。いいのか悪いのか。

イタリア人の博士学生はやる気はあるものの、実験はまさに一から足取り手取りの感じ。ボス曰く、イタリアの学生は大体が実験経験の不足気味とのこと。そういうもんですか。でも、初回のプログレスレポートは自分の力だけで大演説をぶってきたし、プロジェクトをちゃんと理解はしているようで、そういうところは手がかからない。軌道に乗るまでは実験の面倒をこまめに見て、なんとか早くひとり立ちしてもらおう。

「解析だいぶやりましたし、ボスのプロジェクトを論文にまとめるのはいいんですが、この実験までは手が回りません。僕のプロジェクトもやらなきゃいけないんで。。。」と断ったつもりが、「じゃあ、バイトを雇おう!」と予想外の展開に。スウェーデン人の修士学生がHi-Wi(Wissenschaftliche Hilfskraft)(リサーチアシスタント)として来てくれることになりました。所得税がかからないMinijob範疇は月450ユーロ。これだと月38時間契約になるそうで、時給は11.6ユーロぐらいですかね?特に募集をかけたわけでもなく、良いタイミングで彼女の方からボスに仕事ありませんかとメールで聞いたようです。

書類をいろいろすませて、お仕事開始。今まで一人で好きにやってた仕事を、人にわかるようにタスクとして振らないといけないわけで、これはこれで大変。。。無駄仕事させちゃったり、時間が合わなかったり、いろいろです。こちらも軌道にのるまで辛抱という感じでしょうか。ポスドクが他にいないので技官さんもいろいろ手伝ってくれて、単純作業がますます減りました。

そうやって空いた時間で、何をやるのか。結局最後まで他人に振れない仕事となると、書類書きや論文書き、プレゼン・ポスター作成、まだうまくいくかわからないパイロット実験とか実験計画を立てるところになるわけで、ある意味、これらが本来研究員がやるべき仕事ということなんでしょうか。ついつい手を動かしたくなっちゃうからまだまだ慣れないですな。。。

 

・予算消化

フンボルト財団から毎月800ユーロの研究費が研究室に振り込まれているのですが、フェローシップが終わるまで使い切らないといけないようです。まだ結構残っていましたが、ボスは好きに使っていいよという事なので、いろいろ計画を。請求書が来ないことにはいくらになるかわからないので、共通機器室をせっついて、RNAseq分の請求書を発行してもらいます。ほっとくと何ヶ月もかかったりしますからね。。。2000ユーロぐらい余りそうだから、ハードディスクとか電子機器とか買おうかなと算段していました。

ところが秘書さんがやってきて、お金ないよと。日本出張で立替払いの分は確保していたのですが、日当が出るの忘れてた。。。しかも、まだ行ってない出張の航空券を旅行代理店から頼んでいたのですが、その分もすでに支払われてる。。。出張にいくのはフェローシップ期間外なのですが、そこらへんはルール上OKらしい。ということで2000ユーロ余るどころか、400ユーロ足りないらしい。すみません。。。ラボ予算にお世話になります。

ところで、と秘書さんが切り出すには、もう一個口座があるよと。研究費はオーバーヘッドで大学が10%ぐらい取っていくのですが(日本の間接経費)、そのお金が貯まってるよと。聞けばなんでもインフラ用のお金になるらしく、2400ユーロほど貯まっていましたが、こちらは期間内に使い切らなくてもも良いらしい。ハードディスクとかパソコンとか買いたいならここから支出してもいいわよ、一応インフラだしって、オーバーヘッドも一部はラボの裁量で使えるとはびっくり。今使い切らなくていいなら急がなくてもいいなという事で、このお金はとっといてもらうことにしました。

アマチュアのNext Generation Sequencing (NGS)解析

バイオインフォマティシャンではありませんが、RNAseqで発現解析ぐらいはできないとねと、いろいろガチャガチャLinuxでやってます、やらされてます。日進月歩の世界で、すぐにスタンダードが変わってしまいますが、まあ、慣れるより慣れろという感じでしょうか。

 

・染色体の名前

良く引っかかったのがゲノム情報上にある染色体番号の表記。>Chr1だったり、>chr1だったり、>1だったりとまちまち。人のプログラムとか使おうとすると、そのあたりでよく引っかかり、sedコマンドで手動でよくいろんなテキストファイルを書き換えてました。

【Linuxコマンド】sedで文字列を置換する方法 | 侍エンジニア塾ブログ(Samurai Blog) - プログラミング入門者向けサイト

igv viewerはエイリアスで、複数の染色体名でも頑張って表記してくれます。これは便利。

https://software.broadinstitute.org/software/igv/LoadData/#aliasfile

ミトコンドリアゲノムとか、気づかずに最後まで解析終わってから、「あれれ、なんかミトコンドリア由来の遺伝子全部0になってる。。。」と気づいてやり直しですからね。シロイヌナズナでは染色体番号がChr1, Chr2, Chr3, Chr4, Chr5, ChrC, ChrMだったり、1, 2, 3, 4, 5, Mt, Pt.だったりして、まちまちです。Plastidか、Chloroplastかで名前が違うのか。

Arabidopsis – Genomics Virtual Lab – Queensland

シロイヌナズナの場合は、TAIR10の次に、Araport11という2016年にアップデートされたアノテーションがあり、これを使いたいわけなのですが、Ensemble plantsでとってきたtair10のゲノムのfastaファイルとは染色体の名称が少々違うようで。。。ゲノム配列にミトコンドリア・葉緑体も含めるのか、含めないのか、カウントする時にどうするのかなど、いろいろ判断が必要なようです。。。しかもこのAraport 11のGTFファイル、RのGenomicFeaturesライブラリのmakeTxDbFromGFFで読ませると、いくつかのTranscriptでストップコドンの位置が転写産物の中にない(stop codons that cannot be mapped to an exon)という警告が返ってきました。makeTxDbFromGRangesのほうだと、drop.stop.codonsのオプションがあるから、エラーにはなりませんでした。

Updated Col-0 Genome Annotation (Araport11 Official Release) Updated Jun 2016 | Araport

 

 

・STAR

マッピングは以前Tophat2を使っていましたが、STARに乗り換え。ラボに16CPUのワークステーションがありまして、メモリーも大量に搭載していて、サクっとマッピングは終了します。時間は1/10ぐらいでしょうか、超高速。ところが、データをよく見ると、怪しげなものがいっぱい。。。STARはパラメータの初期設定がヒト寄りになっているのでいろいろ合わない様。下記の通りイントロンの最大サイズが1000kbになってますが、シロイヌナズナのゲノムでは、99%以上が1kb以下です。

--alignIntronMax 1000000 (default)
maximum intron length

--alignMatesGapMax 1000000 (default)
maximum genomic distance between mates

 Large Introns of 5 to 10 Kilo Base Pairs Can Be Spliced out in Arabidopsis

50bp シングルエンドとリードが短いせいもあって、遺伝子をまたぐような長いイントロンを含むようにマッピングされてました。探してみるほかにも困ってる人がいた!

https://groups.google.com/forum/#!topic/rna-star/cqqaMC_LoDo

ということで、上記のパラメータを小さくしとくのが大事なようです。10000ぐらいでとりあえず満足な結果が得られました。

 

