Wunderbarな日々

妻子連れ30代生物系ポスドクのドイツ滞在記です。

リトリート

ボス発案で研究室のメンバーでリトリートをすることになりました。ボスともう一人の学生がDeutscher Alpenverein(DAV, ドイツ・アルペン協会)のメンバーで、Buchen (Odenwald) Arnberghütteに一泊二日で出かけることになりました。

Hüttensuche Detail - Deutscher Alpenverein (DAV)

 

・たどり着かない

ハイデルベルクから車で向かうのですが、Buchenに到着してから山小屋が見つからない。。。ちょっとだけ山の中なのですが、そこまで行く唯一の林道がカーナビに登録されていないので、住所を入力しても、GPSを入力しても、カーナビが認識せず、車三台で立ち往生。。。アルペン協会の方に電話してなんとかたどり着くことができました。鍵をもって待っててくれいたようで、お待たせしてすみませんでした。まっすぐいくと、車で1時間半ぐらいです。

 

・ボスの車に。。。

技官さんの車と、ボスの車と、僕もちょうどレンタカーを借りていたので、3台で向かうことに。ところがあれよあれという間にみんな乗る車が決まって、ボスの車には学生が一人だけ。。。帰りの便はボスが技官さんの車にプロジェクターを乗っけて人があまり乗らないようにし、自分の車に人を乗せることに。なかなか策士ですな(笑)。というかやっぱり寂しかったのか。。。

 

・山小屋(ヒュッテ)

 ヒュッテってドイツ語だったのか。。。寝室は大部屋二つで全部で18人が寝泊まりできるようです。キッチン、シャワー、トイレ完備。10分ほど歩けば街中の便利なところにあります。一人一泊20ユーロぐらいでした。研究費から出てるので自腹では払ってませんが。

Vermietung und Gebühren – Deutscher Alpenverein – Sektion Buchen

 

・発表

山小屋にスクリーンとプロジェクターを持ち込んで、プレゼン大会。研究費を申請するていで、といういつもとちょっと違った視点から。事前に申請書類も書かせるなど、なかなか準備も大変でしたが、終わってみればなかなか面白かったです。有意義なアドバイスをいただきました。誰が一番か投票しようぜー、と最初は言ってたのですが、後でぎくしゃくするのも嫌だからということで、最後の最後に投票はなくなりました。この辺りはやっぱりアメリカと文化が違うところですかねえ。最後にボスのラボ運営プランというか、どう研究をとらえているかについても発表があり、みんながそれに突っ込んでました。言ってることとやってることが違うぞ!!まあ、自分の興味をひたすら深く掘るか、インパクトファクターが高めのジャーナルに論文を載せるような研究をするか、、、両立できる場合はいいですがなかなか判断が難しいところもありますわな。ボスの発表は前者だったんだけど、実際は後者に流れてる気がする。それができるだけすごいんだけど、もう少し信念を貫いても、、、

 

・食事

研究室で夕食係と、昼食係に分けて、食事を担当。事前にスーパーで食材やらを買い込んできました。一日目はドイツ料理。Knödelという大きな丸い団子(主食)と、Gulaschというごった煮みたいなシチューと、Rotkohl(紫キャベツ)です。技官さんがてきぱきと陣頭指揮をとって作りましたが、これがかなりおいしい。どのレストランにも負けてないというか、一番だったんじゃないかなあ。味がレストランよりもマイルドになってあっさりしていて、いくらでも食べれそうな感じでした。

朝食は各自持ち寄り。ボス的にはドイツ的な木の板(Frühstücksbretterとか、小さいものはFrühstücksbrettchen)を皿替わりに食べてほしかったようですが、やっぱりお皿がいいよねーと、あまり受け入れられない。。。日本からカルビーのフルーツグラノーラを持っていきましたが、人気ありませんでした。中国人が朝から大豆で豆乳を作ってた。。。すごい。

Suchergebnis für Frühstücksbretter | GALERIA Kaufhof

最後の昼食はメキシコ人担当。アボカドディップ(ワカモレ:guacamole(西))のトルティーヤ・チップスと、チーズ・タコスのトルティーヤ(ケサディーヤ:Quesadilla(西))に玉ねぎ、パプリカ、キノコなどを炒めたものを添えて完成です。これも結構おいしく、いくらでも食べれそうな勢いでした。どこも家庭料理はちゃんとヘルシーでおいしく食べれるようになってるのねえ。。。お手軽だったのでその後我が家でも何回か作りました。

 

・一緒に生活してみるとわかるいろいろな不思議その1

玉ねぎはへたを取ってから皮をむく。へー、そうなのかー。知らなかった。調べてみるとこういう効率のよいやり方もあるみたいですが、そんなスルっとではなく、もっとどんくさくやってました。もちろん、みじん切りも苦手そう。というかそもそも包丁とは違って、ナイフはみじん切りしにくいです。

男子厨房に入るべし。まずは「快感」玉ねぎの皮の剥き方を板前に聞く - まぐまぐニュース!

 

・一緒に生活してみるとわかるいろいろな不思議その2

最終日の昼食後。食器洗浄機を回している時間もないということで、手洗いをすることに。すると、迷うことなく、シンクに水ためて食器洗っていました。あれはそう使うものだったのか。。。ドイツのシンクってなんか狭くて使いづらいなと思ってたのですが、なるほど。大きいと水ためるのに時間がかかるわな。

 

・水がおいしい。

ハイデルベルクとは違って、水道水がおいしかった。

 

・市内散策

最後にBuchen市内をぶらぶら。人口は2万人足らずのBuchenですが、街中を散策してみると結構整ったきれいな街。何で儲かってるのかなーとメキシコ人がいろいろ考えてました。アスレチックの公園が広く、高く横たわった丸太の上をひょいひょいとボスが手ぶらで歩いて渡ってました。子供のころからこういう危なさそうなものでよく遊んでます。市庁舎周辺は木組みの家がぽつぽつとあり、教会の前には戦死者を弔うモニュメント。第一次世界大戦の戦死者には石塔で讃えているが、二次大戦は名前が彫られた金属製のプレートで本のようにめくれるようになってあり、こちらは犠牲者ととらえられているというボスの解説。兄弟の名前が連なっているのもあったりで、心中察するに余りあります。

Start - Stadt Buchen (Odenwald)