・トリミング

した方がいいのか、しない方がいいのか。。。Smart seq 2で少量のmRNAをたくさん増幅したせいもあって、プライマーの配列がずいぶんリードの中に含まれています。気にはなるのですが、、、trim_galoreの-a オプションの配列指定(-stringency 5ぐらいで)で取り除いたら乗り除いたでリードが短くなってしまって、ゲノムのあっちこっちにマッピングされるようになるようです(multi loci)。50bp SEですからね。。。マッピングされたデータを見てみるとpoly Tとかpoly Aとかのリードもあっちこっちにマッピングされ、、、ナズナのゲノムには結構Tがつながってるところがあるんですね。。。これもPRINSEQで取り除けますが、illuminaのアダプターもあるし、いったい何回トリムすればいいんやら。。。

 

・STAR 再び

 ということで、何とかならんかなとSTARに戻り、まずは、outFilterMultimapNmaxを1にして、複数個所にマッピングされるようなリードを採用しないことに。まあ、発現解析しようというときは、こっちの方が安全かなあ。

--outFilterMultimapNmax 20 (default)
max number of multiple alignments allowed for a read: if exceeded, the read is consideredunmapped

次に、

--outFilterMatchNminOverLread
default:0.66
float: outFilterMatchNmin normalized to read length (sum of mates’ lengths for paired-end reads)

のパラメータの0.66を0.9にして、マッピングの条件を厳しくしました。トリムしてないリードを直接マッピングすることで、アダプターだろうと、プライマーだろうと、ゲノムにない配列をすべてはじくことにしました(リードの50bp中、40bp以上がゲノムにマッピングされていないといけないので、実質的にはじく)。マッピングされたリードの数はだいぶ減ってしまいましたが、それでもデータ解析をしてみると、結果の傾向は変わらずで、igv viewerで見ても変なピークが減ってだいぶきれいになったので、とりあえずこれで進めることに。ちなみに、75bpほどリードがあると、プライマー配列を除いても十分にマッピングできるほどの配列があるため、このパラメータは変更なしの方がよさそうです。

たかが発現解析、されど発現解析。原理を理解して、生データ見て、試行錯誤しながら条件だしして、きりがないからどっかでケリをつけて先に進む感じは結局ほかの実験と大して変わらないですね。。。

 

追記)・トリミング再び

プロのバイオインフォマティシャンに相談すると、トリミングはCutadaptの方が便利とのこと。複数のオプションもいっぺんに処理できるし、マルチコア対応で処理も早い。Smart-seq2のプライマー配列と、その相補配列、poly T, poly A, Illuminaのアダプター配列をいっぺんにトリミングしたところ、まあまあきれいになりました。マッピングではじいてもよいけど、それはやはり本筋ではないようで。。。おかげでマップされたリード数も増えました。

 

・トランスジーンにマッピングする

 遺伝子組み換え生物の発現解析なので、トランスジーンにマップされるリードも数えたいところ。ベクターの配列から、mRNAが作られる配列のところのFASTAファイルを作り、ゲノムインデックスを作らせてSTARでマッピングしましたが、Segmentation fault (core dumped)のエラーに。Googleでいろいろ調べてみると、サイズが小さいゲノムの場合は、index作るときにパラメータを変えないといけなかったようです。。。知らなかった。bowtie 2の時はそんなんなかった。。。

 For small genomes, the parameter--genomeSAindexNbases needs to be scaled down, with a typical value of min(14, log2(GenomeLength)/2 - 1).

 1000bp満たないので、4にして、genome indexを再度作りなおしたらうまくいきました。超高速のソフトウェアだから、一瞬で終わるのかなと思いきや、結構時間かかって、bowtie 2と大して変わらなかったような。。。アルゴリズムって不思議です。

 

・情報を共有する。

マッピングされたデータを共有したい時があります。すでに離れた人が残したデータを解析するとなると、やっぱりその人にも見てもらいたいわけで。かといって、元ファイルアップロードして、igv viewerをインストールしてもらって。。。というのはハードルがまだ高いです。

UCSC Genome Browser Gateway

そういう時に役に立ったのが、UCSC Genome Browserでした。まず、ヨーロッパにミラーのサーバがあって(上記リンク)、ファイルのアップロード・読み込みが早い。対応ゲノム一覧の系統樹には植物は現れませんが、"enter species or common name"のボックスにaraThaとタイプするとシロイヌナズナのゲノムがちゃんと出てきます。なんだか隠しコマンドみたい(笑)。

Viewerに飛んで(go)、下のところの「add custom tracks」のボタンをクリックすると、自分のファイルをアップロードできるようになります。ブラウザ経由でアップロードしてると遅いし、いろいろ止まりそうになるので、僕の場合は、ハイデルベルク大学のファイルサーバー(heiBOX)にアップロードして、公開リンクを取得して、そのリンクを貼り付け方法で行けました。数十MBのbedgraphファイルが10個ぐらいあってもへっちゃらの様です。その後、genome browserのアドレスをメールすれば、ほかの人にもデータ見てもらえました。

もちろん永久保存というわけではなく、何日か誰もデータにアクセスしないと、custom tracksは自動的に削除されるようです。

 

目下、NGS解析した結果をまとめて論文執筆中。その手の専門家からみたらトンチンカンなことやってるんじゃないかとひやひやです。。。まあ、とりあえずはやったことを人よりは丁寧に説明して、あとは査読者・読者の判断を仰ぐ感じですかね。バイオインフォマティクスの方は人材不足の様で、あっちこっちで求人広告見ますから、食い扶持なくなったら、そっち方面で生きていくのもありかもですね。思った以上に微調整がいろいろ大変で、こりゃ人手かかりますわ。

フンボルト財団の最終報告書

2年+1年のフェローシップもそろそろ終わりが近づいてきました。財団よりお別れの挨拶と最終報告書の「依頼」のメールが届いたのですが、いろいろ感銘を受けたので今回はこれを記事にしたいと思います。

 

・お別れの挨拶

あなたはもうすぐフェローシップを完了します。個人的にも研究的にも実りあるドイツ滞在だったでしょうか。お別れの品として、Douglas Botting著のAlexander von Humboldtの伝記を郵送でお送りします。彼は偉大な自然科学者でパトロンでもありました。

本財団はドイツ滞在中のあなたの研究活動についての詳細な報告書は求めていませんが、あなたの個人的な経験や印象をオンラインアンケートを通じて是非とも教えていただきたく存じます。外国人として、おそらくあなたはドイツ人の人生の歩き方についてより正確な見方を持ち、自国の生活や研究環境と比べることができるでしょう。あなたの観察や重要なコメントは本財団にとって興味深いものであり、将来のフンボルトフェローに役立つでしょう。また、あなたがドイツでのホスト機関とドイツでのDevelopment of your disciplineについてどのように評価しているかも教えていただければ幸いです。 

 

一方、我らが学振(日本学術振興会)はと言いますと、外国人研究者招へい事業 募集要項 (外国人特別研究員)には、

申請者(受入研究者)及び候補者(招へいする外国人研究者)は、採用期間終了後の本会が指定する期日 までに別に定める様式によって報告書を提出すること。

 

また、採用者の手引きには

採用期間が終了する研究員及び受入研究者は、外特プログラムが研究の進展にどれだけ寄与 することが出来たかを確認するとともに、より良いプログラムに改善することを目的としたウ ェブ上での「プログラム評価質問票(アンケート)」に回答してください。

と書いてあるだけ、、いやまあ、全然普通なんですけど、比べちゃうとね。。。学振の報告書は3-10ページだそうで、、、なんか夏休み終わったら宿題提出だから、ちゃんと勉強しなさいよという感じですよね。フンボルト財団の方は、自信をもってあなたたちを選んだんだから、そのあたりは言わずもがなで任せてますという感じで信頼されている感じがします。

 

・アンケート

学振だと5分もかからないようなもので、

事業評価質問票 | 外国人特別研究員|日本学術振興会

-どうやって学振のことを知りましたか?

-受け入れラボはどうやって見つけましたか?

-学振の特別研究員を選んだ理由は何ですか?

-研究に関する知識は十分に得られましたか?

-受け入れラボでの研究活動に満足しましたか?

-研究プロジェクトに従事することには満足しましたか?

-国際的な研究経験を得ることに満足しましたか?

-日本の研究者と共同研究する予定はありますか?

 

という簡素なものでした。

 

翻ってフンボルト財団の方は120項目を超える質問事項があるずいぶん気合が入ったアンケートでした。フンボルト財団からすると、自分たちのプログラムの自己評価や改善に使いたいということなのでしょうが、答える方も質問に答えていくことで、フンボルト財団がこのプログラムを通じてどういったことを達成したいかということがよく伝わってきました。

どうしても学振との比較になってしまうのですが、まず目的のスケールが違います。学振の方は

本プログラムは、諸外国の若手研究者に対し、日本の大学等研究機関において日本側受入研究者の指導のもとに共同して研究に従事する機会を提供するものです。

 という、日本のお上らしい感じで、日本に来て研究したい外国人がいるんだから、その要望に沿って、資金を支給して機会を提供するというものです。

実際にインタビューしたことがないのでわかりませんが、一フェローシップ採用者として推測するに、フンボルト財団は、プログラムを通じて、ドイツをより良い国にしようというのが根底にあります。フンボルト財団は科学振興を通じてその目的を達成しようとしていまして、具体的な目標は、1)世界をリードするような研究者にドイツで研究してほしい、2)ドイツの研究者とネットワークを広げてほしい、3)多様なバックグラウンドを持った研究者にドイツに来てほしいになります。

なので、もちろんフンボルト財団が世界中から研究者を選びますが、逆に世界中の研究者にドイツという研究環境をアピールしようとしているわけでもありまして、そのあたりが日本の学振との違いを一番感じるところです。誰も読まなさそうな報告書は省略したり、ドイツ語学習を支援したり、家族へのサポートを手厚くしたり、ドイツをめぐるスタディツアーを組んだり、フェローシップ終了後もドイツへ来る一時滞在をサポートしたりして、研究者本位の立場に立ってプログラムを組むことにより、ドイツに良い印象をもってもらおうということですかね。そして研究者がどう思ったのかを知りたいからアンケートも詳しくなるわけです。

 

アンケートの質問項目もいろいろ面白かったので、ここにあげておきます。アンケートというのはこうやって作るものなのかといろいろうなされました。元は英語でして、拙訳ですみませんが。。。

ドイツへのイメージ(27)を聞いたりするところは面白かったですし、ラボ内だけでなく、ラボ外の人とどれだけ仲良くなったか、個人的に親しくなったか(18-20)、あなたのキャリア形成において、ドイツ滞在が役に立ったかなどを重視しているんだなということがわかりました。これからも付き合いたいと思うような人と何人知り合いになれた?(3)なんというのもドキッとする質問です。フンボルト財団の対応はどうでしたか(40)?フェローシップの金額は十分でしたか(39)?なんていうのは聞かれてみれば、アンケート項目としては当たり前なのですが、学振からそういう質問はほとんど聞かれることないですからね。。。

 

-動機

フンボルト財団の支援を受け、ドイツでの滞在をすると決めた動機について教えてください。以下の各項目の重要度を0から10で評価してください。

1.1 研究キャリアを進める
1.2 ドイツ滞在への興味
1.3 フンボルト財団の評判
1.4 人脈づくりを広げる機会とフンボルトネットワークへの加入
1.5 自身の学術的評価をあげる
1.6 ホスト研究者の素晴らしい評判
1.7 ドイツの研究環境としての素晴らしい評判
1.8 自国での限られた研究環境、機会
1.9 その他

-コンタクト
2. 以下の各項目について、知り合いの数はどれほどなのか、0から10の間で教えてください。
ドイツ滞在前
2.1 ホストラボ
2.2 ホスト機関の他のラボ

2.3 ホスト機関外のドイツの研究者

 

ドイツ滞在中
2.4 ホストラボ

2.5 ホスト機関の他のラボ

2.6 ホスト機関外のドイツの研究者


3. 滞在中に、今後数年交流が続くような新しい知り合いを何人作れましたか?

研究者

そのうち、フンボルティアン

あなたの意見では、滞在期間中に築いた人脈は、今後のあなたのキャリアにどれほど役立ちますか?

 

-共同研究の可能性

5.ホストラボと今後、学術上の共同研究をする予定はどれほどありますか?

6. すでに共同研究をすることを決めましたか?

 

-コミュニケーション

7. ドイツ滞在前のドイツ語の知識はどれほどでしたか? (0-10)

8. フンボルト財団の支援を受けてドイツ語のコースに行きましたか?

9. そのドイツ語のコースはどうでしたか? (0-10)

10. 現在のドイツ語の知識はどれほどですか? (0-10)

11. ホスト研究機関で用いた主な言語はなんでしたか?

12. ドイツ滞在中、コミュニケーションをとることは簡単でしたか?難しかったですか? (0-10)

12.1 ドイツ語はホスト機関でどれほど使われましたか?

12.2 英語はホスト機関でどれほど使われましたか?

12.3 ドイツ語はホスト機関外(日常生活)でどれほど使われましたか?

12.4 英語はホスト機関外(日常生活)でどれほど使われましたか?

13.1 研究者として、将来ドイツ語のスキルを使いますか?

13.2 私生活において、将来ドイツ語のスキルを使いますか?

 

-プロジェクト

 14. ドイツ滞在前、あなたのホストとあなたとの間にコラボレーションはありましたか?(研究室レベル、研究機関レベル、なし)

15. 以下の項目にどれほど当てはまるかを0-10で答えてください。

15.1 ドイツ間滞在前に、あなたのプロジェクトはホストとの間で適切に議論され整えられた。

15.2 プロジェクト遂行中に、当初の計画に大きな変更が余儀なくされた。

15.3 プロジェクト遂行中、ホスト機関の研究者と密接に(closely)ともに働くことができた。

15.4 このプロジェクトは私の研究テーマを深めていくにあたって重要な貢献を果たした。

16 プロジェクトを完遂できましたか?(完遂した、まだだがすぐに完遂する、まだだがすぐには完遂しそうにはない、完遂できない)

 

-研究環境

17. 以下の項目で、ホスト機関での研究・労働環境を0-10で評価してください。

17.1 労働設備、職場環境

17.2 PCやIT設備

17.3 リソースへのアクセス(データベース、文献など)

17.4 事務的なサポート(事務やアシスタントなどから)

17.5 科学的な設備や施設

 

-巻き込みと融合 (Involvement and integration)

18 ホスト機関の同僚と個人的に親しくなるのは簡単でしたか?(個人的な会話、招待、職場外での娯楽活動など)(0-10)

19 全体的に、ドイツ滞在中の職場外での社会的融合(social integration)にどれほど満足していますか?(個人的な招待、共同での娯楽活動、スポーツ、文化イベントなど)(0-10)

20 以下の項目において、ホスト機関での滞在をどのように評価しますか(0-10)?

20.1 ホストからの情報の共有、コラボレーション、サポート

20.2 職場の雰囲気

20.3 ホスト機関内のホスト以外の研究者からの情報の共有、コラボレーション、サポート

20.4 素晴らしい研究者とコンタクトを取る機会(ホスト機関外も含む)

20.5 あなた自身のアイデアや研究トピックについて、ホスト機関内で導入する機会

20.6 あなた自身や研究について、ホスト機関内でプレゼンする機会

20.7 ホスト機関内で、全体的な社会的な融合

21 以下の活動をドイツ滞在中にどの程度行いましたか?

21.1 あなた自身の研究プロジェクトの遂行

21.2 ホストやホスト機関の研究プロジェクトへの参加

21.3 ホスト機関での研究プロジェクト提案への参加

21.4 セミナーや講義を持つ

21.5 博士課程や修士課程の学生を指導する

21.6 学術的なイベントに参加する。

 

-成果発表と将来の結果

22. フンボルト財団の支援によって得られた結果は次のどれにつながりましたか(複数回答)

・すでに論文になった

・論文を投稿する予定である。

・学会で発表した。

・特許を取得する

 

23. 論文の数

23.1 すでに受理されたもの

23.2 計画されているもの

24. 口頭発表の数

25 どこで発表しましたか?

 

-フェローシップの個人的な支援 (Personal benefits of sponsorship)

26 以下の各項目に対して、あなたの滞在はあなたにとってどれほど役に立ちましたか?(0-10)

26.1 職業的なスキル、あるいは手法的スキルの深化

26.2 将来の職業的な機会、見通しを得る

26.3 研究テーマへの集中

26.4 出版スキルの向上

26.5 あなたの研究成果の国際的認知

26.6 さらなる研究グラントの獲得のチャンスの増大

26.7 教育スキルの向上

 

-イメージ

27 ドイツに対するイメージを教えてください。

27.1 非科学的(-5)----科学的(+5)

27.2 ユーモアがない(-5)----ユーモアがある(+5)

27.3 内気(-5)----オープン(+5)

27.4 短気(-5)----我慢強い(+5)

27.5 非民主的(-5)----民主的(+5)

27.6 反動的(-5)----進歩的(+5)

27.7 男女差別的(-5)----男女平等(+5)

27.8. 官僚的(-5)----非官僚的(+5)

27.9 もてなさない(-5)----よくもてなす(+5)

 

28 ドイツ滞在中に、あなたの母国とは異なる高等教育機関について知ったと思います。あなたの母国と比べて、ドイツの高等教育機関はどうですか?(0-10)

28.1 国際的

28.2 研究の質

28.3 教育の質

28.4 研究者の職業的見通し

28.5 若手研究者の昇進

28.6 研究資金

28.7 研究設備

28.8 二重キャリアの機会

28.9 育児支援

28.10 労働時間

 

-フェローシップについての情報

29 あなたの家族(パートナー/子供)はあなたの滞在に帯同しましたか?

29.1 パートナー

29.2 子供

30 フンボルト財団からの家族手当の額は十分でしたか?

 

-ネットワーキング

31 フンボルト財団の以下の催しはいかがでしたか?

31.1 年会

31.2 ネットワークミーティング

31.3 スタディツアー

32 今後のフンボルトネットワークの下記の項目の活動について、どれほど興味がありますか?(0-10)

32.1 同窓生活動への参加

32.2 フンボルト財団のイベントへの参加

32.3 Humboldt Kolleg(フンボルト財団主催の学術イベント)運営の援助

32.4 フンボルト財団SNS Humboldt Lifeでの活動

32.5 ドイツ研究者を将来ホストする

32.6 その他のネットワークの機会

 

-総合評価

33 総合的に、ドイツ滞在はどうでしたか(0-10)

34 何が良かったですか?

35 何が良くなかったですか?

36下記の項目について全体的にどのように評価しますか?(0-10)

36.1 キャリア開発

36.2 文化的な経験

36.3 私自身にとって

36.4 家族の経験として

 

37 あなたはどれほど、、、

37.1 フンボルト財団のフェローシップをほかの研究者に薦めたい

37.2 あなたのホストでの研究滞在をほかの研究者に薦めたい

37.3 ドイツでの研究滞在をほかの研究者に薦めたい

38 将来のフンボルトフェローシップ獲得者への一般的なアドバイス

 

-プログラムの評価

39 以下の項目について、フェローシッププログラムをどのように評価しますか39.1 フェローシップの期間(0 短すぎる、5ちょうど、10長すぎる。)

39.2 フェローシップの金額(0 少なすぎる、5ちょうど、10多すぎる。)

39.3 全体的な評価(0-10)

39.4 プログラムに関してのさらなるコメント

 

-フンボルト財団からの助言

40 以下の項目についてあなたはどの程度満足していますか?

40.1 フェローシッププログラムに関する情報提示

40.2 選考中におけるフンボルト財団からの助言

40.3 申請から結果を知らされるまでの期間

40.4 申請におけるフンボルト財団の事務一般の作業

40.5 滞在準備中のフンボルト財団からの助言

40.6 滞在中のフンボルト財団からの助言

 

-職業的なプラン

41 フンボルトフェローシップの終了後、あなたはプランは何ですか?(ドイツに引き続き滞在する、母国に帰る、第3の国に行く、など)

42 すでに次の職の機会を見つけられましたか?

43 海外での滞在を始める前、母国での出身研究機関に帰るオプションはありましたか?

 

-結論

44 アンケートはこれで終了です。追加の情報、コメントや助言がありましたら記入してください。

45 アンケートについて一般的なコメントがあれば記入してください。

46 質問と回答一覧を最後に印刷したいですか?

 

 

大学に雇用されるための諸手続き

海外学振の開始時期を遅らせて、それまでボスのERCの研究費で雇ってもらえることに。これが結構大変なようで、昨年から加入した韓国人ポスドクは手続きをいろいろ手抜いていたせいで、家族持ちなのに給料がずっと2000ユーロ足らずで、貯金を切り崩して生きてました。本来もらうべき金額になるまで、あれこれ手続きで一年ほどかかっていました。これは大変そうということで、採用される4か月前から書類集めです。

 

・Vorbeschäftigungszeit gem § 57b HRGÄndG / Stufenformular

雇用履歴書といったところでしょうか。前者の書類は雇用してよいかどうかをチェックするもので、後者は給与の額算出のための様です。給与システムとしてこれまでの経歴に応じて給与が上がっていくので、Stufenformularをしっかり書かないと新米扱いとなり、給与が低いままです。ポスドクとして働いてた期間に加え、フェローシップや奨学金をもらっていた期間、リーサーチアシスタント(RA)、ティーチングアシスタント(TA)の期間もカウントしてくれるというので、できるだけ列挙します。

それを証明するための書類もできるだけそろえてほしいということで、元ラボの事務に頼んで、在職証明書を発行してもらい、秘書さん伝いにPDFを送ってもらいました。日本語でしたが、英訳をつければとりあえずOKなようです。学振にもお願いして、研究奨励金をもらっていた期間の証明書を発行してもらいました。学振としては原則郵送での申請、郵送での書類発行となるそうで、そうなると返信用封筒を用意する必要がありまして、、、まあ、国際返信切手券なるものは一応ドイツでもありまして、 Internationaler Antwortschein といって郵便局で買えるらしいですが、現在発売中止中で、5月から再開だそうです。。。

Internationaler Antwortschein | Shop Deutsche Post

そのほか、メールで担当者に問い合わせてみると、実家の方に返信用封筒だけ別送で送ってもらうなど、いろいろ手はないわけではないらしいですが、いつになるかわからないし、ちょっと急いでいるということでPDFで発行していただけることになりました。申請も本来郵送が原則ですが、あとで原本を郵送で送ることを条件に、メールでの申請を受け付けてもらい、迅速に証明書を発行していただけました。しかしなんというか、切手代ぐらいなんとかならんもんですかね。。。

これらに加え、学位の証明書も提出。これは何かに備えて日本から出てくるときに持ってきてました。ドイツの研究機関で採用される可能性がある人は、在職証明書や学振の証明書なども念のために持っておくと、そのあとの手続きがスムーズにできそうです。

修士の時は日本学生支援機構からも奨学金を借りていたので、本当はその書類もあるとよかったのでしょうが、発行してもらえるかどうか怪しいところで、JASSOの連絡先も明示されていなかったので、あきらめました。

 

・Krankenversicherung

続いて健康保険。大学のキャンパス内にdie Technikerという保険会社のブースがあるので、飛び込みで手続きしてきました。パスポート、滞在許可証、家族に関する証明書(戸籍謄本の認証翻訳、ドイツの出生証明書など)、これまでの健康保険契約書などなど、結構な量の書類のコピーを取られました。その日のうちに僕の分の契約者番号がもらえ、後日家族の分の証明書も届きました。大学に提出するほか、滞在許可の申請にも使いました。

これでめでたく、雇用開始と同時にGesetzliche Krankenversicherung (GKV)の保険に加入することになり、保険料は半分が天引き、半分が大学(雇用主)負担となるはず。そして、治療費を建て替えたり、請求書を保険会社に送ったりする手間もなくなるはず。

 

・Erklärung zur Sozialversicherung (LBV42101s) / Erklärung zur Zusatzversorgung (42101z)

社会福祉に関する調査票。各種保険や年金に関する情報です。名寄せに使ったりするからでしょうね。該当する項目はほとんどないから空欄でよいですが、いちいち調べたりするので、手間暇かかります。英訳を大学側が一応用意してくれてるのですが、それでも真意がつかめないことがしばしば。。。

 

・Personalbogen / Lebenslauf

いわゆる履歴書。ええ、何部でも書きますとも。

 

・Steuerklass / Erklärung zur Auszahlung der Bezüge (LBV42101)

口座番号や、steuerliche Identifiktionsnummer (納税者番号的なもの)などを記入。大学での仕事はHauptbeschäftigung というところにチェック。日本の源泉徴収票の「主たる給与」に当たるところですね。Steruerklasseという納税者クラスを書くところがあり、不明なので税務署(Finanzamt)に問い合わせ。すると、僕・妻ともに4だったことが発覚。妻は専業主婦なので、この場合は、僕を3、妻を5にした方が税金がお得らしい。

https://www.heidelberg.de/hd,Lde/-/Verfahrensbeschreibung/;vbid229

上記サイトからもダウンロードできる変更届(Antrag auf Steuerklassenwechsel)に、夫婦ともに署名し、Finanzamtに提出で、めでたく完了。韓国人ポスドクをこの辺りをさぼっていたため、副業扱いのKlass 6になっていたらしく、給料がほとんど税金で持っていかれたらしい。。。

 

これらに加え、Führungszeugnis(犯罪履歴証明書、市役所で秘書さん宛に直接発行、有料)、学部や修士の卒業証明書なども提出。滞在許可の申請には、大学のWelcome CentreからHosting Agreementを用意してもらい、外国人局へ。滞在許可の申請が済んだら、滞在許可申請済みの旨の証明書を出してもらい、これを大学に提出してようやく、雇用契約ができるらしいです。これは確かになかなか長い道のりですね。。。

 

一応、できるだけのことはしましたが、果たして無事に済んでるかどうか。そもそも給料は月末払いなのか?翌月払いなのか?雇われるのもいろいろ大変です。

一時帰国にまつわるエトセトラ(6)

・アレルギーなどなど

久々の春帰国で久々に花粉症発症。帰国二日目の朝から症状が出ました。まあ、そんなに重症ではないのですが、今年の花粉は凄いようで。。。大人だけならまだしも、子供もなんか目がかゆいご様子。花粉か、環境の変化か、何なのか。抗ヒスタミン剤が処方されましたが、飲むとすぐ寝るなあ。

子供たちも喜び勇んでお風呂に毎日浸かってると、これはこれで乾燥肌になって、かゆくなってひっかいての悪循環に。。。硬水になれたせいなのか、湯船につからない生活になれたせいか。。。お風呂はほどほどにして、お風呂上りのお肌のケアをしっかりするようになりました。

 

・味覚

ドイツでまずいもの食わされてるから、あれ食べよこれ食べよというのがいっぱいあるわけですが、おいしいよ妄想がだいぶ膨らんでいたようで、実際に口にしてみるとそこまででもないものもいくつか。学生時代は山ほど食べた餃子の王将の焼き餃子だが、おいしいにはおいしいが、何皿でも行ける感じではもうないですね。すき屋の牛丼に至っては食べてるときはおいしいけど、食べ終わったらしたがピリピリしちゃう感じで、、、グルタミン酸ナトリウムかいな?確かにドイツのレストランじゃあまり使わないし、自炊する時にはあんまり入れないから舌がびっくりしたのかも。確かに外食はいまいちだけど、結局家で食べることが多くなって、結構悪くないもの食べてたのね。。。

そういう外食はさておいて、家庭料理はやはりおいしく、数キロ太ってしまいました。ドイツに帰ってきたらすぐに落ちましたが。。。

 

・幼稚園

ドイツで通っている幼稚園では、年少・年中・年長が混じって1クラス20人計4クラス。各クラスを先生が4人ぐらいでみています。日本の幼稚園に行ってみると、同じ年齢だけで1クラス20人で、計15クラス。各クラス先生が1人で見ているそうで、、、しかも法律上は35人まで一クラスですか。。。その分、子供がよく先生のいうことを聞いてる感じで、まあ、言うこと聞かないと毎日が回っていかなさそう。ドイツじゃこっちに集まれといったところで集まらないですからね。そこら辺の自由度の違いに、長男もいろいろ戸惑ったようで。異文化交流ですな。

 

・安い

値段をユーロに直してみると、いろんなものが安い安い。都会の街中で1泊6000円(=47EUR)のホテルとかないない。しかも朝食付きに、ドリンクサービス付き!?500円(=4EUR)でとりあえず腹ごしらえ、1000円(=8EUR)出したらお腹いっぱいというのもすごいなあ。消費者としてはありがたい限りなんだけれど、このデフレじゃ当分経済は厳しそう。。。

 

・欧米かっ!

-息子は水道水を飲んでまずいと言い、ミネラルウォーターに。妻は水じゃ味気ないといって、炭酸水に。。。

-とある研究施設で、英語で発表。終わった後に外人がやってきて、「君の英語、ぜんぜん日本人なまりしないねー。ドイツ人の英語みたい!」と。ドイツ語、大してしゃべれてないのに訛りだけゲット。。。

-Ja, Nein, Danke, Halloあたりが自然に出てきてしまう。妻にいたっては、ドイツ語で観光客の質問に答える。しかもなぜか通じる。

-商業施設の中がまぶしすぎて、目がちかちかする。

-ビニール袋やらプラスチックのフォークなどを店先で山ほどもらうと、環境を害している気分になる。

-運転していて、気が緩んだすきに、反対車線(右)に突っ込み、クラクションを鳴らされる。

-誰も老人や、子連れに席を譲ろうとしないのを見ると、いらいらしてくる。優先席は若者が携帯ゲームをするためのところではありません。。。

-「なんか外国人みたいなにおいするねー」と、久しぶりにあった知人に言われる。。。

-放送や注意書きで、「ほかのお客様のご迷惑となりますので」が定型句になっているところが少し気になる。ドイツじゃ、「だから?」と言われそう。

 

・学会

久々に日本の学会参加。分野が違うのもありますが、結構おとなしめで、形式上整えてある発表が多い印象。ドイツと比べると、そのあたりプレゼン能力の差はやっぱり歴然としてますな。。。中身がなくても、語ってるしなあ。僕自身は、早口でいろいろ詰め込んじゃうタイプなのですが、そのあたりが改善されることもなく、、、ドイツ訛りの英語みたいに自然習得はしないですな。昔からずっと、発表というよりは、質疑応答の時間で顔覚えてもらうタイプです。

もちろん、面白い発表もあったし、聞いてほしい人には聞いてもらえたし、あいさつしたい人には挨拶できたし、充実した学会参加になりました。それもこれもいろいろと面倒見て紹介してくれた先輩方のおかげです。ここの誰それが、次はどこそこにいくなんていう人事情報もいろいろと耳に。みんないろいろ大変というか、そういう情報は海外じゃ入ってこないからな。。。PIの皆様、お願いですから、ポストは公募でお願いします。

 

・ドサ周り

論文が出てすぐなこともあって、国内4か所でセミナーさせてもらって、元ラボにも寄りました。しゃべらしてもらってるのに謝金出るんですねー。知らなかった。ゆく先々の聴衆に合わせて、しゃべる中身は少しずつ変えるわけですが、それでも反応するポイントが場所によって全然違いますね。いろいろ面白いです。フンボルト財団には大変お世話になりましたので、セミナーの最後に少しだけ宣伝しておきました。

それぞれのホストの方がいろいろディスカッションする人をアレンジしてくださって、刺激的なお話をいっぱい聞かせてもらいました。いやー、ドイツまで留学する意味あったかな、国内の方が面白い研究多いんじゃ。。。セミナー後は飲み会も開いてもらって、人となりがお互い少しは理解できたでしょうか。元ボスとも二人で飲みに何か出かけちゃったりして、少しは大人扱いしてもらえるようになったということかなあ。これまでもっぱらこういうセミナー行脚を聞く方でしたが、初めて回る方の気持ちを体験できました。とりあえずは名前と顔は覚えてもらえたと思うので、忘れ去られる前に次の論文出さなきゃですね。

 

・桜

桜の季節の日本の風景に惚れ直しました。なんかやっぱり特別な季節ですね。田園風景にサクラが咲いていて、さらに人影もまばらだと、のどかだなあと感じるわけですが、思えばドイツの風景ののどかさとはどこか違うわけで。そのあたりの良さや、違いも再認識です。

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一時帰国にまつわるエトセトラ(5)

・おみやげ

ドイツ物で喜んでもらえるものとなるとなかなか難しい。。。

Über Pfalzwasser | PFALZWASSER

こちらはハイデルベルクのワインセラーWein refugiumで見つけたワインつくる用のRieslingのブドウジュース。ほかにも炭酸入りのロゼのようなジュースや、白ワインを買い込みました。「Pinot Grisないですか?」とちょっとぶって聞いてみたら、「それはフランス語。ドイツ語じゃGrauburgunderっていうんだよ。」とバッサリ。。。どっちも飲んだことあるのに、同じブドウだって知らなかったなあ。ああ、僕の舌って。。。

子供たちには、動物が付いた鉛筆やらを購入。喜んでもらえたかなあ。

https://www.amazon.de/gp/product/B000QZQF5I/

HARIBOのグミも一応買っていきますが、近頃はドン・キホーテとかで1袋100円のたたき売り状態。。。昔はソニプラで舶来物扱いしてもらえたのに。ハイデルベルクにもお店があるので、Lindtチョコなんかもよさげですが(ほんとはスイスものだけど)、いまや全国津々浦々46店舗に加え、成城石井とかあっちこっちで扱ってるから貴重価値があまりない。ドイツビールも、買うとなるとWeizenbierがよさそうですが、PaulanerもFranziskanerも、今や珍しくないというか、下手すりゃ生ビール置いてある居酒屋まであったりするし。。。ちなみに、日本に帰ってから近所のスーパーに出かけたら、ザワークラウトまで輸入して置いてありました。これがグローバリズムってやつですか。

 そのほか、Ritter Sportチョコ(一応ドイツ)とか、全粒粉クッキーのLeibniz Vollkornkekseとかを買って帰りました。このクッキー結構おいしくて、日本ではなかなかない味かと思うんですが、子供受けは悪がったですね。

Vollkornkekse | Leibniz

あとはべたにハイデルベルク大学Tシャツとかですかね。殿様商売で全然安くないけど。。。子供用のサイズも充実してます。

https://www.uni-heidelberg.de/einrichtungen/shop/

 

・映画

B747-800に初搭乗。ボーイング社最後の4発機か?しかし、タッチパネル反応悪し。。。自分のイヤホン持って行ったのに、ジャックが2穴のやつだから片耳しか聞こえない。。。。ルフトハンザ便で、日本語の映画はあまりありませんでしたが、、、画像リンクは一応アフィリエイトです。

是枝裕和監督 『万引き家族』

見終わると、なんとも言えない気持ちになってぼーっとしてしまいました。家族にとって一番大事なものは何だろうねと、いろいろ考えさせられる作品。賞を取るだけのことはあるなあ。こういう社会と家族の問題がどの国でも響くようになったということでしょうか。役者も素敵で、すごい映画でした。

 

大森立嗣監督 『日々是好日』

2作続けて、樹木希林出演作品。とても良い味出してました。それに比べると 黒木華 と多部未華子の若い二人が、、、監督・演出の問題? 題材や着眼点は良いと思うんですが、、、

 

福田雄一監督『銀魂2』

原作はほとんど読んだことなかったですが、めっちゃ面白かったです。ネタが多すぎて、ネタ元が全部わかりませんが。将軍の件は思わず声を出して笑ってしまうほどでした。ルフトハンザ航空の担当者は内容をわかってて選んだんだろうか。。。

ブライアン・シンガー監督『ボヘミアン・ラプソディ』

QUEENのことはそんなによく知らなかったので、映画の楽しみ具合もいまいちでした。もうちょっと予備知識がないと、ついていくのが大変。ライブ音楽としては楽しめたけど。

 

デヴィッド・イェーツ監督、ハリポタシリーズの J・K・ローリング脚本『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

流し読みならぬ、流し見でしたが、ハリーポッターにはちょっとかなわないような作品でした。

 

映画じゃないですが、『女くどき飯』もやっていて、伊嵜充則の回でしたが、『孤独のグルメ』がいかによくできた作品かを思い知らされる出来になっていました。。企画はいいと思うんですが、もう一息。。。

 

音楽はORF Vienna Radio Symphony Orchestra / Cornelius Meister でストラヴィンスキーの『火の鳥』と、ショスタコーヴィチの交響曲第12番。読響の首席客演指揮者でもあるドイツ人のコルネリウス・マイスター。若手ですが、あまりセンセーショナルにならずに、淡々と音をまとめていくタイプのようで、それはそれで音楽の構成がよくわかるような演奏でした。

https://www.amazon.de/Fun%C3%A8bre-lOiseau-Vienna-Symphony-Orchestra/dp/B07JZVP6CK

 

・転入届

当初の予定としては、住民票を戻して、国民健康保険に加入する予定でしたが、短期滞在である旨を役所の方に素直に伝えると、まさかの登録拒否。銀行の口座のお金を海外に送金するためにはマイナンバー登録が必要で、そのためには住民登録が必要なんですと訴えても、いろいろ調べたり、わざわざ自ら銀行に電話をかけて、必ずしも海外送金にマイナンバー登録が必須ではないということを言質を取って、断る念の入れよう。子連れで窓口で押し問答その間約1時間弱。いったい誰を向いて仕事してるんだか。。。

そりゃまあ、確かに所得税・住民税とか払わずに、福利厚生の利益だけ受けてしまうので、ずるいといわれてしまえばそうかもしれませんが、、、外国人が短期滞在で日本の保険を利用して治療するケースが増えているので、一時帰国するような日本人も住民登録が厳しくなってるんでしょうか。

医療保険制度 “日本で安く治療” 実態は…|けさのクローズアップ|NHKニュース おはよう日本

法律上は「新たに市町村の区域内に住所を定める」ことが転入条件なので、「住所」といえるかどうかは担当者の判断によるのかもしれません。今回家族たちは2か月でしたが、何か月からならよかったんでしょうねえ。。。それならそうと明記してくれりゃいいのに。わざわざ戸籍謄本、年金手帳、マイナンバー通知カード(海外転出の場合は一応失効扱いらしい)まで持たせたのに。。。実際にどうしても住民票がほしい場合には、一時帰国かどうかは役所側が調べられるわけではないので、シラを切って、帰国ですというしかないですね。予定は予定だし、変わることもあるわけで。嘘はついてない。

健康保険については、ドイツの健康保険を担当しているDAADに問い合わせたところ、Tarif 790では、2か月以内の海外旅行は補償範囲内ということで、ドイツの保険でカバーすることにしました。海外(日本)は原則立て替えになってしまうので、何かあったら大量の現金を用意して医療費をいったん支払わないといけなかったわけで。そもそも人によっては海外旅行は面倒見ない保険もあるわけで、ドイツから出発してしまうと旅行は始まってしまい今更加入できる保険もない。。。大人ならともかく、子供もいるっていうのに、無保険で過ごせっていうんですか?住民票担当だった方。

ゆうちょ銀行のオンラインバンクではマイナンバーカードを登録していないと国外送金はできません。

マイナンバー制度について-ゆうちょ銀行

マイナンバーが付番(通知)されていないお客さま(短期滞在の外国人のお客さまや、国外に居住しているため住民票がないお客さま等)は、その旨をお申し出ください。 

 と書いてあるので、実際に郵便局に行ってみましたが、申し出たからと言ってできるようにはなりませんでした。「そもそも海外に住所を持つ方は口座を開くことができず、原則として口座の閉鎖をお願いしています。」ってまじか。。。実際のところはいろいろ多めに見てはいるけれど、海外送金は喫緊ではないので、そのおこぼれにあずかれないらしい。おいおい。こちらにとっては、今後自由に送金できないとなると死活問題かもしれないので、本来、証明書として使ってはいけないことになっている海外転出中のマイナンバー通知カードと、海外にいても唯一国内の住所のままで証明書として使える運転免許証を郵便局に見せて、マイナンバー登録をすませました。ふう。

ついでにもう一軒、Transferwiseにも登録。

Transfer Money Online | Send Money Abroad with TransferWise

こちらは登録だけというのができないので、実際に5000円ほど、ドイツの銀行に国際送金しました。確かに手数料が安いし、送金も早い!こちらもなんとかマイナンバー通知カードと運転免許証で審査を通すと、国内住所にアクティベーションコードが送られます。海外居住者はこの手続きは免除できるらしいですが、まあ、ちょうど国内にいるときだったので手続きすませておきました。

だいたいこのマイナンバー通知カードも、

現在、お持ちの通知カードまたはマイナンバーカードの返納の手続きをお願いしています。 届け出先は、お住まいの区の区役所戸籍課となります。 返納の手続き後、通知カード・マイナンバーカードは失効しますが、マイナンバー(個人番号)を把握する手段として、国外への転出により返納をした旨の記載を行い、そのカードはお返しします。大切に保管をお願いします。

といういろいろシステムの隙間に挟まったような扱い。僕がドイツに来た頃は、まだ「国外への転出により返納をした旨の記載」というのがなくて、カードをそのまま返してくれたので、カードを見ただけでは返納したかどうかがわかりません。その後いろいろトラブルが起きて、今の規定になったんだと思いますが、所詮紙ぺら1枚のカードで、失くしましたと言えばなんとでもなるし。。。だから「返納の手続きをお願いしています。」という柔らかい表現になってるんでしょうね。なぜこのご時世に新しく作ったシステムなのに、海外に行く人のこと考えてなかったんだろう。。。

やっと政府も重い腰をあげてくれたようで、2019年3月に「デジタルファースト法案」(情報通信技術を活⽤した⾏政の推進等に関する法律)なるものが閣議決定され、上記のややこしいマイナンバー通知カードは順次廃止。また、海外に居住するものでもマイナンバーが有効のままとなり、様々な手続きに支障がないようになるそうです。やれやれ。

行政手続きネットで完結 政府、法案を閣議決定 :日本経済新聞

新たに生まれた子どもや、日本に住む外国人には別の書類で通知する。海外に住んでいる日本人も、マイナンバーカードを使い納税や年金受給の手続きをネットでできるようにする。今は日本の行政手続きをする際、書面をつくり、郵送でやりとりする必要がある。海外勤務の会社員らから手間の多さを指摘する声があった。

 

一時帰国にまつわるエトセトラ(4)

日本での学会参加に合わせて、家族たちも一時帰国です。海外学振が始まってしまうと日本へ帰るのが制限されてしまいますので、今のうちにと、いろいろ詰め込んでちょっと長旅にしました。

 

・航空券の予約

幼児がいるため、バシネット(幼児用ベッド)を希望。全日空(ANA)はバシネットをつけられる最前列は座席予約不能になっており、航空券購入後に全日空に電話して予約します。日本航空(JAL)は最前列も予約できるようになっていて、航空券購入時にすでに埋まっていましたが、幼児優先になっていて、あとから電話すると、先客を退かせて割り込めます。なるほど。どちらも電話は出るまでまあまあ待たされましたが、待つ他ないですね。

 

JALの座席予約サイトでは、赤ちゃんマークがあって、どこに幼児の座席があるかわかるようになっています。静かに過ごしたい人はそこから遠い座席を選んでくださいということでしょうが、後から入ってくることもあるだろうし、子供が泣き始めたらどこでも聞こえちゃうし、実際に役立つかどうかはあやしいところ。それだけ子連れを腫れ物にするような文化が共有されているのでしょうねえ。ヨーロッパの他の航空会社のウェブサイトでそういうのは見たことがありません。子連れがどこに座ってるかをわかるようにしておくなんて、クレームが来そうなレベルです。

 

追記)案の定問題になったようです。。。

https://www.asahi.com/articles/ASMB30BNQMB2UTIL05S.html?iref=comtop_8_02

 

あと、JALの特典航空券のマイル価格が相場変動性になりました。交換に必要なマイル数が日によってだいぶ違うようです。時代の流れですが、はたして受けいれられるかどうか。JALのマイル会員はヨーロッパ会員になっているので、日本発の往復特典航空券でもJALヨーロッパのサイトから購入。一方、特典じゃない人の通常の日本発往復航空券はJAL日本のサイトから購入。ややこしい。。。全日空のSKYコインは海外発のチケットの購入に使えないので要注意。

僕の分は公費で支出したいので、旅行代理店のreegに連絡。いろいろと予定が決まってから旅程を決めるので、出発の一ヶ月前ぐらいになってしまいました。早速代理店より、今ならルフトハンザの最安値が復路プレミアムエコノミーのチケットになると昼頃に連絡。その日はあれこれと忙しく、やったぜとウハウハ気分で一晩過ごして翌朝、それじゃそれでお願いしますとメールすると、その条件はもう無効です、今の最安値は往復ともエコノミーで、しかも値段はさらに少し高くなるとのこと。よく見たら、オファーに購入期限が書いてあり、4時間しか余裕がなかった。。。仕方がなくエコノミーでお願いしますと連絡。あぁ、逃した魚は大きい。。。しかも後日、少し気になってルフトハンザのページで調べてみると、全日空の直行便が数百ユーロ安くなって出ていました。。。これが相場変動制か。まあ、わざわざ後で調べるなって話ですが。

 

・レストランの予約

子供のお宮参りや、七五三のお祝い事もやろうと、妻の実家近くの料理屋にあちこち電話しますが、大安吉日の土曜日はどこも個室は予約でいっぱい。みんな動き出すのが早いなあ。個室じゃないといろいろ周りに迷惑がかかるし、うーん。翌日の日曜は赤口で、こちらはまだガラガラ。まあ、そういうもんですよねー。諦めて日曜で手を打ちました。

予約もオンラインでできるところが増えてきましたが、日本で有効な電話番号を持っていないといろいろ辛いですね。。。予約システムを開発する皆様、是非電話番号のチェックは緩めでお願いいたします。

他にも、写真館の予約、神社の予約など、いろいろ。写真の衣装や会食のメニューは事前に決めるんですか。写真撮影は子供の機嫌がよい午前中がおススメだそうで、これは本当にそうでした。午後にもなると長男がいろいろ疲れてきたようで、神主さんの前でいろいろ失礼をしてしまいました。

 

・幼稚園の一時入園

長男の幼稚園探し。長期滞在ともなってくると、毎日大人が遊びに連れ出すわけにも行きません。妻の実家近くの幼稚園にドイツから早朝に電話しますが、いくつかの幼稚園から構わないよとの返事をいただきました。それぞれの園長先生の個別判断となるようです。ありがたいごとに、入園金や、制服なども免除してくださるところもあり、結局一月分の月謝だけで一番距離的に近い幼稚園に入ることができました。4月の入園は選抜があるようですが、一時入園ともなると保育園ほどは人数制限が厳しくないからでしょうか。ただ、春休み中などの通常の幼稚園以外の時間の預かり保育となると、就労証明などが必要で難しいようです。まあ、自治体にもよるのでしょうが。

通ってみると、着替えが思いの外必要で、日本で買い足しました。一応日本の母子手帳にドイツでの検診結果や予防接種記録などを書き込んで持たせました。特に必要ではなかったかな?まあ、念のためということで。

 

・電話

なんやかんやとドイツから日本に電話する機会が多く、Ortel MobileのSmart World SのプリペイドSIMカードがお得で役に立ちました。月額10ユーロでドイツ、日本を含む50ヶ国に計180分まで電話がかけられます。ただ、海外からかけると、番号通知が一部でうまくいかないようで、非通知設定の電話を受け取らないように設定しているところにはかからないことがありました。Ortelのウェブサイトからオプションのつけ外しも操作でき、日本に行ってる間はオプションを外しました。即時オプション解約ではなく、契約期間が過ぎたあとに更新しないということで、消費者に優しい感じです。

 

・レンタカー

荷物が多そうなので、送迎用にEuropcarでレンタカーを予約。ハイデルベルクーフランクフルト間で、平日1日だと割引があんまり効かないので、大きめのゴルフクラスで20%引きでも63ユーロでした。StadtmobileのDクラスで170キロだと同じぐらいの料金ですが、ガソリン代分を考えると、レンタカーの方が割高でしたね。その辺りの気分を読んでくれたのか、レンタカー屋にいって用途を聞かれた際に荷物が多めなので大きめのが良いですと答えると、なんとベンツのV250 VANにアップグレードしてくれました。いつかベンツに乗りたいと行っていた息子は大喜びで、はしゃぎすぎて空港にたどり着くまでに寝てしまいましたが、、、実際のところ、ちょっと車が大きすぎて駐車は大変だし、8人乗りに大人2人だとポワンポワンと車が浮いて、乗り心地はちょっとイマイチだったかと。